企業で働きながら中小企業診断士の資格を取得する場合、副業で中小企業診断士の仕事をするという選択肢も考えられます。
中小企業診断士の取得を目指す人にとって、副業としてどのような仕事ができて、注意点は何かといった点は気になると思います。
そこで、中小企業診断士の資格で行うことができる副業の内容と注意点、得られるスキルについて詳しく解説します。
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目次
中小企業診断士の資格があれば副業もできる
本業の年収を大幅に増やすことは、なかなか容易ではありません。
しかし、日本唯一の経営に関する国家資格である中小企業診断士の資格を取ることで、資格を活かした副業を始めることができます。
副業をすることで、大幅な年収アップが期待できます。
中小企業診断士の資格で行える副業と仕事の取り方
中小企業診断士の資格で行える副業には、以下のようなものがあります。
①コンサルティング業務
中小企業診断士の副業としてまず考えられるのは、経営コンサルティングです。
この場合、本業があるため就業後や休日など限られた範囲で経営コンサルティング行うことになります。
例えば、商店街の支援が例に挙げられます。
かつては賑わいを見せた商店街ですが、現在多くの店が閉店しています。
そのため商店街には経営コンサルティングの需要があります。
経営戦略を提案することができるのでやりがいのある副業といえるでしょう。
また、中小企業と顧問契約を結んで経営コンサルティングを行うケースも考えられます。
現在はwebミーティングなどの活用で移動時間の削減や外出を控えながら副業で経営コンサルティングを行うことができます。
実際、顧問先の事業計画の策定や予算と実績の確認、計画の遂行状況のヒアリングなどを副業で行っている中小企業診断士もいます。
収入の目安と仕事を得る方法
中小企業診断士は実力の世界ですから、実績の有無によって当然日給は変動しますが、一定の標準的な単価は存在します。
中小企業診断協会が2005年に調査した結果によると、中小企業診断士のコンサルティング日給は、平均で9万7千円となっているようです。
中小企業診断協会や中小機構、中小企業振興センター(振興公社)、商工会議所、中小企業団体中央会などの中小企業支援団体に登録したり、窓口相談を行うことにより、コンサルティングの仕事の機会が得られます。
②記事や本の執筆やブログの運営
例えば中小企業診断士の受験生へのアドバイスやニュースサイトへの寄稿であれば、中小企業診断士を本業にしている人にも劣らない記事がかけるので、このような副業で収入を得る方法があります。
また受験生に向けて使用した講座や教材を紹介するブログを運営し、アフィリエイトなどによる収入を得るという副業もあります。
ブログの運営は空いた時間に自分のペースで作業を進めることができ、ノートパソコンなどがあれば執筆ができるので場所も自由に選択できます。
この副業では、時間・場所を問わず副業を行うことができるというメリットがあります。
もっとも、実績が少ない最初の頃は単価の高い仕事が入ることは少なく、副業の収入も非常に少ないでしょう。
そのため長い期間をかけて実績を積み上げていくことが重要になります。
収入の目安と仕事を得る方法
ライティング実績やテーマ内容にもよりますが、2016年に中小企業診断協会が中小企業診断士にアンケートを取った結果によると原稿執筆料金としては、5,000円~ 6,000円/枚(400字)となっています。
クラウドソーシングサイト経由でWEBライティングをすると、1文字当たり1~4円程度の報酬が得られることが多いでしょう。
ライティング実績やスキルによって、文字単価は上がる傾向にあります。
クラウドソーシングサイト経由でのWEBライティングの場合、文字数2,000~5,000文字程度の案件が多く、記事1本あたり、2,000円~20,000円の報酬が得られることになります。
ブログを運営した際のアフィリエイト収入については、手数料を支払う代理店にもよりますが、おおよそ販売が成立した商品代金の数%が収入として得られることが多いです。
仕事を得るには、クラウドソーシングサイト経由や、中小企業診断協会や公的機関からの依頼で受注する方法などがあります。
クラウドソーシングサイト経由の場合、希望する案件に応募し、クライアントとの合意に達すると、オンラインで仕事が受けられます。
クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどが有名です。
中小企業診断協会や公的機関からの依頼で受注する場合は、中小企業診断協会や都道府県の中小企業支援センター(中小企業振興公社ともいいます)などの中小企業支援機関に登録しておくと、中小企業を支援するための書籍やガイドブックなどの執筆の依頼などがある場合があります。
ブログ運営の場合は自身でブログを解説し、代理店と提携することでアフィリエイトを始めることができます。
③資格講座の添削指導や講師
中小企業診断士試験の講座がある資格スクールで受験生に対し文章の添削や講義をすることも副業として考えられます。
特に中小企業診断士試験に合格してすぐの人は試験で出題されやすい論点を把握しているなど、受験生にとってほしい情報をもっている人が多いです。
収入の目安と仕事を得る方法
各スクールでの規定に基づきますが、日給10,000円~20,000円が相場です。
報酬内容には、純粋な授業料の他に、レジュメや教材の作成料、採点料が含まれる場合もあります。
合格した際に学んでいた資格スクールから依頼されるケースが多いです。
在学中からの態度をよく知っていますし、受験情報や受験生の思いをよく知っているため、スクール側からも依頼しやすいようです。
④研修・セミナーの講師
商工会議所などでは、情報提供を目的にセミナーや講座を行っているところが多いです。
近時では「ITの利用」や「人材不足対応」といったテーマで研修やセミナーを行うことがあり、こういったテーマにそって話ができる人はセミナーの依頼声がかかりやすいです。
中小企業診断士試験に合格したというだけでなく、話術やテーマについての勉強も必要ですが、人前でしゃべることが得意な人におすすめの副業です。
収入の目安と仕事を得る方法
2016年に中小企業診断協会が中小企業診断士にアンケートを取った結果によると、1万3千円~1万9千円くらいが相場のようです。
レジュメなどの教材制作代を別途頂く場合もあるようです。
既に顧問契約を結んでいる企業からの依頼が多いようです。
さらに、コンサルティング業務と同様に、中小企業診断協会や中小機構、中小企業振興センター(振興公社)、商工会議所、中小企業団体中央会などの中小企業支援団体に登録したり、窓口相談を行うことにより、仕事を得られます。
副業する際の注意点
中小企業診断士の資格で副業をする場合の注意点として、
①会社に許可を取ること
②一定の金額を超えた場合に確定申告をする必要が出てくること
の2点が挙げられます。
①会社に許可をとる
副業が認められているところでも、許可が必要な場合があります。そのため就業規則で本業の会社が副業を認めているかを確認しましょう。
また、副業を禁止している会社でも諦めないで上司に相談してみましょう。本業に支障をきたさない範囲であれば、副業が認められるというケースもあります。
本業にもプラスになるなどの説明をすると良いでしょう。
②一定の金額を超えた場合、確定申告が必要をする必要が出てくる
副業の収入が1年間で20万円を超えた場合、確定申告をしなければなりません。
申告せずに放置していると、脱税行為となり加算税や延滞税などの重い罰則がかされることもあるので、20万円を超えた場合にはきちんと確定申告をするようにしましょう。
中小企業診断士資格による副業はスキルアップにもつながる
中小企業診断士の資格で副業をすると、収入を得られるだけでなく、以下のようなスキルアップにつながります。
人脈が広がる
副業により、中小企業経営者など様々な人とかかわることになります。
そのため、本業では触れ合うことが無かった人と交流が広がります。
文章の作成能力や話術といったスキルが上がる
記事や本の執筆活動では文章の構成などを学ぶことが多く、文章の作成能力が上昇します。
またセミナーの講師などではどのように話を展開すれば伝わるかを実践することで、話術のスキルが上昇します。
知識の幅が広がる
中小企業診断士の資格を活かした副業は、本業と業種が異なることが多いです。
そのため本業で得られないような知識や経験を得ることができます。
知識の幅が広がることで、豊かな人間性を備えることが可能です。
本業で中小企業診断士の観点を活用できる
副業として商店街支援や企業顧問となった場合、様々な側面から診断を行うため、物事を俯瞰的・多角的に見ることができるようになります。
そのため本業でもこれらの観点から物事を見ることで、効率のアップや合理化を図ることができるようになります。
まとめ
以上、中小企業診断士の資格を生かした副業についてでした。
このコラムをまとめると、以下の点が重要です。
・中小企業診断士の資格を取得すると、資格を活かした副業が可能になる
・企業・商店街コンサルティングや執筆・ブログ運営、資格スクールやセミナー講師など、幅広い副業がある
・副業をする場合には、会社の許可を取ることや20万円を超えた場合には確定申告の必要があることに注意
・副業により、人脈人脈が広がる、文書作成能力や話術が向上する、知識・経験を得ることができる、俯瞰的・多角的視点を本業に取り入れることができるなどのスキルが得られる
中小企業診断士の資格を取得すると、資格を活かして様々な副業ができることが分かりましたね。
ぜひ、中小企業診断士の資格を目指してはいかがでしょうか?