ズール・クルリヴァスタトルとゴルゴサウルス・リブラトゥス ロイヤルオンタリオ博物館(カナダ・トロント)蔵 写真はともに © Royal Ontario Museum

“攻守”
進化させた恐竜

本展では、“究極”の防御のために全身を覆う鎧をもった鎧竜類の進化と、そのような植物食恐竜たちに対抗しなくてはならなかったティラノサウルスやメガラプトル類などの肉食恐竜の進化を対比させながら、恐竜たちの「攻め・守り」をキーワードに、恐竜学の最前線を解説します。

みどころ Highlight

Check 01

鎧竜屈指の完全度
を誇るズール
全身実物化石日本初上陸!

1個体で頭骨から尾の棍棒まで発見されたのはアンキロサウルス類で初めて。その完全度、保存状態の良さから、鎧竜の進化を解明する大きな手がかりのひとつとなる恐竜です。種小名の「クルリ」はラテン語で脛、「ヴァスタトル」は破壊者を意味しています。

ズール・クルリヴァスタトル

分類:鳥盤類 鎧竜類 アンキロサウルス類
推定全長:6m 時代:後期白亜紀

© Royal Ontario Museum

Check 02

“北半球の王者”
ティラノサウルス類

ティラノサウルス・レックス

分類:竜盤類 獣脚類 ティラノサウルス類
推定全長:13m 時代:後期白亜紀

ティラノサウルス類は、白亜紀最末期にさらに大型化し、北アメリカの生態系で食物連鎖の頂点に上りつめました。本展では、ゴルゴサウルスや史上最重量個体のティラノサウルス「スコッティ」などから、恐竜の「攻」の進化に迫ります。

ティラノサウルス「スコッティ」全身復元骨格(むかわ町穂別博物館所蔵)
©Courtesy of The Royal Saskatchewan Museum