出土した箱式石棺と男性の全身骨格(広島県教育事業団提供)

 福山市瀬戸町の地頭分(じとうぶ)津ノ尾の古墳群から、古墳時代半ばごろ(5世紀ごろ)に埋葬されたとみられる人物の全身骨格が出土した。当時としては異例の高身長である約170センチの40代男性は、父親が渡来系、母親が縄文系の形質をもつ人物であることが分かった。異なる文化をもつ人々がこの地で交流し、多様性のある共同体をつくっていたのか―。歴史ロマンをかき立てる。