「綱領一部改定案報告は、発達した資本主義国である日本での革命の事業には特別に困難な条件があることをあきらかにしました。その日本で、革命の事業を成功させるためには、中央委員会が、正確で、機敏で安定した指導性を発揮することがもとめられます。そして、革命的伝統にそって、党のひきつづく確固たる路線を継承・発展させなければなりません。そのためには、わが党の従来からの幹部政策である『長い経験と豊かな知恵をもつ試され済みの幹部』と『将来性のある若い新しい幹部』の結合という原則を堅持し、ベテランの幹部と若い新しい幹部の双方が最大限に力を発揮できる構成となるよう名簿案を作成しています」
この時、浜野氏は87歳、不破氏は89歳だった。「試され済みの幹部」ということだろうが、この2人の指導者のもとで党勢力は減り続けた。2人は失格が証明された指導者なのだ。これは、志位氏や前書記局長の市田忠義氏、ベテラン中央委員も同様だ。「正確で、機敏で安定した指導性を発揮」できなかったからこそ今日の危機的状態に陥ったのだ。
鈴木氏も指摘しているが、志位氏の党創立100周年の記念講演は、まともな共産党員なら恥ずかしくなるようなものだった。延々と戦前など過去のことばかりを語り、革命政党と大口を叩きながら、革命の展望など一切語らなかった。
当然なのだ。党綱領をいくら読んでも革命の展望など書かれていない。社会主義革命を22世紀の課題にしてしまったのが、不破氏が中心になって作った現在の綱領なのだ。
「22世紀の課題」と言ったが、これは換言すれば本当は革命をあきらめたのだが、それでは共産党という看板に偽りあり、となるので、無理矢理「革命政党」を名乗っているだけなのだ。党員の中心が高齢者と後期高齢者の革命政党など悪いジョークである。