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（舞）よし。　出来た。
（貴司）おいしそうやん。フフフ　やろ？うん。
晩ごはん　何食べたい？
あっ　今日　私　作るわ。
はよ帰れそやねん。そうなん？うん。
あっ　おでんにしよか。ええなぁ。うん。
よし…。
（めぐみ）ほな　行ってくるわ。
あっ　お母ちゃん。ん？お弁当。
ありがとう。
ほな　お先。またな。行ってらっしゃい。
（山田）えっめちゃくちゃアクセス数　増えてるやん！
そうなんです。
この調子で　ＩＷＡＫＵＲＡのこといろんな人に知ってもらえたら　ええですよね。
ホンマやな。
（土屋）社長　どこですか？ああ　外やけど…。
外…。どないしたんですか？
笠巻さんが　腰やってもうて。えっ。
動かれへんようなってて…。
ちょっと行ってきます。うん。
頼むな！はい！
♪～
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ　君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が　願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪～
（笠巻）もうええで。
ああ　いや…　佐知子さん来はるまでここいます。
一人で平気やて。
あっ！ああ…　無理せんといてください。
大丈夫ですか？
（佐知子）お父さん。ああ…　すまんな　ただのぎっくり腰や。
呼ばんかて　ええ言うたのに舞ちゃんが…。
舞ちゃん。ご無沙汰してます。
すいません　お世話かけてしもて。いやいや…。
（笠巻）仕事　大丈夫なんか？うん　代わってもらったから　大丈夫。
無理せんかてええ　はよ戻り。
ここまで来てんねんで　送ってく。
はあ…　悪いな。　ほな　それだけ頼むわ。
それだけて…　家で　一人で大丈夫なん？
うん　大丈夫や。　迷惑かけへん。
（舞　佐知子）せ～の…。
笠巻さん　大丈夫かなぁ。
あんなぁ…　夕方　電話あってな。
笠巻さんから？うん。
退職したいて。えっ…。
いつ　話　しようか迷ってはったみたいでな。
けど　今日のことで　決めたて。
いつまででも　いててほしい言うたんやけど笠巻さん　もう　体がきついて。
土屋さんも　仕事できるようになったしもう　自分がいてへんかってもＩＷＡＫＵＲＡは　大丈夫やて言いはんねん。
うん　そっか…。
（めぐみ）え～…　じゃあ　笠巻さん。はい。
（小森）大丈夫ですか。（めぐみ）無理せんでも…。
大丈夫　大丈夫。
笠巻さんが４月に退職されることになりました。
みんな　すまんな。
けど　しっかり引き継ぎはやらしてもらうよって。
分かれへんことあったら何でも聞いてくれ。
（笠巻）何や　土屋。
仕事辞めて　何しはるんですか？
フフフフ…誰がプライベートのこと聞け言うた。
（笑い声）
まあ　せやなぁ…家族サービスでもやろかな。
笠巻さんが？はい　はい！（笠巻）何や？
（結城）お疲れさん。お疲れさん。
お疲れさま。お疲れさま。土屋は？
（尾藤）笠巻さんを質問攻めにしてます。
（相良）機械の癖とかな。今のうちに聞きたいこと　聞いとくんやて。ああ　そうか　そうか。
（藤沢）ごちそうさんでした。行ってきます。行ってらっしゃい。
（山田）ほな。はい。お疲れ。
（山田）どうぞ。ありがとう。　お疲れさん。
お疲れさんです。
（宮坂）せやけど　今まで俺ら分からんことがあったら笠巻さんに聞いたらええと思ってたもんな。
いや　ホンマに。
（垣内）笠巻さんのいてへん工場て想像つくか？
結城さん。はいはい。
笠巻さんて　趣味とかあるんですか？
いや～　朝から晩までねじのことしか考えてはらへん。
ホンマ　ホンマ。
もう　ほんなら　引退したらホンマどないしはんねやろ…。
家族サービスって言うてはったやん。いや　せやけど…。
（日高）けど　去年奥さん亡くなりはったやん。
（西口）ああ　お嫁に行った娘さんが１人いてはる。
（入江）確か　お孫さん１人いてるはずやで。男の子。
ほな　家族サービスいうんは孫と遊ぶことか…。
それも想像つけへんけどな。ホンマやで。
どうなんやろなぁ…　家族サービス…。え？
笠巻さんな　この前　こぼしてはったんや娘さんが実家に寄りつけへんて…。
家で　一人で大丈夫なん？
大丈夫や。　迷惑かけへん。
何や　娘さんのこと奥さんに任せっぱなしやったから何話したらええか分からんねんて。
そうなんですね…。うん。
この前のな　舞ちゃんの結婚式のあと酔うた笠巻さん　家まで送ってんけどな笠巻さんち　プラモデルの箱がぎょうさん　あんねん。
プラモデル？うん。
これまでもな　うちの息子にってよう持ってきてくれはってんけどなそれも　ホンマは　お孫さんと一緒に作るために　買うてはんねやわ。
ただいま戻りました。お帰り。はい。
舞。はい。
あっ　お邪魔してます。
私ども　市役所から参りました。ああ…　お世話になってます。
岩倉　舞と申します。　お願いします。どうぞ。
実はですね　最近　市内で騒音の苦情がありまして。
弊社にですか？
御社と特定されているわけではありません。
ただ…　近隣の住宅の方からお困りの声がありましてどの工場か分からないので調査に参りました。
そうでしたか…。
騒音レベルを測らしていただいてもよろしいですか？
はい　分かりました。
[℡]（呼び出し音）
ああ　もしもし　貴司君？ごめん　今日　帰んの遅なりそう。
急がんでええで。ごはん作って待ってる。
℡うん　ありがとう。うん。
お待たせしました。
（北條）ごはん作って待ってるか…。
平和な日常だね。
血が騒がない？
何にも縛られないで放浪して短歌作りたいって思わない？
思わないです。
ふ～ん…。　人は変わるもんだねぇ。
これ　お祝い。
お祝い？うん。
これ重版がかかった。
ありがとうございます。
もっと喜びなよ。
歌集が重版されることなんかめったにないんだよ？
異例の売れ行きなのよ。はい。
梅津さんって　夢ないの？
この間さ　秋月さんが長山短歌賞の佳作もらったじゃない。はい。
彼女の夢は　１００年後も読まれ続ける短歌を作ることなんだって。
失恋も自分の力に変えていい歌作ってるよ。
騒音レベルを測定さしていただいたところ基準の６５デシベル以下でした。
現時点で　問題はありません。（２人）ああ…。
これ　もし問題があった場合どういうことになるんでしょう？
えっとですね　今までの事例ですとこのような防音壁を設置したり機械を移設縮小していただいたりしましたね。
その費用は工場の負担になるんでしょうか？
はい。それは大変ですね。
今　東大阪の工場どんどん減ってますでしょう。
そうすると　空いたとこに家が建って工場と住宅が　混在してしまうんですよ。ああ…。
引っ越してきた人はすぐ近くの工場の騒音が気になる。
市役所に苦情を入れる我々が工場に出向く。
…と　まあ　こういうわけでしてね。うん…。
ＩＷＡＫＵＲＡも　防音壁とか入れなあかんのかな…。
うん…　ほかの工場　どないしてはんのか聞いてみるわ。うん。
おいしいなぁ…。
疲れ飛んでくわ。よかった。
けど　このままやったら　あかんな。
家事の分担　決めよ。うん。
手ぇ空いてる人がやったらええんちゃう？
ううん。　そないしてたらないつの間にか貴司君に負担かかることになんねん。
工場は　残業あるからな。
自分の時間　ちゃんと作ってほしい。分かった。
ああ　せや　冷蔵庫にケーキあんで。
ホンマ？うん。
後で食べよ。うん。　フフフ。
（御園）ご結婚　おめでとう！ああ…　ハハハ。
わ～！　ありがとうございます。ううん。
かわいい～！
どうですか？　新婚生活は。
取材ですか？はい。
（笑い声）
まだ　あんまり実感ないんです。仕事も忙しくて。
そっか…。
昨日も　はよ帰るつもりやったのに市役所の方が来られて結局　遅なってしもて…。市役所？
この辺りで　最近　騒音の苦情が増えてるみたいで…。
ああ…　ここもか。ここも？
うん。　東京でも　そうだった。
工場の空き地に住宅が建つせいじゃない？
そうなんです。
町工場の経営も　正直　厳しいんですよ。うん。
そやのに　騒音対策で更にお金かかってしもたら…。
みんな　続けていけません。
なんとかしたいんだ？
うん…　けど　どないしたら　ええんか…。
オープンファクトリーは？オープンファクトリー？