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春の暖かい季節になってくると、道端や公園の隅っこにふと名前のわからない雑草が咲いていることはありませんか。有名なものでいうと、ナズナやシロツメクサ、タンポポ、ハルジオンなどがありますが、実は春の雑草はこのほかにもまだまだたくさん種類があります。この記事では、春の雑草の名前や特徴、見分け方などを、花の色別に分けてご紹介していきます。
春の七草としても知られる「ナズナ(別名:ぺんぺん草)」は、アブラナ科ナズナ属の雑草です。
白い小さな花を茎先に咲かせます。茎から出ている平らな三角の葉のようなものは、葉でなく種です。この種を左右に振ると「ぺんぺん」という音がすることから、ぺんぺん草ともいわれています。
マメ科シャジクソウ属の「シロツメクサ」は、幸運の象徴として親しまれているクローバーの花です。子供の頃にシロツメクサで花かんむりをつくったという経験がある方も多いのではないでしょうか。
カタバミとよく似ていますが、シロツメクサは花が白く、葉がハート型ではなく丸いという特徴があります。
「スズメノエンドウ」はマメ科ソラマメ属の雑草です。同じ属性のカラスノエンドウよりも小さい、3mm程度の花を咲かせることから、スズメという名前を当てられたといわれています。
つる性植物であるため、花壇やフェンス、ほかの植物などに絡みながら伸びていきます。
「ヒメウズ」はキンポウゲ科ヒメウズ属の雑草で、別名トンボソウともいいます。茎の先に、5mm程度の小さな白い花をうつむきがちに咲かせます。ただし、正確には白い部分は花びらではなく、萼片であり、萼片の中側にある黄緑色の部分が花弁です。
道端でもよく見かける「ハルジオン」は、キク科ムカシヨモギ属の雑草です。抜いても根が残っていれば再び元気に生えてくる繁殖力の高さから、貧乏草ともいわれています。
花は細かい花びらをつけて咲きます。花色は白のほか、ピンクの場合もあります。
「ホトケノザ」はシソ科オドリコソウ属の雑草です。ピンクの花は細長く、唇状花冠という形をしていて、花の根元を吸うと甘い蜜が少し出てきます。
ちなみに春の七草の一つに「ホトケノザ」がありますが、ここでいう雑草の「ホトケノザ」とは別の雑草ですので、混同しないよう注意しましょう。
シソ科オドリコソウ属の「ヒメオドリコソウ」は、繁殖力旺盛の雑草です。何層にも重なって葉をつけ、その茎先に小さなピンクの花を咲かせます。また、花だけでなく葉もピンク色(赤紫色)に染まるという特徴もあります。
「レンゲ」はマメ科レンゲ属の雑草で、別名レンゲソウやゲンゲとしても知られています。花の形が蓮の花に似ていることから、「レンゲ」という名前がつけられました。
花色は全体的にピンクに見えますが、よく見ると根本が白く、花先へ向かうにつれて濃いピンク色へと変化しています。
「カラスノエンドウ」はマメ科ソラマメ属の雑草です。「エンドウ」という名がついていることからもわかるように、「カラスノエンドウ」の種子からは3cm程度の小さなエンドウ豆ができます。
花は1cm程度の大きさで、上部の花びらはピンク、下部の花びらは濃いピンク色をしています。
「アメリカフウロ」は、フウロソウ科フウロソウ属の雑草です。細かい毛が密生する茎の先に、5mm程度の散房状の小さな花を咲かせます。花びらは5枚です。
マメ科シャジクソウ属の「アカツメクサ」は、前述のシロツメクサによく似た雑草です。花色が白いものがシロツメクサ、赤いものがアカツメクサと呼ばれています。
「ユウゲショウ(夕化粧)」は、アカバナ科マツヨイグサ属の雑草です。夕方近くに艶っぽい花を咲かせることから、このような名前がつきました。ただし、白い花を咲かせるオシロイバナもユウゲショウと呼ぶんことがあるため、アカバナユウゲショウと区別されることもあります。
「ムラサキケマン」はケシ科キケマン属の雑草で、ケマンソウに似た紫の花を咲かせることから、このような名前がつきました。また、前述のホトケノザにも少し似ている、ラッパのような形の花を咲かせます。
ただし、ホトケノザと違い、ムラサキケマンは少量の毒性があるため、口にしないように気をつけてください。
「ナヨクサフジ」はマメ科ソラマメ属の雑草で、萼筒の片側(下部)に1〜2cm程度の花をたくさんつけます。花の色は、鮮やかで濃い紫色をしています。また、茎から左右対称に、楕円形の小さな葉をつけるという特徴もあります。
「マツバウンラン」は、ゴマノハグサ科ウンラン属の雑草です。30〜50cmほどに細長く伸びた茎の先に、1cm程度の薄紫色の花をいくつか密集させて咲かせます。花冠は、上下で2つに裂けています。
オオバコ科クワガタソウ属の「オオイヌノフグリ」も、繁殖力が高いため、雑草として扱われることがあります。草丈は10cm程度と低く、グランドカバーのように育っていきます。
雑草とはいえ、花は鮮やかな青色でとても美しいため、とても人気があります。
「キュウリグサ」はムラサキ科キュウリグサ属の雑草で、キュウリに似た匂いがすることからこのような名前がつけられました。
2mm程度の薄い青色の花を咲かせます。花の中心部の副花冠の黄色とのコントラストがかわいらしいですよね。
春の花を代表する「たんぽぽ」も、キク科タンポポ属に属する雑草の一種です。細かい花びらが集まった花のように見えますが、その1枚1枚が実は花で、たくさんの花が集まって花のように見せています。
たんぽぽの繁殖力も高く、花が終わってできる白い綿毛は周辺へ飛んでいくと、土の上でなくても根を張ることは多々あります。
「ノゲシ(野芥子)」はキク科ノゲシ属の雑草で、別名ケシアザミなどとも呼ばれています。ケシに葉の形が似ていることから、名前に「ケシ」とついていますが、ケシ科の植物とは別になります。
花はタンポポに似ていますが、草丈が50cm以上にもなる点から、それぞれを見分けることは簡単です。
「ナガミヒナゲシ」はケシ科ケシ属の雑草です。道端にふと薄オレンジ色のヒナゲシに似た花が咲いていたら、「ナガミヒナゲシ」かもしれません。大きめの花びらが4枚ついた花を咲かせます。
ほかのヒナゲシと同じく、あへん法の禁止対象にはなっていないため、おうちの庭にナガミヒナゲシの花が咲いていても問題はないので安心してください。
「ミヤコグサ(都草)」はマメ科ミヤコグサ属の雑草で、1cm程度の鮮やかな黄色の花を咲かせます。茎の先に、丸みを帯びた独特の形状の花を2〜3つほどつけます。
その花が終わると、インゲン豆に似た果実を実らせ、その果実が熟すと黒くなります。
バラ科キジムシロ属の「ヘビイチゴ(蛇苺)」も、雑草に分類されます。ヘビが食べるイチゴといわれたことなどから、このような名前がつけられたといわれています。
花は1cm程度で、花期の間に実がなることもあります。ヤブヘビイチゴとよく似ていますが、ヤブヘビイチゴの花の方が2cm程度と若干大きいとされています。
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春の季節になると、ふとした場所で、これらの花が咲いているのを見かけた方も多かったのではないでしょうか。雑草と分類されていても、ピンクや白、黄色などかわいい花を咲かせるものも多いので、ぜひ名前を覚えてあげてくださいね。
GreenSnap編集部