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DV とノンリニア編集との関係

家庭用で初めて普及したデジタルVTRといえば、miniDVと言っても過言ではないほどです。実はこのDVフォーマットの誕生により、誰でもパソコンで映像編集できるようになりました。今回はDVフォーマットとノンリニアの深い関係をご紹介します。

miniDV で採用されたDVフォーマットは、DCT(離散コサイン変換)とハフマン符号化というイントラフレーム圧縮アルゴリズムによってデータ量を約5分の1(YUVのサンプリングと合わ せると10分の1)まで小さくした家庭用デジタルビデオの先駆けのフォーマットです。

DVの業務用上位フォーマットとして、ソニーは「DVCAM」、松下電器(現パナソニック)は「DVCPRO」を発売しました。この2つのフォーマットには互換性はありません。ただし、両デッキともminiDVは再生可能です。ただし、DVCPROやDVCAMのテープはminiDVよりも一回り大きかったため、アダプターを使用します。

パナソニックの DVCPRO はその後、ビットレートを2倍の50Mbpsに高めたフォーマット「DVCPRO50」(ハイビジョンではなくSD)、さらに100Mbpsでハイビジョン映像を記録できる「DVCPRO HD」を発表しました。 映像信号は 8 bit コンポーネント。 サンプリングはYCbCr 4:2:2 ですが、水平1280サンプリング記録であるため、他フォーマットと同等の比較をするのであれば、2.7:1.3:1.3 が実力値となります。 1080/60 iでは1280×1080ピクセル、1080/50 iでは1440×1080ピクセル、720pでは960×720ピクセルで記録されます。
「DV25」という表記を見かけますが、これはminiDVのビットレートが25MbpsであることからminiDVのことを意味します。
DVCPRO HDは、MacBookPro でも軽快に動くフォーマットです。

一方、ソニーはキヤノン、シャープ、日本ビクター、計4社で「HDV」フォーマットを策定。パナソニックとは違う道を選択しました。

miniDVとして1995年に発売されたソニー「DCR-VX 1000」は、3CCD、光学式手ぶれ補正、当時30万円位。それまでの Hi8 や C-VHS(VHSのコンパクトタイプ)に比較し圧倒的な高画質で軽量、操作性にも優れ、テレビの制作現場に革命を起こしたとも言われています。『電波少年』のアポ無し取材、『水曜どうでしょう』の低予算番組など、無許可・ゲリラ撮影・海外ロケに重宝され、現在のバラエティー番組のスタイルを構築するのに貢献しました。番組のADですら「ぶいえっくすせん」と正式に呼べる程、浸透した名機です。

SONY DCR-VX1000 DCR-VX 1000

さらにこのカメラにはDV(ソニーではiLinkという名称)端子が装備され、カメラ同士でデジタルコピーが可能です。このDV端子がノンリニア編集の歴史上、とても重要な役割を果 たすことになります。当時、DV端子非搭載のカメラが大半でした。

DV端子、正確には「IEEE 1394(あいとりぷるいー)」という規格で、もともとはアップル社のFireWire(ファイヤーワイヤー)が国際規格になったもので、転送レートが4000Mbpsのため現在は「FireWire400」といわれています。映像、音声、タイムコードの信号ばかりか、デッキコントロールも可能なものです。写真左が6ピン、右が4ピンです。カメラからパソコンに接続する場合は、「カメラ4ピン→パソコン6ピン」が多いですが、パソコンの機種によっては4ピンのものもあります。

ちなみに、現在販売されているMacBookProには、FireWire800という端子しかありません。形状がFireWire400とは異なりますので、変換アダプターが必要になります。Thunderbolt に対応したビデオカメラがあったらすごいね。

コンピューターでDV端子が採用されたのはもっとあとで、それまでは専用のキャプチャーボードが必要でした。1988年にカノープス(トムソン・カノープス)が発売した「DVRex-RT」は拡張ボードとセットアップボックス、編集用ソフトで50万円、WindowsパソコンでDV端子から映像を取り込み、ノンリニア編集(専用ソフトもしくはPremiere)できる画期的商品でした。「DVRex」シリーズは「REXCEED」を経て、現在の「EDIUS」(エディウス)に進化していきます。当時50万円+ハイスペックパソコンで、ノンリニア編集機が組めるようになったのは画期的でした。

一方、アップル(当時アップルコンピューター)は、FireWire を搭載したPower Macintosh G3(Blue and White)と iMac(DV系)を1999年に発売。同時に簡易ノンリニアソフト「iMovie 1.0」を無償で発表しました。
マイクロソフトはこれに対し、2000年にWindows Movie MakerをWindows MeとXPに標準搭載しました。

DVフォーマット、DV端子、ノンリニアソフトの登場で、1000万円以上したノンリニア環境は一気に個人レベルでも購入できるものになりました。
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