導入事例

スマートフォンゲーム事業を手がけるNHN JAPANが、検証端末を最適管理 資産管理機能を最大限に活用した「コスト削減」の方法とは

NHN JAPAN株式会社
NHN JAPAN株式会社
基本情報
設立
平成25年4月1日
業種
情報通信業
デバイス数
1,400台(iOS/Android)
従業員数
170名
URL
https://www.nhn-japan.com/
事業内容
スマートデバイスに特化した、新しいスタイルのスマートコミック&ノベルサービス事業
利用用途
1400台の検証端末の資産管理、紛失対策
NHN JAPAN株式会社(以下NHN JAPAN)は、グループ共通の理念である「Next Human Network=インターネットに広がる無限の可能性を活かした人と人とのつながり、豊かな社会の実現」に貢献するサービスを提供している。 またNHN JAPANは、「comico」など電子コミック・ノベル事業を中心とした事業をはじめ「LINE:ディズニー ツムツム」「妖怪ウォッチぷにぷに」「マーベル ツムツム」などスマートフォンゲーム事業を展開するNHN PlayArt株式会社、PCオンラインゲーム事業を展開するNHN ハンゲーム株式会社、サーバー・ネットワークの構築やセキュリティサービス、ECソリューション開発、広告サービスを展開するNHN テコラス株式会社などの事業持株会社でもある。 そんなスマートコミック&ノベルサービス業界を牽引するNHN JAPANが採用したMDM(Mobile Device Management)が「LanScope An」だ。 いまやセキュリティ対策を目的としてMDMを導入する企業は珍しくないが、今回のNHN JAPANのように資産管理を目的としてMDMを導入し、「コスト削減」を実現した企業は多くはないだろう。アプリやWebの開発を行う多くの企業が苦労している検証端末の管理において、正確な資産管理を実現できた経緯とその効果を総務チームの今井氏に伺った。
NHN JAPAN株式会社

NHN JAPAN株式会社のオフィス風景

「増え続ける検証端末と、利用者情報を
いかにリアルタイムに管理できるか」が最大の課題

スマートフォンゲーム事業を手がける同社で欠かせない業務の1つが、リリース前の「動作検証」だ。アプリの動作検証のために1350台の検証端末を保有している。営業社員に配布するデバイスと比較し管理が難しいと位置づけられるのが、この検証端末だ。 検証という用途上、AndroidやiOSなどのOSの種類や機種、OSバージョンや回線契約の有無など、必要な検証端末の状態は多岐に渡り、管理が煩雑になりがちだ。管理台数が数十台であればまだ目が届くが、5拠点およびグループ企業4社にまたがる約1400台の管理となると、保有している検証端末の状況を正確に把握することは想像以上に困難だ。

さらに、検証端末は特定の社員だけが利用するものではなく、アプリのリリースタイミングやその時々の検証に応じて利用者が変わる。そのため多種多様な検証端末と、流動的に変更される利用者に対応できる管理方法が求められるというわけだ。

「新しい機種が発売されたタイミングや検証端末の台数が足りないという理由で、開発者からIT購買部門に月に20台ほど端末購入の申請が来ます。当時は検証端末の保有状況を把握できていなかったので、必要と言われれば購入申請を承認するしかないというのが現状でした。」

と1年前のことを振り返りながら話すのは、総務チームの今井氏だ。

検証端末の保有状況を把握できていないから、購入を承認するしかない。そしてまた管理する検証端末が増え、管理が回らなくなる。増え続ける検証端末と、変わる利用者情報をいかにリアルタイムに紐付けて管理できるのかが課題だったと今井氏は話す。

さらに、全く使われていない検証端末の通信契約が継続したままになっていたことが発覚し、利用状況の把握と適正なコスト管理が社内でも強く求められるようになっていた。そこで導入を検討したのが、LanScope Anだ。

総務チーム 今井様

総務チーム 今井様

導入にいたる経緯について振り返る今井様

導入にいたる経緯について振り返る今井様

今井氏が検証端末を管理する上で必要と考える情報は、次の3点だ。

① 検証端末の情報(機種、OS、OSバージョン、通信契約の有無) ② 検証端末の稼働状況 ③ 検証端末に紐づく利用部署、利用者情報

このすべてを管理できると感じたからこそ、LanScope Anの導入に踏み切った。

無駄な検証端末の新規購入を阻止し、
LanScope Anの利用料を上回るコスト削減に成功

以前に検証端末の情報をExcelファイルで管理しようと台帳を作成したものの、頻繁に発生する利用者変更や機種の増加に情報更新が追いつかなくなり、Excel管理は運用に乗らなかった。

しかし、LanScope Anの「資産情報一覧」画面を確認すれば検証端末の情報は、一目瞭然だ。電話番号など一部の限られた情報だけでなく、LanScope Anは機器名、OSタイプ、OSバージョン、そして加入キャリアというように検証端末の管理に必要な情報を全端末分、台帳形式で一覧で表示する。検証端末の情報を自動で取得し台帳が更新されるので、Excelファイルで管理していた際の端末情報の正確性をいかに維持するかという課題は、これで解決できたというわけだ。

同社は、検証端末に管理Noを記載したシールを貼っている。この管理Noと「資産情報一覧」画面のNoとを紐付けて管理することで、貸し出した検証端末が戻ってきた際などにNoで検索すれば該当端末を簡単に見つけることができるので、利用者名の変更などをスムーズに行うことができるという。

さらに、例えば「AndroidのOSバージョン4.4.2の端末がほしい」と申請があった際には、「資産情報一覧」画面でグルーピング機能を活用し確認する。『OSタイプ』と『OSバージョン』でグルーピングをすると、端末が各OSのバージョンごとに並び替えされるので、AndroidのOSバージョン4.4.2の検証端末が社内に何台あるのか、現在の所有者は誰なのかを簡単に確認することができる。所有者がなかった場合はそのまま貸し出し、使用中の場合はその利用部署に直接連絡するようにエスカレーションをするという。

これまでは、申請があったものは全て所有者がなかった場合はそのまま貸し出し、使用中の場合はその利用部署に直接連絡するようにエスカレーションをするという。

これまでは、申請があったものは全て入するようになり、コスト削減につながっている。

「無駄な検証端末の購入を毎月数台抑えるだけで、LanScope Anの利用料をペイすることができています。この費用対効果の高さには満足していますね。」(今井氏)

資産情報一覧画面(クリックで拡大)

資産情報一覧画面(クリックで拡大)

LanScope Anの管理画面から端末の状況を確認

LanScope Anの管理画面から端末の状況を確認

休眠端末を定期チェックし、不要な通信コストを削減

LanScope Anで実現したコスト削減は、無駄な検証端末の新規購入阻止だけではない。LanScope Anの資産管理機能を活用し、通信コストの最適管理を実現している。

今井氏は、LanScope Anの「稼働管理」画面で、未稼働端末を定期的にチェックしている。一定期間未稼働になっている検証端末があれば、利用部門に状況を確認し、通信契約が不要の場合は通信契約を解除するという。

さらに、例えば「AndroidのOSバージョン4.4.2の端末がほしい」と申請があった際には、「資産情報一覧」画面でグルーピング機能を活用し確認する。『OSタイプ』と『OSバージョン』でグルーピングをすると、端末が各OSのバージョンごとに並び替えされるので、AndroidのOSバージョン4.4.2の検証端末が社内に何台あるのか、現在の所有者は誰なのかを簡単に確認することができる。所有者がなかった場合はそのまま貸し出し、使用中の場合はその利用部署に直接連絡するようにエスカレーションをするという。

これまでは、申請があったものは全て購入するというフローだったが、LanScope An導入後は、申請内容に一致する検証端末がなかった場合にのみ購入するようになり、コスト削減につながっている。

「使っていないのに毎月一定の通信コストがかかるのは無駄でしかないですからね!使わないなら契約を切って、使うときは社内のWi-Fi環境に繋げれば済むわけなので。本当にこの稼働管理レポートには助かっています。今までは通信契約を切りたくても、それを判断する情報がなくて困っていたので、大助かりです。」(今井氏)

この運用を開始してから、毎月不必要な回線をピックアップして通信契約を解除し、通信固定費の削減を実現している。

資産情報一覧画面(クリックで拡大)

稼働管理画面(クリックで拡大)

要となる組織情報のメンテナンスも問題なし!
コスト管理のあるべき姿を実現

同社では、グループ企業4社の端末もまとめて管理している。企業ごとに利用部署のグループを作成し、その配下に端末を紐付け、毎月の費用も部署ごとに負担するという管理体制だ。

「2週間に1回ほど人事異動があるので、これまでずっと利用者の管理が課題でした。Execlで管理していた頃はリアルタイムに利用者の変更ができていなかったので、費用を負担する部署と認識が合わないことが度々ありました。LanScope Anなら、デバイスを選択し旧部署から新部署にドラックアンドドロップすれば、利用部署を変更できるので、細かな組織異動にも対応できています。情報を管理画面からエクスポートしないと情報変更できないツールも多いですが、1台ずつ簡単に管理画面上で情報変更できる点が簡単なので、気に入っています。」(今井氏)

LanScope Anを約1年間運用し、実感した導入効果ついて今井氏はこう語る。

「社内に今どの検証端末が何台存在するのか、そしてその検証端末は本当に利用されているのか、検証端末の現状を把握できないことが、一番の悩みでした。なぜなら現状把握ができていなければ、コスト管理もできないからです。毎月支払っているコストが高いのか低いのか、削減できる部分があるのかないのか、検証端末にかかる適正なコストが一体いくらなのかを見出すことができませんでした。 でも今はLanScope Anがあるおかげで、検証端末とコストを紐付ける『根拠』(検証端末の情報、利用者情報、稼働情報)を明確に把握できるようになりました。検証端末の現状をしっかり把握できているからこそ、新規購入が必要か否かの判断も迅速にできるようになりその結果、コストを削減できているのだと思います。 もし、今できていることをLanScope Anなしでやろうとした場合、専任の担当者が2人、費用に換算すると毎月約100万円は必要だと思います。この価値は非常に大きいですね。」(今井氏)

LanScope Anを活用したコスト管理について語る今井様

LanScope Anを活用したコスト管理について語る今井様

「やりたい事が最短距離で実現できる製品」だからこそ、
業務の引継ぎも安心

現在、ガラケーを除く1400台の検証用携帯端末をLanScope Anで管理している同社。他の業務を複数兼務しながら、検証端末の管理業務を一手に担っている今井氏は、今後の管理体制の変更も視野に入れている。

「LanScope Anはこの画面ではこういう情報が表示されるだろうなとイメージ通りの動きをしてくれるので、使いやすいです。検索機能も充実しているので、知りたい情報に簡単に辿り着けます。忙しくまとまった時間がないからこそ、やりたい事が最短距離で実現できる製品こそ、管理者が求める製品だと思いますね。目立たない部分ですが、情報を管理するツールでは欠かせない点だと思いますし、LanScope Anはその点を満たしていることが魅力的だと思います。今後、管理業務を後任に引き継ぐ予定でいますが、その際にも安心ですね。」(今井氏)

LanScope Anの導入は、新規の検証端末購入費用や毎月の通信固定費、さらに検証端末を管理する人件費の削減をもたらし、検証端末管理のあるべき姿を実現させた。これからもLanScope Anはセキュリティ対策だけでなく、コスト削減を実現できる管理ツールとして同社の事業発展を支えていきたい。

iPhoneのさらなる活用を今後も模索していく

NHN JAPAN株式会社 のオフィス風景