“マスク拒否男”機内での動画がネット炎上、2度の逮捕。その後の人生を聞いてみた
日刊SPA! / 2023年2月24日 8時54分
警察官に対し飲食客たちから暴行を受けたことを伝えるも「マスクをしていないのが悪い」と一喝された。’22年5月から始まった大阪地裁での第一審は、’22年12月に懲役2年・執行猶予4年の有罪判決が下る。
◆定職に就かず裁判に備えて伴侶と細々アパート暮らし
奥野さんのTwitterには連日非難が殺到。心ない誹謗中傷を受けることに。しかし9割がバッシングの一方で、「冤罪の可能性がある」と指摘し応援してくれる人たちもいた。2度目の逮捕後に知人を介して出会った伴侶も、奥野さんの主張に賛同し、ともに裁判を闘い抜く姿勢だ。
「妻は中立の立場で、私のことをいろいろと調べたうえで、理解を示してくれました。妻のご両親には結婚を反対されましたが、それでも妻の自分の意思を貫く姿勢や、私と一緒になることで受ける誹謗中傷を耐える姿には、本当に感謝しかありません」
◆平穏な日々を取り戻すまでにはまだ時間がかかる
京都でのピクニックを機に愛を育んできた2人は、ささやかながらお互いの友人たちを招き、レストランでのウエディングパーティを開催。照れながらも記者に見せてくれたその写真には、奥野さんの幸せそうな表情が写っていた。苦境に陥ったときに支えてくれる人、離れていく人、どちらもいる。この約2年半の間で、奥野さんは身をもって体感した。
1度目の逮捕の翌日付で非常勤教職員として働いていた明治学院大学を解雇されて以来、定職には就いていない。第一審の有罪判決を不服とし控訴審に臨むため、まだまだ平穏な日々を取り戻すまでには時間がかかりそうだ。
◆“反マスク”を強く主張しているわけではない
奥野さんは決して“反マスク”を強く主張しているわけではない。ただ自身は喘息持ちで、長時間のマスク着用が苦しいことなどもあり、「マスクをするのもしないのも自由。日本では、マスク着用は法的義務になっていないにもかかわらず、社会の同調圧力がマスク着用を強制してしまっているのはおかしい」というのが本心だ。
今後もマスクをしない正真正銘の顔出しで、自らの主張や事実を法廷やTwitterで訴える。
◆「決して譲ってはいけない本質的に大切なことがある」
「街で『勇気をもらいました』と声をかけてもらえるのはとてもうれしい。『マスクにサインしてください』とお願いされることもあります」
社会の大多数からバッシングを受けて心が折れない人は、たぶんいない。しかし、いくら炎上しても「決して譲ってはいけない本質的に大切なことがある」と奥野さんは教えてくれた。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
―[ルポ[ネット炎上後]の人生]―
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