松本市中心部の伊勢町商店街の組合が解散へ 未加入事業者増え、担い手不足
松本市中心部の伊勢町通り沿いの店舗が加盟する「伊勢町商店街振興組合」が3月末で解散する方向で検討が進んでいることが22日、分かった。組合未加入の事業者が増えるなど活動の担い手不足が要因で、3月25日に開く臨時総会で解散を諮る。冬の風物詩となっている「クリスマスツリーコンテスト」などの自主事業を引き継ぐ動きは今のところなく、影響が懸念される。
関係者によると、1月の理事会で解散の方向性を確認。2月の理事会や役員会を経て、解散する方針を伝える宮坂賢吾理事長名の文書を加盟各店に送った。宮坂理事長は22日の取材に「解散する方針は事実」と語った。
組合は2002年、市中央西土地区画整理事業の完了に合わせて発足。通りには松本パルコや市中央公民館(Mウイング)などが並ぶ。夏祭り「松本ぼんぼん」や秋の「まつもと市民祭松本まつり」の運営に協力してきた他、10年からは市民が飾り付けたクリスマスツリー約40本を通りに並べるコンテストを主催。新型コロナの感染拡大前は特産市も開いていた。
組合は、街路灯や歩道脇を流れる水路、各店舗前にある花の植え込みの管理もしている。複数の関係者によると、一帯の事業者で組合に加入している比率は当初は9割を超えていたが、加入を拒む事業者が増え、現在は7割ほどに低下。一部の組合員に活動の負担が集中し、不公平感を訴える声もあったという。解散が決まれば、イベントの企画ができなくなる他、水路や植え込みの管理は各店に委ねる形になる見込みという。