いつまで賃貸?30代からは購入がいい3つの理由とは?

30代になると、購入か賃貸かが重要な選択肢になってきます。賃貸は老後のことなど様々なデメリットがあるのに対し、購入はメリットがたくさんありおすすめです。

なんとなく賃貸に住み続けていらっしゃる方や、女性で単身だから賃貸でいいやと思われていらっしゃる方の多くは、早く購入された方がずっとよいケースが大半です。

今回紹介いたしますので、ヒントになれば幸いです。

 

1.老後に後悔?賃貸の大きなデメリット

購入と賃貸の最大の差は、資産になるかどうかです。

賃貸住宅は何十年住もうとも、賃借人に所有権はありません。

問題となるのは老後で、定年退職すると肩書きが無職になりますから契約の更新も新たな賃貸住宅への入居も困難になります。

購入した場合はそうした問題は起こりません。

 

2.  インテリアや間取りも自由に!購入ならではのメリット

購入して所有する自分の家だからこそ、できることがたくさんあります。

間取り、内装デザインやインテリア、家具も好みにできます。壁にハンガーフックを打ち込むことも可能です。

ハンガーフックは非常に便利で、収納スペースがない部屋でも壁掛けの収納家具を使って魅せる収納ができますし、絵を掛けて並べることでアートワークスペースも作れます。

賃料を払っていても賃貸は借り物ですから、どうしても多くの制限があります。ハンガーフックを打ち込もうものなら現状回復請求の対象です。

ペットと住めるペット共生型の賃貸住宅は絶対数が少ない上、賃料も上乗せされてきますから、探すのも住むのもハードルがあります。

他にも壁紙は勝手に変えられませんし、床を痛める可能性がある家具も置けません。

 

3.数値でみる!最新の不動産購入事情

わかってはいるけれど、購入に踏み切れな方は一定数いらっしゃると思います。

特にミレニアル世代の方の一部は、親世代がバブル崩壊で大変なご苦労をされたのを見られていますから、住宅と土地の資産価値の信頼性に対する先入観がおありかもしれません。

しかし、杞憂です。実際には過度な投資が集中して生じる異常な価格の高騰、すなわちバブルは、バブル崩壊以降生じていません。バブル以降の住宅需要は大半が実需によるものです。

首都圏は特に顕著で、みんな住宅が欲しいのに土地がない。需要は旺盛なのに供給には限界があるという需給が完全に噛み合い安定した成熟市場で、あらゆる要因に対して非常に強固です。

国内外で深刻な事態を招いている新型コロナウイルス問題も、不動産の需要と購買意欲には悪影響があまりございません。

つまり資産としての不動産への信頼性への不安要素はありませんし、購入計画を遅らせても安くなりません。

以下、説明いたします。

 

マンション価格の上昇について

東京都が毎年公表している「東京の土地」2019によると、区部の75平米(m2)あたりの新築分譲マンション価格は8423万円と、3年連続で8000万円代となりました。

5063万円だった2003年以降5000万円を下回ったことはなく、リーマンショックで社会が震えた2008年も6398万円と当時の相場を維持しています。

このように価格は上がり続けていますが、価格上昇の主な要因は旺盛な実需の住宅需要と土地不足ですから、8000万円を超えた17年からの3年間も含めてバブルの要素はございません。

このほか、開発事業社サイドには年々深刻化する建築現場の人手不足と人材確保のための人件費の高騰も加わっています。これらの問題が解消される見込みはなく、状況は悪化するのみです。

 

次にコロナ禍での市場を数字で見てみましょう。

不動産経済研究所によると、20年度の首都圏新築分譲マンションの一戸あたりの平均価格は前年比約2%増の6083万円、m2単価は5%増の約93万円で一戸あたりでは2年連続、m2単価では8年連続の成長を記録しました。

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)による首都圏既存住宅市場の20年度実績も同じくです。

中古マンションの平均成約価格は前年比5・5%増の3668万円で8年連続のプラス、m2単価は4・1%増の56・14万円です。

中古戸建ても2年連続のプラスで3199万円、成約件数は9%増の1万4102件に達し、過去最高の水準に至りました。

確かにコロナ禍でインバウンドが崩壊して大阪の商業地の地価が大幅に下落するなど社会に動きはありましたが、実需が牽引する首都圏の住宅需要は伸び続けたわけです。

むしろ、テレワークスペースを採用するなど新しい生活様式に対応した住宅需要は高まるばかりで、テレワークの普及で増した郊外志向も加わり分譲住宅(建売)は飛ぶように売れました。

このように、現在価格が特段高騰しているわけでもコロナで土地や家が安くなったわけでもございません。

ですから待てば安くなることはございませんし、購入された場合の資産価値の信頼性が揺らぐ要素もないわけです。

 

最後になりますが、人によっては購入より賃貸がよい場合もございます。転勤が多い方や、自営業などでローンが組みにくい方がそうです。しかしそうでない方々は購入の方がはるかにおすすめです。今一度ご検討されてはいかがでしょうか。

 

 

書いた人:

TT 30歳代男性。一般紙を経て、専門誌ライターを務める。住宅、不動産分野が得意分野。

 

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