共同親権パブコメ簡単出力フォーム

このフォームに意見を入力すると、簡単に離婚後共同親権の導入を希望したコメントが整理されます。司法問題を未経験の方が簡単に意見を書けるように作成したものです。

理由の候補を箇条書きで用意しました。

パブコメのFAQおよび私見を追加しました。自分の考えをまとめる時に参考にしてください。

日本は、離婚後は単独親権しか選べない先進国では唯一の国

離婚した時に、どちらか一方が親の責任である親権が消滅する国です。離婚後、全体の7割近い別居親やその親族は、子供に会うことができません。また、会えたとしても裁判になると、月1回2時間程度しか会えず、親戚のおじちゃんやおばちゃんより会えなくなります。

何より、子供は離婚した親から学ぶ機会や愛される機会を大きく失うことになります。〜もっとお父さん・お母さんから愛されたかった〜そんな子供の希望を打ち砕いてしまう制度で、先進国では、日本のみが離婚後単独親権制度を一律で保持しています。

親権を失うと、子供の保護者になることができなくなり、子供の保護、入院時の付き添い、学校や行政へのアクセスが大きく制限されます。また、監護責任はないため、子供の視点からは、捨てられたと思うかもしれません。

子供達のために、日本も離婚後共同親権が必要です。

離婚後共同親権とは、親の責任を離婚後も両方が持つということです。養育費の問題だけではなく、親同士が協力し合って育児を行います。子供にとっては、親同士が離れて暮らしても、養育の機会を失わず、両親からの保護を変わらず受けることができます。

海外では、離婚後でも共同親権が一般的に普及しています。どちらも親の責任である養育費の負担だけではなく、育児の分担をしています。子供だけではなく、同居親にも余暇ができ、キャリアアップやリラックスに時間を使うことができます。

  • 日本は、家事・育児負担が母親に偏っています。今後は離婚後に限らず、婚姻中も男性が育児や家事に積極的に参加できるように男性親教育が必要だという意見もあります。

変えるためには、皆さんのご意見が必要です!

現在、法務省では、家族法改正にかかわる意見の募集(パブリックコメント)が求められています。この中で、離婚後の共同親権の導入と内容について意見を求められています。ただし、内容には多数の選択肢が求められており、答えるのが非常に難しいという意見も出ています。

そのため、重要な箇所を選びやすく解説し、意見を入力すると、すぐにパブリックコメントを作成できるようなフォームを用意しました。

STEP
フォームに必要な項目を入力します。

選択肢について簡単に説明したコメント付きのフォームを用意しました。選択肢を選び、それに対するご意見をご自身の体験などからご記入ください。具体的なエピソードを交えた方が良いコメントになります。

  • ニックネームやフリーメールで構いません。
STEP
自動返信メールをご確認ください。

フォームに入力された内容がパブリックコメントでも投稿できるように整理されたメールが、メールアドレスに届きます。内容を確認していただき、簡単に成形していただくとそのままパブリックコメントすることができます。メールが届いていない場合は、迷惑メールフォルダをご確認ください。

STEP
パブリックコメントに投稿してください。

「家族法制の見直しに関する中間試案」に関する意見募集に成形したコメントを貼り付けてください。

1.PDFをすべてクリック
2.意見募集要領(提出先を含む)を確認しました。
3.意見入力をしてください。

パブリックコメントは、新しい知見や意見を公衆から求めるものです。ご自身の経験や実際にあったことを具体的に当てはめた方が望ましいです。

フォームに出力される自動返信メールの中身を法務省のフォームに貼り付けて送信するのにご利用ください。

注意事項
  • 特定の個人を出した誹謗中傷を書き込むのはやめてください
  • 文章を書くのが苦手なのであれば、主張を箇条書きしましょう。
  • 「自民案・民間案」などを支持する場合、ただ単に支持するとだけ書くのではなく、具体的に「どの文章のどの箇所をどういった理由で支持するのか?」を示すべきでしょう。
  • 分かりやすいアンケート方式にしたもので、実際の中間試案では対応している箇所が異なります。「⑴⑵による」などの表記は無効ですので、注意しましょう。
  • ①②③は機種依存文字です。123と記述してください。

わからない場合は、「離婚後共同親権についての出力フォーム」のみを入力し、以下の内容を参考にして理由を箇条書きで設定してください。自動返信メールの内容を忘れずに、2月17日まで法務省のフォームにて送信お願いします。

  • 離婚率は右肩上がりの状況であり、「価値観の違い」で離婚しているケースが多い。子供にとっての親の片方を取り上げる理由にはならない。
  • ひとり親の相対貧困率は50%を超えている。離婚後も両方の親が責任を全うするべきだ。
  • 簡単に片方の親が責任を放棄できるのはおかしい。子供に障害などがあるほど単独親権で逃げることができるのはおかしい。
  • 不倫などを行った有責配偶者が微々たる慰謝料で、大切な子供たちの親権を独占しうる現行法は、非親権者になってしまった真面目な親ほど精神的なダメージが大きい。現行法がDVだし、安心して結婚することも、子供を作ることもできない。
  • インドやトルコといった日本と同じ単独親権の国は、DVが多いと聞いている。仲の悪い夫婦が、この面前で喧嘩やDVを繰り返し、我慢して同居関係を継続しているから、DVやモラハラといった問題が起きるのではないか?
  • 離婚調停で一番揉めるのは、親権であり、監護状況に差がない夫婦が親権を取り合うのはおかしい。共同親権を導入するべきだ。
  • 同性婚で養子縁組により子供を迎えた場合、離婚後共同親権がないと現行法では親権者を判定することができないのではないか?また、LGBTQで自認性別が逆転している場合や母方の人格障害・精神障害がある場合は、母方であるから親権者とするのは難しく、差別を助長しているのではないか?
  • DVでやむえず単独親権を選ばざるおえない時は、精神的な被害が大きいと想定されるため、万全なバックアップや親の精神的フォローのため、児童福祉司などによる継続的な訪問は必須と考えられる。

    (1)離婚後共同親権【甲案】に賛成の理由についてご記入ください。離婚後共同親権のどの案に賛成ですか?
    甲1案:基本的に共同親権
    甲2案:基本的に単独親権
    甲3案:選択的に共同親権

    この案に賛成する理由についてご記入ください。

    (2)監護者(子供のことを決定する人)の設定が必要だと思いますか?
    ※現在の法律では、単独親権になるため、一人の親が子供の全て(居場所・進学)を決定します。
    ※この部分は非常に難解です。両方に監護権があるべきだと思う方は、B案を選ぶのがよいと思います。
    A案:必要だと思う←片方に監護者を指定する。
    B-1案:原則監護者を定めるべきではない(例外あり)←共同監護支持の方はこちら
    B-2案:原則監護者を定めるべきだ(例外あり)
    B-3案:監護者の設定は解釈に委ねる

    この案に賛成する理由についてご記入ください。

    (3)(2)で"B案に賛成"の方のみにお伺いします。
    子供の進学や入院などの重要決定の扱いをどうすべきだと思いますか?
    イ-α案:監護者が単独で決定する。
    イ-β案:父母が協議し、意見が一致しない時は監護者が決定する。
    イ-γ案:父母が共同で行う。ただし、どちらかが決定不能な場合は、一方が決定を行う。決まらない時は、家庭裁判所に決定を促す。(※婚姻中の意思決定とほぼ同義)

    この案に賛成する理由についてご記入ください。

    ※自動返信メールを法務省のパブリックコメントのフォームに内容を貼り付けて送信してください。

    プライバシーポリシー

    記入例

    ※以下は記入例です。このままのコピーはやめてください。

    【子供の立場のパブリックコメントの記入例】

    (1)離婚後共同親権【甲案】に賛成の理由についてご記入ください。

    わたしが9歳の時、両親は離婚しました。大好きだった父がもう二度と帰ってこないと知って、非常に悲しかったです。本当は両親と弟と一緒に家族4人で暮らしたかったけれど、父の話題を出すだけで母はヒステリックになるので、自分の気持ちを押し殺し、両親が揃っている友達を妬みながら、子どもの頃は毎日寂しい思いをしていました。

    わたしが21歳の時に父とは再会できましたが、12年間で離れてしまった心の距離はなかなか縮められないまま父は他界しました。父の財布の中から幼少期のわたしの写真が出てきて、父がずっと寂しい思いをしていたことを父の死後に知りました。

    離婚後も両親どちらもが子どもの親でいられるのなら、少なくとも、わたしの父とわたしが寂しい思いをすることはなかったと思います。子どもが父親とも母親とも良好な関係であり続けることができるよう、共同親権への法改正を望みます。

    (2)離婚後共同親権のどの案に賛成ですか?

    甲①案に賛成

    わたしが幼少期の頃から父と母の関係性は悪かったのですが、父とわたしの関係性が悪かったことはありません。それなのに、わたしにとって何の問題もなかった父は、わたしを育てる権利を失いました。
    何の問題もない親子が引き離されることのないよう、離婚後も親権は原則として共同のままが望ましいと思います。

    (3)監護者(子供の面倒を見る人)の設定が必要だと思いますか?

    B-1案に賛成

    親権が共同であっても監護者を片方に指定すれば、子どもは監護者に支配されやすくなってしまいます。また、父母間に上下関係や優劣がついてしまいます。両親が離婚しても子どもにとってはどちらも親であることに変わりはなく、子どもにとって別居親というのは基本的に『普段帰る家が違うというだけ』であってほしいです。わざわざ監護者を指定する必要はないと思います。

    (4)(3)で”B案に賛成”の方のみにお伺いします。

    イ-γ案に賛成

    急病の時や緊急手術など、すぐに決定が必要で協議をしている時間がない場合を除いて、子どもに関する重要事項は全て、子どもの将来の夢や意志を重視した上で父母双方で協議するべきだと思います。子どもが板挟みになってしまわないようにするためにも、離婚時に共同養育計画書を作成することを義務付ける必要性を感じます。

    FAQおよび私見

    コメント作成のヒントになるようにFAQを設定しました。両論併記は無理なので、後半は私見として参考にしてください。

    パブリックコメントは匿名でも良いですか?

    住所などの記載は自由ですし、個人としてではなく団体・企業単位で提出も可能です。匿名でも可能ですが、個人的には、可能であれば実名の方が望ましいと思います。(名無しの投稿ってあんまり読まないですよね。普通)

    ※ このフォームではニックネームを使ってください。

    フォームの出力箇所は試案のどこに該当しますか?

    ■共同親権についてのフォーム
    ⑴→第2 1 離婚の場合において父母双方を親権者とすることの可否
    ⑵→第2 2 親権者の選択の要件
    ⑶⑷→第2 3 離婚後の父母双方が親権を有する場合の親権の行使に関する規律

    ■養育費・養育計画についてのフォーム
    ⑴→第3 父母の離婚後の子の監護に関する事項の定め等に関する規律の見直し1 離婚時の情報提供に関する規律
    ⑵→第3 2 父母の協議離婚の際の定め ⑴ 子の監護について必要な事項の定めの促進
    ⑶→第3 ⑵ 養育費に関する定めの実効性向上 ⑶ 法定養育費制度の新設
    ⑷→第3 4 家庭裁判所が定める場合の考慮要素
    ⑸→第1 2 子に対する父母の扶養義務

    上記の部分に意見が該当するように出力されます。 なお、乙案は、記載が簡単すぎるため、対応しておりません。

    文章が苦手です。どうしたらいいですか?

    意味がわからない文章を送りつけるようであれば、要点を簡単にまとめた箇条書きでも良いと思います。記載形式は自由です。

    パブリックコメントが送信エラーになります。なぜですか?

    機種依存文字を使っている可能性があります。記号や①②などの文字が送信エラーになります。そのため、試案で①とされているものは、1と記載してください。

    パブコメをフォーム以外で送る方法はありますか?

    ファックス、郵送、電子メールが可能です。この時に、市町村までの住所、氏名(法人名可 匿名可)、年齢、性別、職業の記載が必要です。

    3 宛先
    法務省民事局参事官室
    ・郵送:〒100-8977
    東京都千代田区霞が関一丁目1番1号
    ・FAX:03-3592-7039
    ・電子メール:minji222@i.moj.go.jp

     

    なぜ、離婚すると子供に会えなくなるのか?

    事情は家庭によってそれぞれですが、厚生労働省:令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によると、親子交流の取り決めを行わない理由として、相手と関わりたくない(26.4%)が最も多く、取り決めをしなくても交流できる(16.4%)相手が面会交流を希望しない(12.0%)と続きます。また、母子家庭でDVを理由とする面会拒否するのは、合計で4.5%に過ぎないことがわかっています。

    父親が育児に必要な理由(父親がいないと困る)はなんですか?

    その結果、子どもが生後6か月の段階で、父親がおむつを取り替える、入浴させる、遊び相手をするなどといった関わりをいつもするか、ときどきすると答えていた場合、ほとんどないなどと答えていた場合に比べて子どもが16歳の時点で精神状態が不調になるリスクが、およそ10%低かったということです。

    もちろん、母親がいないケースも同様の結果になると思います。

    単独親権の何が問題ですか?

    親権は子の所有権のように捉えられているのが問題です。これは、日本特有の家制度に関係しています。
    田舎に暮らしている人なら、ピンとくると思いますが、子供の親権争いと言えば、跡取りを獲得するためのものでした。しかし、今は核家族化が進んでいます。そのため、家の概念は非常に薄くなっているにもかかわらず、どちらか一方に親権を指定しなければならない制度が残っています。

    親権とは、財産管理権と身上監護権のことで、責任と義務が付与されていますが、実際そのように理解しているのは、司法関係者くらいです。単独親権と言われれば、本来であれば、単独で子供を養育する責任と義務の意味です。

    今や、離婚もかなりカジュアルになっており、3組に1組は離婚します。これらが、精神性・身体性DVが原因かと言われると、そうでもありませんよね。嫌なものは嫌だと思いつつも、親権争いが発生するのを避けて同居する家庭も多く、エスカレートしてきてDVに発展することはあると思います。そのため、単独親権しかない現行が、DV家庭を増やしているという解釈もできます。

    なお、日本と同じく、離婚後一律単独親権のトルコとインドだけなのですが、どちらもDVが多いです。単独親権には、養育を簡単に放棄できてしまう側面もあるため、子供の視点からも、精神的なダメージは大きいです。

    フォーム設問⑴について→ 
    ここには、連れ去り問題ではなく、親の責任である親権が一方になると、子供の発育上懸念されることや親同士の関係性に悪影響を及ぼす問題などを記載してください。連れ去り問題は、共同親権中に起こっている問題です。

    DVから逃げることができないから単独親権という意見について

    まず、DVは夫婦の問題であり、親子の関係のものではありません。また、DVではない離婚理由は非常に多いため、一律で単独親権でなければならない理由にはなりません。例えば、連れ去りであれば、連れ去られた方へのDVでもありますし、引き離された子供には虐待をしていることにあります。親権争い自体が目的であれば、それ自体良いことはありません。

    ただし、深刻なDV関係にある家庭は実際にあります。警察が民事不介入を一部除外したり、加害者更生プログラムの受講を命令できるなどの対応が求められます。

    連れ去りとはなんですか?

    連れ去りとは、配偶者のどちらかが相手の合意なく、子どもを連れて勝手に別居してしまうことです。DV・虐待・ギャンブル依存症などから逃げるために行われるケースもありますが、離婚を有利にするため・婚姻費用を請求するため・自身の不倫を隠すために行われているケースもあります。当然後者の場合は、連れ去られた側は過失がありませんが、子供と会えなくなったり、月1回の第三者入りの有料交流になったりします。

    連れ去りは日本では裁かれることはありませんが、主要先進国では、刑事罰の対象です。簡単に言ってしまえば、仕事に行ってる間に、家財道具や家族を連れ去ることは日本ではなんのペナルティもありません。

    ■ 連れ去りをコメントしたい時には、どこに挿入すれば良いのか?
    本フォームで言えば、(3)もしくは(4)であり、監護者指定の箇所だと思います。連れ去りは、共同親権中に主たる監護者が子連れ別居できることから、親権は関係ありません。

    主たる監護者の概念が、監護の継続から離婚後の親権に影響を及ぼしているからであり、「監護者の設定は、現在の婚姻中の連れ去りに影響を及ぼしているのであれば、基本的に不要である」ことと合わせて、ご自身・ご家族・ご友人の体験を掲載するのが良いと思われます。記載はご自身の判断でお願いします。

    ■個人的な意見

    不倫を隠すためや親権の獲得を有利にするための連れ去りは、連れ去られた方から子供という掛け替えのない存在を切り離す行為なので、無くすべきだとは思います。連れ去られた親は、精神的に障害を起こすこともあり、仕事などに支障を及ぼします。連れ去りは、経済的利益を目的にされているケースもあるため、多くの場合は会社経営者・役員・医者・公務員・投資家などの家庭で起こります。あまりにも経済的なデメリットが大きいとも感じます。

    これらを実子誘拐だ!と言いたい気持ちもわからなくはありません。しかし、日本では明確に裁かれた実績がないことや、専門家や離婚経験者・事業者から幇助された可能性、DVや虐待の避難と第三者視点では見分けがつかない点で、非常に複雑です。

    連れ去りは、刑法に関係することで、今回のパブコメは、家族法(民法)です。
    そのため、⑴甲案支持の意見に、「連れ去りを無くすために共同親権は必要だ」は論外になる可能性が非常に高いことは、考慮してコメントしてください。

    ©︎kotaogata