2013年1月30日、ジンバランの高台に建つジ・アムルタにお邪魔しました。バリ島で最もハイクオリティなスパのひとつとして絶大な存在感を放つこちらのお店。2棟あるスパ専用プライベートプール付きヴィラは、日本のTV番組でも紹介されて大人気です。今回は半日ヴィラパッケージ午後プランで、ヴィラ滞在の魅力をたっぷり体験してきました。
ジ・アムルタへ…
ジ・アムルタの立地は隠れ家のように奥まっています。
バイパスから急勾配の坂を登り、空に近いところへ。
ジンバランの高台には立派な邸宅が立ち並んでいます。
その一角に、ジ・アムルタのシックな建物も見えてきました。
ゲートから階段を下って入ったところが2Fのロビーです。落ち着いた大人のモダンアジア。
海側に向けて大きく視界が開けた窓の向こうには、ブノア湾のオーシャンビューが広がります。
まるで空に浮かんでいるようなロビーから、海側の階段をさらに降りて1Fのジ・アムルタ・ヴィラへ。
ジ・アムルタ ヴィラ
今回はこちら、ジ・アムルタヴィラにてトリートメントを体験します!
履き心地の良いナチュラルなスリッパに履き替え、オープンエアのリビングへ・・・
落ち着いたアースカラーでまとめられたインテリアは、シンプルですが高級感ある雰囲気が漂います。
リビングルームは、壁のないオープンエア仕様。
ソファの前にはプライベートプール、そしてその向こうにブノア湾の眺望が広がっています。
リビングの奥はトリートメントルームへと続いています。
よくあるカイロベッドではなく、フローリングの上に敷かれたマットレスでの施術となります。
日本人がほっとできそうな、和テイストの広々としたスペースでした。
トリートメントのすべてをこの隠れ家の中で行える、プライベートなスパヴィラ。
ふかふかのチェアはフットマッサージやクリームバスのヘッドマッサージ、更にはフェイシャルでも使用します。
伝統的なヘアケア、クリームバスのシャンプー台はというと、プールサイドに建つ離れの中にありました。
池の中の浮島のような演出も心憎いですし、椅子はもちろん座面がたっぷりとして座り心地抜群です。
バスタブもオープンエアで、入浴しながらブノア湾の景色を独り占めできる設計です。
隣のシャワーブースからも海が見えるよう、ちょうど顔の前に小窓があります。
ヴィラ内には広い洗面台も完備されているので、女性お二人様のご利用でも並んでお化粧直しが出来ますね。
もちろんトイレも完備なので、一度この極上空間に入ったなら終了時刻まで外に出る必要はありません。
トリートメント体験スタート
本日の体験メニュー ◆半日ヴィラパッケージ午後プラン【リラクゼーションプラン】(5.5時間)◆
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カウンセリング
ウェルカムドリンクは、ジ・アムルタ名物の赤米茶。ドリンクをいただきながら、カウンセリングの開始です。
スパ・カウンセリングというと、健康状態や好みのマッサージの強さが書かれた用紙に自分でチェックを入れていくというイメージですが、ジ・アムルタでは自分でペンを持つ必要すらないんです。
今回カウンセリングを担当していただいたのはゲストリレーションのウィラタさん。
姉妹店シエスタと合わせて6年日本語接客の経験があるというベテランです。
彼がテーブルの前に控え、日本語で質問をしながらカウンセリングシートの記入欄を埋めてくれました。
リビングのテーブルの上には、見た目にも楽しいプロダクツのテスターが揃っています。
日本語での丁寧な説明を聞きながら、また実際に香りを確かめながら選ぶことが出来ますよ。
カウンセリング終了とともに、担当テラピストとご対面。
本日の担当していただくのは、テラピスト歴14年のイルさん。姉妹店シエスタで7年、ジ・アムルタでは7年お勤めです。
前回のジ・アムルタ/かっさオリエンタルパッケージ体験レポにも登場している大ベテランで、日本のスパスクールに講師として招かれた経歴もお持ちです。
初対面での日本語の挨拶、トリートメント準備への案内など、丁寧な接客がまず好印象でした。
着替えはヴィラ内のロッカールームにて。
洋服を吊るせるクローゼットと、大きな荷物も入るロッカーが備え付けてあります。
施錠したら、鍵はブレスレットのように手首につけましょう。
ボディスクラブ
準備が済んだら、さっそくトリートメントルームで横になりボディスクラブのスタートです。
お花の小皿に入っているのがノーマルスキン用のアジアンハーブスクラブです。
スクラブを塗り込むイルさんの手つきはとても素早いですが、雑さは全く感じさせない達人のタッチでした。
傍で撮影しているサトゥー氏が、見ただけでも上手いのが分かる、というほどのハンドテクニック。
スクラブはあっという間に乾いてぱらぱらになり、彼女の手にしたがって払い落とされます。
ボディマッサージ
スクラブの後はいったんシャワーを浴びて、ふたたびベッドに横になります。
半日ヴィラパッケージのボディマッサージは アロマティック/リンパティック/アーユルヴェーディックからセレクト出来ます。
今回ムナコはアーユルヴェーディックマッサージをチョイスしました。使用するのは、シロダーラに使用するオイルと同じものです。
香りはスパイス系なので、男性でも抵抗なくマッサージを受けられそう。
重ねて言いますが、イルさんのハンドテクニックは素晴らしいの一言に尽きます。
彼女の手は私のと同じ、人間の構造をした手なのかしら?と疑ってしまうくらいに、正確にツボを捉えます。
忙しく動く彼女の手元をカメラに収めようとサトゥー氏が何度も「ストップ」と声を掛けるのですが、達人の手はゲストの肌の上で本能的に動いてしまうようでした。
撮影は困難ですが(笑)、片時も休まず徹底的に全身をもみほぐすテクニックに、満足しない人はいないだろうと思えるマッサージでした。
シロダーラ
マッサージに続いて、シロダーラのスタートです。
日本の伝統工芸品を思わせる、優雅な銀のシロダーラポット。
アーユルヴェーディックマッサージに使用したものと同じオイルを、温めて額に垂らします。
ジ・アムルタのシロダーラの特徴は、オイルを垂らしている間もテラピストがヘッドマッサージをしてくれる点。
シロダーラオイルが髪の間を滑り落ちていく感覚は時にくすぐったくてたまらないこともあるのですが、これなら文字通り痒いところに手の届く施術ですね。
フラワーバス & ボディローション

シロダーラが終了すると、いよいよ眺め抜群のお風呂でフラワーバス♪
案内されたバスタブには、見たこともない豪華なフラワーアートが出現していました!
イルさんは私につきっきりでトリートメントに専念していたのに、いったい誰がこれを用意したの?と思ったら、もう一人他の女性スタッフが、せっせと作ってくれていたんですね。
これまで取材したスパでは、トリートメントの担当テラピストが施術の合間にフラワーバスを用意するのが普通でした。ですがジ・アムルタでは、フラワーバス係を他のスタッフに任せる徹底ぶり。
でなければこんな力作は拝めません!
用意されているビキニ型のバスウェアも可愛らしくて、テンションが上がります。
バスタブからの眺めも最高!
入浴中も、イルさんのいたれりつくせりの接客は続きます。
バスタブに浸かったまま、ボディーソープで肩のマッサージをしていただきました。
イルさんの神テクニックは、オイルよりも更にツルツルとしたソープマッサージでも際立ちます。
アフターバスのボディローションは美白効果のあるブンコアン。
やさしく上品な香りが漂います。
総トリートメント時間4.5時間と長丁場の半日ヴィラパッケージでは、フラワーバスの後に休憩時間が入ります。
アクアグラスで水分を補給しながら、ヴィラのリビングでしばしの休息。
残りのトリートメントは、ジ・アムルタのベアトップワンピースを着ての施術となります。
フットマッサージまたはフェイシャル、そしてクリームバスへとコースは進みます。
フットマッサージ

今回私はフットマッサージをチョイスしました。
施術は専用のチェアにて行われます。
ほとんど180°水平にリクライニングした椅子の上で、両足を集中的にオイルマッサージしていただきました。
フットリフレクソロジーほど指圧が強くなく、ちょうど気持ちいいと思える絶妙な力加減。
揉み終わった足はフットローションを塗ってタオルにつつまれ、内側からポカポカしてきます。
ハンドマッサージは、上にタオルをかけてのノンオイルです。
こちらもまた、上からぎゅっ、ぎゅっと圧力をかける手技が気持ちいいです。
フットマッサージとは言いながら、この時間もほぼトータルな全身マッサージが受けられます。
腕のマッサージが終わった後は、円筒形のクッションを抱き込んでの肩、腰、背中マッサージ。
マットに寝そべった状態で受けるのとはまた違った解放感が味わえますよ。
クリームバス
フットリフレクソロジーのあとは、クリームバス。
ヴィラに入った時から気になっていたガーデンの素敵なバレでシャンプーを受けます。
イルさんはシャンプーの腕も一流でした。
もちろんテクニックだけでなく、気遣いも高級店に恥じないクオリティです。
バリ島の美容室では久しく聞くことのなかった「痒いところはございませんか?」という声かけにも感動してしまいました。
シャンプーの後は、先ほどのフットリフレクソロジールームにて頭と腕のマッサージを受けます。
ここでクリーム剤の登場。
2004年にバリ島初のクリームバス専門店としてオープンしたジ・アムルタでは、セレクト出来るクリーム剤も5種類と豊富です。
・キャロット/ノーマルヘアー
・アボカド/ドライ&くせ毛
・リフレッシュ/オールヘアー
・グリーンティ/ダメージヘアー
・クミリ/艶出し&カラー持続
たくさんあって迷ってしまいそうですが、カウンセリングの際に髪質タイプを確認したり、テスターにて好きな香りを確かめたりと、一番好みに合ったものを選べるようゲストリレーションがお手伝いをしてくれます。
今回ムナコは艶出し効果が抜群というクミリをチョイスしてみました。クミリは英語でいうとキャンドルナッツ、インドネシア料理に食材としても欠かせない木の実です。
甘く、エキゾチックな香りのクミスのクリームで、頭皮と髪だけではなく首筋から背中までほぐしてもらいました。
クリームの行き渡った髪を温タオルで蒸しながら、腕のマッサージに入ります。
先程のフットリフレクソロジーで、すでにドライマッサージを受けた腕は十分に温まっています。
今度は滑らかにオイルマッサージを施します。
上半身のオイルは温タオルで拭き取って、最後にベビーパウダーをはたいて仕上がりました。
クリーム剤を洗い流した後でコンディショナーをつけ、最後にもう一度フットリフレクソロジールームにて髪を乾かして完了です。
半日ヴィラパッケージ午後プランは、クリームバスが終わるころにはすっかり日が暮れています。
間接照明がオレンジ色の灯りをともした夜のヴィラは、昼間とはまた違った趣があって素敵です。
高台から望むブノア湾の眺めも昼間とは一変し、ロマンチックな夜景を楽しむことが出来ました。
トリートメント終了
トリートメント終了後は、ほっとする甘さのジンジャーティーをいただいて休憩。
本来の半日ヴィラパッケージにはこのあと1時間ヴィラにて自由にお過ごしいただくスパタイムと、インドネシアンフードの軽食が付きます。
本日はありがとうございました!
取材を終えて・・・
ハイレベルな大人のアジアンリゾートスパ、ジ・アムルタ。評判に違わず満足度の高いスパ経験が出来ました。
今回の取材でもっとも印象深かったのは、担当テラピスト・イルさんの高度なマッサージ技術です。今まで経験したどのマッサージ師にも勝るテクニックを披露していただきました。もちろん日本語での接客も完璧に近いです。
雰囲気やインテリアに力を入れているスパはたくさんありますが、肝心のテラピストの技量が10人並みだと、え?なんだか見かけ倒しだなあと思ってしまいますよね。
ジ・アムルタはその点、良いスタッフを揃えることにも努力を惜しまない方針が窺えました。スパのイメージ写真には写らない部分ですが、実際に訪れたゲストが心から楽しめるようにするには必須の部分。
今回体験した半日ヴィラパッケージ午後プランは、特に帰国フライトの直前にぴったりのコースです。
最後の最後でがっかりしたくないという方にも、ジ・アムルタは自信をもっておすすめできるお店です。
※体験内容・価格は予告なく変更される場合があります。また、本レポートには取材者の主観的な意見が含まれていますが、全ての方にこれを保障するものではありません。あくまで参考としてご利用くださいませ。