ゲイのミスターコンテスト、初代日本代表が決定
「MR GAY WORLD」はゲイ男性のミスターコンテスト。性的マイノリティのエンパワーメントを目的として2009年に始まった。
2017年には21ヶ国の代表が世界大会に出場し、審査では外見だけでなく知性やリーダーシップなどが評価される。
国内初開催となる「MR GAY JAPAN」の最終審査が、4月1日に都内で行われた。
優勝者は日本代表として世界大会に出場するほか、「日本国内のLGBTQIAの認知と理解の向上」を目指して活動することとなる。
今回、厳しい審査を勝ち抜いて初代MR GAY JAPANの座に輝いたのは、埼玉県出身のShogoさん(33)。
普段は都内の学校で教員として、子供達に国語を教えている。
「先生がゲイ」なんて、子供たちにはどうでもいいこと
最終審査のスピーチの中で、Shogoさんが「学校で教員をしている」と話すと、会場には驚きの声が上がった。
学校はカミングアウトが難しい職場というイメージがあるのかもしれない。
しかしShogoさんは、職場でも自分のセクシュアリティを隠すことはないと言う。
「ゲイだということをわざわざ自分から言う必要はないと思いますが、聞かれたら普通に答えます。
実は今日、校長も応援に駆けつけてくれているんです。理解のある職場だと感じています」
また、同僚だけでなく、子供達もLGBTについて自然に理解していると話した。
「子供たちは(Shogoさんのセクシュアリティについて)気にしていないようです。
もちろん、ゲイが何かということは理解しています。でも『ゲイだから、バイだから何?』という感じ。とても素直だと思います」
「もっと大人なると、メディアなどの影響で気にしだすのかもしれませんが、子供はそんなことより他のことに忙しいんです(笑)」
教育現場から、日本のLGBT社会に貢献していきたい
2017年まで、Shogoさんはオーストラリアで高校教師として働いていた。
スピーチ審査では、その経験を活かし若い世代の性教育に力を入れたいと意気込みを語った。
「(オーストラリアでの)性教育は生徒目線であり、シンプルで大変内容のわかりやすいものでした。
例えば、世の中にある性行為の種類は何か。男性と女性だけではなく、男性と男性、女性と女性など。ほかには性病の種類、どうやって治療するか、治療費はどれくらい必要か。
こういった教育は日本では未だ一般的ではないのが現状です」
ShogoさんはMR GAY JAPANの活動を通して、教育現場から日本のLGBT社会に貢献していきたいとスピーチを締めくくった。
MR GAY JAPANは今後、5月の東京レインボープライドや、南アフリカで開催される世界大会に出場する予定だ。