法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

報道機関が拡散のため用意している「プレゼント機能」をつかった弁護士の太田啓子氏が、報道機関へ多大な損害をあたえたかのように扇動されていた


プレゼント機能というの使いました、有料部分も読めると思いますhttps://digital.asahi.com/articles/ASR2F7KVZR2FULBH005.html?ptoken=01GS6Y6VEA1VVJ3Z5ZS7ESTJC6

賛成しながらこういう重大な内容で「違和感」表明っておかしいですよね。問題だと考えたのだから反対すべきだったのに。

上記ツイートを引用した「なる@nalltama」氏が、単純すぎる算数で損害をあたえたと主張して、多くの賛同をあつめていた。


現在9.3万ビュー
最低でも980円払わなければ見られない朝日新聞有料記事に与えた見込み損害額、9114万円
そろそろ1億円か・・・

もちろん現在は反論も多くよせられているし*1朝日新聞の広報部アカウントも公式に機能をツイートで説明した。


こちらのツイートに、「Colaboがいかに杜撰か」を日々声高に滔々と述べてるアカウントが次々現れて著作権侵害だの法的リスクだの騒いでいる……つまりColaboの「問題」は、新聞の有料記事時限シェア機能の詳細も調べない、読めない理解しない人達によって「問題が存在する」って話になってるワケよ…。


いつも朝日新聞デジタルをご利用いただき、ありがとうございます。有料会員の方は2月から、Twitterなどでプレゼント用記事URLを共有できるプレゼント機能をお使いいただけるようになりました。ご活用ください。
プレゼント機能の使い方はこちら→https://faq.digital.asahi.com/faq/show/5107

たとえば漫画作品が期間限定で冒頭や最新話、時には全話を無料公開することすら珍しくない。その無料公開を報じたり拡散することは、はたして出版社に損害をあたえるだろうか。
漫画『薬屋のひとりごと』がアプリ“サンデーうぇぶり”にて全話無料公開。宮中で巻き起こる難事件を薬屋の知識で解決する人気作品【アニメ化記念】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

マンガアプリ「サンデーうぇぶり」において、『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』のアニメ化を記念し2月16日より全話無料公開いたします。

比べるとプレゼント機能は、あくまで有料会員が1ヶ月に2~5記事を24時間公開できるだけ。漫画の無料公開と比べて有料会員の存在が必要だし、多く読まれるほど広告収入も期待できる。
もちろん漫画と同じように、無料が終了した後に話題を追いかけようと課金する動機も生まれるだろう。問題になりそうなのは画像より文章が記録や転載をしやすいことくらい。


そもそも、報道機関やWEBメディアの記事が匿名掲示板へ全文転載され、さらにまとめブログのたぐいに転載される問題は、2ちゃんねるの全盛期から現在までつづいている。
藤津亮太氏の文章を匿名掲示板へ無断転載した人物の主張が予想外にひどかった - 法華狼の日記

さまざまな記事をしばしば全文転載する2ちゃんねるが、まとめブログへ重ねて転載されるための踏み台となってひさしい。
現在は2ちゃんねるから外部への転載こそ禁じられているが、別管理人の2ch.sc経由でコピペされて転載される状況がつづいている。

良い文章を広く紹介したいとか、公開された情報を掲示板で語りあいたいだけなら、元のページにリンクだけして、必要な部分だけ引用すればことたりるだろう

こうした転載は、プレゼント機能とちがって転載元の広告収入が増えることも期待できないし、文脈をねじまげるような歪曲や抜粋をしていることも少なくない。
また、上記のような収入目的ではなくても、どこかでスクリーンショットした文章をツイートで根拠として提示する場面もよく見かける。
漫画家の藤栄道彦氏が、またツイッターで商業作家らしからぬ「引用」の基準を見せていた - 法華狼の日記

時系列を説明する「Lime@konomi_tot」氏に対して、出典がはっきりしない文章のスクリーンショットをはりつけていた。

専門家に対する反発で事実誤認をとがめられ、情報源の信頼が通常より求められる状況で、せっかく元ネタはあると示せたのに出典を見せない意味がわからない。

たとえ善意の拡散であっても商業メディアから断りなく全文転載することは好ましくないだろうし、リンク元を示さないスクリーンショットでは出典をたどれないことも多い。
そうしたインターネットの無断転載文化への妥協的な対策としてもプレゼント機能の意味があるのかもしれない。