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(舞)起業するって 決めたわけちゃうで。
御園さんが 提案してくれはってん。
(貴司)御園さんが?
私が起業するんやったら御園さんも一緒にやりたいって。
(めぐみ)どんな仕事すんの?
つなげる仕事。
町工場同士をつなげて新しいものを作りたい。
作ったものを必要としてる人に届けて町工場と人をつなげたい。
それは 仕事になんの?
分かれへん。
けど 仕事にしたい。
社長としてはIWAKURAの仕事 続けてほしい。
そやけど 母親としては…。
舞のやりたいこと やってほしいと思う。
お母ちゃん…。
♪~
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ 君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が 願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪~
ありがとうございました。
陽菜ちゃん。
待って!
お茶 飲む?
どうぞ。
(陽菜)言葉ってさぁ…。うん。
こんなにいっぱい要らんくない?
そうか?うん。
中学入って 分かってんけどみんなに合わせて やばいと かわいいとキモいだけ言うとったらやっていけんねん。
キモいって そんなに言う?
言うで。
大ちゃんにも言うた。
大ちゃんのスケッチブッククラスの子が見つけてもうて…。
みんなが キモいって言い始めて…私も言うてしもた。
大ちゃん 言い返したりせえへんし…。
帰るわ。もう?うん。
大ちゃんに会いたないし。
陽菜ちゃん。
言葉が いっぱいあんのはな自分の気持ちにぴったり来る言葉を見つけるためやで。
陽菜ちゃんの気持ちにぴったり来る言葉はどっちやろ?
会いたないんか 合わせる顔がないんか。
(貴司)気ぃ付けてな。
ごゆっくりどうぞ。(悠人)ありがとう。
仕事 どない?
(悠人)俺やで?いい感じに決まってるやん。
フフフフ… そやったらええけど。
今は 地道に投資してコツコツ資金増やしてる。
うん そう。
で 話って 何?うん…。
舞がな 起業考えてるみたいやねん。
ホンマあいつは…。
そばにおったら 退屈せえへんやろ。フフフフ うん。
何の会社やんの?
町工場と人 つなげる仕事やて。ふ~ん…。
悠人 あんた 起業する人ぎょうさん見てきたやろ?
そういう仕事 どやろ?
さあ? 具体的なことは聞かな判断でけへん。
せやな。ほな 本人に聞いてみてくれへん?
だから 俺 忙しいねんて。
起業ってな 簡単じゃないねん。
たった1年 生き残んのも 難しい。うん。
お前も よう見てきたんちゃうんか。
社長ってもんが どんだけしんどいんか。
(悠人)それでも やりたいっていうんか?うん。
何で?
しんどそうな社長さんいっぱい見てきたから。
町工場はなホンマに ええもん作ってんのにそのよさに 目ぇ向けてもらえへんままどんだけ安くできるか 競争させられる。
周りに合わせて言われるままに 値段下げてくうちに自分のええとこ なくしてしまうねん。
そうやって 1軒ずつ 町工場が消えてく。
私な それ なんとかしたいねん。
お前に どうこうできる問題ちゃうやろ。やってみな分からんやん。
理想だけあっても現実的なプランがないとビジネスにはならん。
舞 どうやって利益出すつもりや。
♪~
あんま根詰めんようにな。
ううん 頑張らな。
お兄ちゃんを納得させられるプラン立てたいねん。
うん。 お義兄さんの目は 厳しいからな。うん…。
けど プラン立ててたらぼんやりしてた夢がはっきり形になってきた気ぃすんねん。
そう。うん。
いらっしゃい。
陽菜ちゃん。
古い本の においがする。
古本屋やからな。うん。
ここ来たら 息すんの楽やわ。そっか。
大ちゃん おる?
大ちゃん。
ごめんな。
大ちゃんのこと ホンマは キモいなんて思ったことない。
これからも思わへん。
(大樹)もうええよ。
変わっても ええと思うで。
けど… ありがとう。
♪~
舞ちゃん。ん?
あんな…。うん。
連載 引き受けようって思う。そっか。
あっ けど デラシネは閉めたないねん。
せやから これ…。
バイトさん雇うん?うん。
北條さんに頼んで旅すんのは 月7日だけにしてもらった。
留守の間は バイトさんに 店番任せてのんびり連載させてもらうわ。
うん。
貴司君のペースで やれるんやったらええな。
ああ…。いろんな子に短歌教えんの 楽しみやわ。
舞ちゃんにはさみしい思いさせるかもしれへんけど。
そやな… さみしいわ。
けど 貴司君が新しい何か見つけてくるん 楽しみや。
ありがとう。
うん 頑張ろな。(2人)うん。
一緒にやりたいって 思ってもらえます?
うん すごくすてき。
やりたいことが シンプルに見えてる感じ。
舞ちゃんは 社長に向いてると思う。いや…。
よろしくお願いします。よろしくお願いします。
IWAKURAにとっての ねじみたいに町工場の多くは部品を作ることに特化しています。
でも いつ値段下げられるかも発注がなくなるかも分かりません。
私の実家も そうでした。
そやから 町工場 一つ一つの個性を生かした新しいお金の稼ぎ方を探ることを私たちの仕事にしたいんです。
東大阪の強みは 多様な技術を持った町工場があることだと思います。
私たちの会社が町工場と町工場をつないでまだ世の中にない商品を作り出します。
オープンファクトリーの模型飛行機や小堺さんのハンモックそういったものを 商品として企画して販売するところまで考えてます。
なるほどね…。
私も 御園さんもこの仕事に かけたいと思ってる。
分かってもらえた?
(悠人)まだ分からん。
お兄ちゃん…。