データサイエンスを学ぶ方が受験することが多いG検定とは、どのような試験なのでしょうか。
どんな人が受けているのか、試験の内容、合格するメリットなどG検定の基本的情報を紹介します。
さらに効率的な勉強法も紹介いたしますので参考になさってください。
目次
G検定とは?
G検定(公式名:ジェネラリスト検定)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施している、ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを確認するための試験です。
2017年12月に第1回目が実施されました。
比較的新しい検定試験ですが、ますます注目を浴びています。
合格率は6~7割程で、2022年3月5日(土)に実施された2022年第1回G検定の62.10%でした。
G検定の試験では人工知能やディープラーニングに関する幅広い内容が出題されます。
そのため知識を体系的に整理し、正しい本質的な理解を身につけることが重要です。
G検定の概要
G検定の「G」はジェネラリスト(generalist)の頭文字の「G」です。
ここでジェネラリストとは「基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して事業応用する能力を持つ人材」と定義されています。
G検定のシラバスの目玉であるディープラーニング(日本語名:深層学習)とは、人工知能・機械学習の手法のひとつです。
主に、画像認識や音声認識、自然言語処理など、非構造化データを用いた分野で活躍しています。
一般的な機械学習の手法とは異なり、予測の手がかりとなる特徴量を自動的に見出せるのが技術の特性です。
G検定取得をおすすめしたい方
- 人工知能、データ分析、機械学習、ディープラーニングなどのデータサイエンスに関するプロジェクトに携わる方
- 上記の領域とビジネスを結びつけて、事業を開発・推進される方
- 初めて人工知能やデータサイエンスを学ばれる方で、幅広く知識を身につけたい方
- 転職・キャリアアップのために、有資格者であるという客観的な評価指標を活用したい方
G検定を受験するメリット
- 人工知能プロジェクトに役に立つ知識を幅広く体系的に整理でき、様々な形で役に立てることができる
- 人工知能やディープラーニング、機械学習にまつわる知識を持っていることを、資格を有することで客観的に証明できる
- DLAのロゴマークを受領でき、それを名刺に載せることができる
G検定取得後はE検定でステップアップ
なお、JDLAが実施する資格では、E資格(エンジニア資格)もあります。
こちらは、ディープラーニングを実際に実装するエンジニア向けの資格です。
受験資格として、別途教育プログラムの受講が義務付けられています。
このE検定をG検定からのステップアップで受験する人が多いようです。
教育プログラムを受けているだけに、合格率は7割程度です。
G検定の内容
G検定では、主に以下について幅広く出題されます。
- 人工知能(重要概念の定義、人工知能分野の難点・課題、技術の動向)
- 機械学習 (代表的な手法と応用)
- ディープラーニング(仕組み、技術、活用事例、応用に関する社会課題)
人工知能、機械学習、ディープラーニング、この3つはどれも常に技術が進化していく分野であるだけに、試験内容は毎回少しずつ異なる可能性があります。
「応用に関する社会課題」の中では、人工知能の技術を社会に実装していく中で起こりうる倫理や法律に関する問題をとりあげます。
これらは一般的なデータサイエンスの参考書ではあまり触れられない内容ですので、しっかりとポイントを押さえましょう。
【試験概要】
受験資格 | 制限なし |
試験概要 | 120分 (前回は小問226問から構成される多肢選択式の知識問題) |
試験会場 | オンライン実施 (自宅受験) |
試験日程 | 年2~3回 公式サイトより確認と予約が可能 |
受験料(税込み) | 一般 12,960円 学生 5,400円 |
合格ライン | 非公開 |
自宅で受験できること、webで検索しながら、テキストを見ながら解答することが可能であることが特徴です。
一方で、出題数が多いため、受験準備の段階で知識が深く根付いていなければ、時間内に全ての問題を解答することは難しいことが予想されます。
G検定の勉強の始め方
まず前提として、日本ディープラーニング協会のWebサイトに掲載されている、G検定の「学習のシラバス」と「例題」を確認し、具体的な試験問題のイメージをしてください。
次に、自分はどれくらいの学習が必要なのかを推測してみてください。
そして、受験日から逆算して、具体的な学習計画を立て学習を進めてください。
勉強を始める際は、まず、出題のパターンに慣れておいた方がよいでしょう。
テキストを読む時は、「その内容を自分の言葉で他人に説明できるレベルまで」 、「理解した!」と実感できるまで繰り返し同じ章を読み直してください。
問題集を解く時は、同じ問題を繰り返し解きましょう。
短い試験時間で全問解けるよう、「自分の名前を答える」のと同じくらいすらすらと正しい選択肢を選べる習熟度を目指してください。
なお、人工知能など、データサイエンスの領域を初めて学ぶ初学者の方にとって、完全に独学で合格まで到達することにハードルを感じるかもしれません。
その場合は、G検定対策の講座を受講したほうが効率的です。
一度講義を受けてから参考書等で勉強を続けたほうが学力がぐんと上昇しますし、モチベーションも維持しやすくなります。
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G検定のテキストには、日本ディープラーニング協会よる公式テキストもありますが、内容が不十分です。
「G検定最強の合格テキスト」は、1冊でG検定に合格できる内容となっています。
最新のシラバスに完全対応しており、図や事例を用いたわかりやすい解説となっていますので、初めてG検定の学習をする方も安心です。
演習問題や模擬試験は、本試験と合わせた難易度で最新の出題傾向を反映、解説も充実しているので、余裕をもって合格できるだけの実力が身につきます。
なお、G検定に特化した本ではないものの、G検定に有用な読み物として目を通しておいたほうがいいものもあります。
例えば、「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」は特に入門者でも読みやすくおすすめです。
時間に余裕がある場合は、興味をもった領域だけでも読んでみてください。