海も陸(おか)も、ハマにはハマ颯
がよく似合う。
まさに颯爽とした風。
嘘もんはいわずもがな似合わない。
どんなに装っても。
ハマ育ち。
それは、横浜と共に人生がある事。
取り分け青少年期にハマの空気を
吸った事無い者はハマっ子ではな
いので、ハマの颯にはなれないし、
ハマの颯の意味も空気感も永遠に
理解できない。
それは、世田谷区民が江戸前面や
東京人ぶる不自然な無理さと同種
だ。
ハマにはハマに似合いの颯がある。
それは、ごく自然に横浜に溶け合
う。
地獄の季節の中でランボオが描い
た海とつがって溶け合う太陽を
見つけたのと同じく、それは永遠
である。