年度末の懇談会。
まず、先生方から保護者へのあいさつ。
開口一番、U先生が爽やかな感じで、
「本当に楽しい一年間でした!!」と仰ったので、
ずっこけた。
……そうですか。
それはようございました。
支援級の懇談会は2回目なんだけど、いつも皆さん
はつらつとしていて、とてもとてもとても明るい。
……根が暗い私はちょいと疲れる。
保護者からもひとことずつ話さなくてはならなくて、
私は当たり障りのない実につまらんひとことで逃げた
けど、ほかのママたちは、わが子の特性とか発達指数
とか診断名まで、立て板に水の如くほがらかにお話し
されるので目眩がした。
いわゆる「障害受容」ってこういうことなのか?
だったら私はまるっきりできてないや。
だってまだまだ娘には夢と希望でいっぱいだもの。
小学校の懇談会で、就労についての見通しをお話しさ
れるとは、正直びっくりいたしました。
支援級ってそういうもんなのか?
ドーーッと疲れ果て、貧血まで起こして、ほうほうの
体で逃げ帰る。
にじくんと留守番していてくれたひかりちゃんが、
「あ、ママ、ちゃんとみんなに言ってくれた?」と
まとわりついてくる。
なんだっけ……?
「ほら、わたし、きのうお米をはこんだでしょ?」
お米……
ああ。
昨日の夕方、納戸からキッチンまで、10キロの米袋を
抱えて運んでくれたよね。
で……それを懇談会で言えと?
「そうだよう、もー言わなかったの?!」
あはは、お手伝いして先生に褒められようって魂胆
だったのか。
ま、10キロのお米を得意気に運ぶキミは、就労だって
引く手あまたでしょう。
ひかりちゃんの将来については、私はそれほど心配は
しとらんよ。私にはないその愛嬌でゆけ!!
夕方は、ばあばのお家へ行って、おひなさまを出しま
した。いつもギリギリになっちゃう。
半世紀も昔に、母が木目込で作った豪華な段飾り。
50年変わらず今年も段組に手こずり、
三人官女の順序でもめ、五人囃子ならぬ七人囃子の
烏帽子をかぶせるのにうんざりする。
でも、本当に素敵なおひなさまなのです。
出来上がったおひなさまを眺めながら、明治神宮で
ひかりちゃんにせがまれて買った桜茶を淹れました。
子どもたち、初めてだったらしく、ひかりちゃんは
桜の花だけチュウチュウと吸って「しょっぱ!」と
目を丸くし、にじくんは「マズーッ」と言いながら、
鼻をつまんで飲み干しました。
ま、確かに、桜茶は見てるだけがいいわね。