世界の状況
IOCが次期オリンピックにロシアとベラルーシの選挙の出場を許可の方針であったが、ウクライナは反発して、もし、両国の選挙を出場させるなら、ボイコットするとした。
これに続き、開催地のパリ市長も両国の出場に反対し、とうとう、米独など35ヶ国が、ロシアとベラルーシのパリ五輪出場禁止を要請した。世界からロシアがオリンピックでも孤立することになる。
米国は、日英欧と重要な鉱物資源の購入国ブロック構築を模索している。これにより、中国の影響力抑え込みを図るようだ。
特に、レアアースや、リチウム、コバルトなどの鉱物は、電気自動車(EV)技術や防衛関連の電子機器などに使用されるため戦略的な重要性が極めて高い。こうした資源を中国は国内に豊富に抱えており、他の生産国と手を結んで有事の際に米国への供給を遮断する恐れがあることを、米国とその同盟国は強く懸念している。
分断も徐々に激しくなっているように見える。ロシアへの支援を、中国は目立たないように軍民両用技術品や軍事部品などの輸出しているが、その実態を暴かれて、半導体などを該当企業に輸出禁止している。
4日の中国スパイ気球に続いて、米国は、10日米軍がアラスカ上空で小型車ほどの大きさの飛行物体も撃墜したと発表した。これも中国のものであろう。徐々に神経質に米国もなっている。そして、11日にもカナダの領空を侵犯した物体を米軍機が撃墜したと発表した。
この気球問題で、米政府と同盟国は中国が軍事・経済力を高める上で必要になる製品への規制強化を検討している。
というように、露中と欧米日の分断が徐々に拡大している。分断の時代は、インフレの時代でもある。それと、分断が拡大すると第3次世界大戦に繋がっていく。
このような状況下であり、フィンランドの議会グループは10日、近いうちに北大西洋条約機構(NATO)に関する条約を承認する方向であり、同時加盟を目指す隣国スウェーデンより一歩先に加盟が実現することになる。それだけ、ロシアの脅威が身近であることによる。
ロシアは次の侵略国として、モルトバを上げている。徐々に戦争が拡大しているように見える。
その上に、死者2万5,000人超のトルコでの大地震もあり、新型コロナの流行やウクライナ戦争などで、天変地異の動乱の時代になってきた。黙示録の時代とも月日神示の時代とも言える。しかし、この天変地異を株式市場は、物の見事に無視である。
さあどうなりますか?
(『国際戦略コラム有料版』2023年2月13日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ
image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com