“西成のマザーテレサ”と呼ばれ大阪市西成区のあいりん地区(通称・釜ケ崎)で献身的な医療活動をし、2009年11月、死因不明のまま34歳の若さで亡くなった医師・矢島祥子さんをしのぶ集会「矢島祥子と共に歩む集い」(実行委)が、浪速区大国1丁目のピースクラブで開かれた。祥子さんを慕う釜ケ崎の労働者らが参加。今後も祥子さんが亡くなった真相解明に尽力することを誓い、哀悼歌「さっちゃんの聴診器」(作曲・矢島敏さん、歌・高橋樺子さん)」をささげた。
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| 「さっちゃんの聴診器」を歌う高橋さん(右)と祥子さんの兄で作曲者の矢島さん(中央)ら |
13日に開かれた集会では作詞家のもず唱平さんが、「釜に寄り添い生きていた祥子さんの存在を一人でも多くの人に知ってほしい」と作詞した哀悼歌を高橋さんと一緒に合唱。「もっと生きたかった この町に/もっと生きたかった 誰かの為(ため)に」で始まり、歌詞の中でつづる「鳶(とび)職で鳴らした権爺(ごんじい)」「親に背いたフーテン」「昔名のある踊り子」「捨てた我が児を想(おも)い出し 泣いているひと」-と参加者全員で天国の祥子さんへ思いを込めた。
もずさんは「来年1月26日からCDが全国発売され、カラオケでも歌えます。ピースクラブは『さっちゃんの聴診器』の発信基地。多くの人に聴いて歌っていただいて事件を解決したい。さっちゃん先生の名誉を回復して、いつの日にか天国に報告したい」と、歌に込める思いを披歴した。
遺体発見当初は自殺説が出て、遺体状況から医師でもある両親が反論。12年8月、西成署は両親から出された死体遺棄事件と殺人事件の告訴状を受理し現在に至っている。
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