「それでも中国が好きだ」 台湾軍に潜む死角
台湾、知られざる素顔①
「おかげで中国での商売が駄目になった。レストランは閉め、台湾に帰って出直しだ」
台湾人の50代男性、鄭宗賢(仮名)は最近まで中国に脅されていた。2010年代、台湾軍で幹部を務めた鄭。退役後は「軍幹部OBのお決まりのルート」(軍関係者)に乗り、中国で商売を得た。台湾軍の情報を中国側に提供できるうちは商売は順調だった。
だが次第に行き詰まる。軍を離れ、中国に提供できる情報が減ったからだ。同じ台湾軍に...
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(更新)- 上野泰也みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト貴重な体験談
台湾における外省人(大陸出身者)と本省人(台湾出身者)の微妙な関係を切り口に、台湾軍の実情に迫ろうとしている、非常に興味深い記事。「蔡(英文総統)は軍を掌握できていない」という一文は衝撃的でさえある。米国は台湾に武器を供与しているほか、台湾軍の訓練支援のため派遣している米軍部隊の規模を去年の4倍以上(100~200人)に増やすことを計画と報じられているが、どこかむなしさが漂う。筆者は以前、国共内戦で激戦地になった金門島を訪れたことがある。観光地になっている要塞の長距離砲を据えた砲台では、台湾軍兵士がなごやかに昼食をとっていた。台湾海峡の緊迫感が高まっている現在、雰囲気は変わっているのだろうか。
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(更新) - 柯 隆東京財団政策研究所 主席研究員分析・考察
中国大陸から台湾に移住した台湾人のルーツは間違いなく中国である。それは中国のイデオロギーとは無関係である。それに対して、台湾先住民のアイデンティティは台湾である。目下、北京と台湾の対立はある意味では、価値観の違いを巡る争いであり、独立か統一かの問題ではない。というのは中国大陸が民主化し、同じルールのもとで公正に選挙を実施して、当選した人が政治指導者になれれば、対立が簡単に解消されるからである。問題を複雑化させたのは片方だけ民主化しており、もう片方は専制政治を続けながら、統一しようと呼び掛けている。民主化したほうがその呼びかけに応じられない
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(更新) - 鈴木一人東京大学 公共政策大学院 教授分析・考察
台湾が持つ複雑な背景が見えてくる良記事。元々中国の一部であり、大陸反攻を想定して作られた軍隊が、これから台湾防衛に限定されると言うことに対するネガティブな感情もあるだろう。元々は国民党軍として成立していた軍隊だから、台湾への忠誠なのか、党への忠誠なのか、というズレもある。日本やアメリカでは台湾は独立を志向しているという前提でいるが、必ずしもそういう人たちばかりではない。次に国民党が政権を握るようなことがあれば、この先の米台、日台の関係も変わってくることになるだろう。その時、日本の安全保障戦略はどこへ向いていくのか。今からいろんな頭の体操をしておく必要がある。
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