iPhone Pro MAXにiPhoneSEの値段を付け安く表記させていたらどうなるのか…。同じことが上の画像でもされているのですが、H3ロケットに関してJAXAの公式資料やNHKなど日本の多くのメディアはH3ロケットに50億円と表記し「H2ロケットよりも半額の50億円の低コスト化を実現した」しているのですがこれらは完全にフェイク、嘘です。
今回打ち上げられるロケットも当然50億円ではありません。
JAXAが2015年より「H3ロケットはH-IIA(H2A)の半額の約50億円」を目指すなどと5年以上用いている言葉。H2Aロケットは1機あたり100億円程度の打ち上げコストがかかるとされH3ではなんと50億円、約半額で打ち上げられると日本のメディアでも多く取り上げています。
残念ながら嘘です。
そもそもこれまで100億円かかったものがH3になるといきなり50億円になるというのは明らかにおかしいと感じ方もいると思います。これには理由がります。なぜ半額というコストを実現できたのか?
単純にわざわざ高性能のロケットと低性能で安価なロケットを比較しているだけです。

JAXAは現在H3ロケットを4つ開発し柔軟な打ち上げ能力を確保しようとしています。上の画像がそれです。
左からメインエンジン3つを搭載した30S型です。『30S』とは、メインエンジン3、補助ロケット0、フェアリングショートSからきています。打ち上げ能力が高くなるにつれてメインエンジン2基構成に補助ロケットを2基から4基、衛星サイズに合わせてフェアリングをショートモデルからロングモデル
となります。当然、ロケットの打ち上げ能力が高くなればなるほど製造コストも高くなります。
では、50億円のロケットはどれでしょうか。JAXAや日本のメディアなどはこのように表現しています。

こちらの資料は南日本新聞がJAXAの資料を元に製作したものです。H3ロケットは半額の50億円としています。描かれているのは打ち上げ能力が最も高く、高コストになるH3-24L型です。
普通の人であれば「H3-24Lが50億円とすると、最小構成のH3-30Sは更に安くなるよね」「30億円くらいなのかな?」と思ってしまうのですが逆です。

南日本新聞が製作した資料やJAXA、NHKなどが報道で用いている大半の資料がH3-24Lが50億円などと表記しています。つまり50億円の構成ではないロケットに対して50億円と表記していることになります。
正しくは打ち上げ能力が最も低い最小構成のH3-30Sで50億円であって、上の資料の右3つはさらに高くなります。ちなみに補助ロケットは1本10億円するとされているのですが国産化したことで安くなっているとしています。仮に補助ロケット1本が5億と見積もったとするとH3-24Lでは補助ロケット4本だけで20億円以上はするということなり、エンジンが3つではなく2つなので目安として全体では70億前後ではないかと思われます。
自称50億円のH3-30Sと100億円のH2Aロケットを比較したかったものの太陽同期軌道比較でH3-30Sが高度500kmに対して4トン、H2Aロケットが高度800kmに対して3.6~4.4トンとなっており確かな比較はできませんでした。H3-30Sの打ち上げ能力についてはなぜか地球低軌道に対してなどの詳細がほとんど公開されておらずよくわからない点が多い印象です。
またH3ロケットの今後の打ち上げについても現時点では商用利用打ち上げには2029年までほとんどなくスペースXのような商用打ち上げは既に失敗しているのではないかと思われます。理由はH3を使用しなくてもアメリカのファルコン9の方が安く打ち上げ実績があるので、そちらで打ち上げるというのは普通の判断です。
つまり国や平和を維持するための側面もあり、高コストであったとしても保有しつずけなければならない重要な技術です。
残念ながら嘘です。
そもそもこれまで100億円かかったものがH3になるといきなり50億円になるというのは明らかにおかしいと感じ方もいると思います。これには理由がります。なぜ半額というコストを実現できたのか?
単純にわざわざ高性能のロケットと低性能で安価なロケットを比較しているだけです。
(自称)50億円のロケットはどれか
JAXAは現在H3ロケットを4つ開発し柔軟な打ち上げ能力を確保しようとしています。上の画像がそれです。
左からメインエンジン3つを搭載した30S型です。『30S』とは、メインエンジン3、補助ロケット0、フェアリングショートSからきています。打ち上げ能力が高くなるにつれてメインエンジン2基構成に補助ロケットを2基から4基、衛星サイズに合わせてフェアリングをショートモデルからロングモデル
となります。当然、ロケットの打ち上げ能力が高くなればなるほど製造コストも高くなります。
では、50億円のロケットはどれでしょうか。JAXAや日本のメディアなどはこのように表現しています。
こちらの資料は南日本新聞がJAXAの資料を元に製作したものです。H3ロケットは半額の50億円としています。描かれているのは打ち上げ能力が最も高く、高コストになるH3-24L型です。
普通の人であれば「H3-24Lが50億円とすると、最小構成のH3-30Sは更に安くなるよね」「30億円くらいなのかな?」と思ってしまうのですが逆です。
最小構成のH3-30Sが50億円、ほかは当然高い
南日本新聞が製作した資料やJAXA、NHKなどが報道で用いている大半の資料がH3-24Lが50億円などと表記しています。つまり50億円の構成ではないロケットに対して50億円と表記していることになります。
正しくは打ち上げ能力が最も低い最小構成のH3-30Sで50億円であって、上の資料の右3つはさらに高くなります。ちなみに補助ロケットは1本10億円するとされているのですが国産化したことで安くなっているとしています。仮に補助ロケット1本が5億と見積もったとするとH3-24Lでは補助ロケット4本だけで20億円以上はするということなり、エンジンが3つではなく2つなので目安として全体では70億前後ではないかと思われます。
コスパはどうなのか
市販品ならば直ちに消費者庁事案になりそうな国民を欺く詐欺的表記がここ数年JAXAおよび日本メディアからされているのですが肝心の打ち上げコストはどうなのか。自称50億円のH3-30Sと100億円のH2Aロケットを比較したかったものの太陽同期軌道比較でH3-30Sが高度500kmに対して4トン、H2Aロケットが高度800kmに対して3.6~4.4トンとなっており確かな比較はできませんでした。H3-30Sの打ち上げ能力についてはなぜか地球低軌道に対してなどの詳細がほとんど公開されておらずよくわからない点が多い印象です。
総合的に見ると安価…?商用打ち上げは見込めない
ただ、H3ロケットについてはH2ロケットに比べてコストパフォマンスは優れいることも確かです。しかしアメリカの再利用ロケットであるファルコン9では30~40億円程度になっているとされ、打ち上げ能力を絡みても圧倒的に高コストとなっています。またH3ロケットの今後の打ち上げについても現時点では商用利用打ち上げには2029年までほとんどなくスペースXのような商用打ち上げは既に失敗しているのではないかと思われます。理由はH3を使用しなくてもアメリカのファルコン9の方が安く打ち上げ実績があるので、そちらで打ち上げるというのは普通の判断です。
何故国産ロケットが必要か?
実はこのH3を始め国産ロケットは日本政府および防衛省が運用するいわゆる軍事衛星の打ち上げもおこなっています。国防といった面ではどうしても自国が運用するロケットというのが必須となっており、特に秘匿性が求められる軍事分野となれば高コストであっても国産を運用しなければならないという問題があります。つまり国や平和を維持するための側面もあり、高コストであったとしても保有しつずけなければならない重要な技術です。