INTERVIEW 2022.06.19
大姫役・南沙良さんインタビュー
今回描かれる大姫はどのような人物だと思いましたか。
想像していたよりもスピリチュアルといいますか、不思議な感覚を持った子だなと思います。けれども、義高を思う一途さと、周りに流されない自分の世界観をしっかり持っているところがすてきだなと。台本を読みながら「どうやって言おう…」と思うセリフも多かったですが、楽しみながらお芝居できました。
現代を生きる南さんから見て、大姫に課せられた運命はどのように感じましたか。
すごく切ない人生をたどった女性ですよね。政治の道具に使われてしまうようなことは私だったらなかなか受け入れがたいつらいことだなって思いますが、当時はどうしようもなかったんでしょうね。だからこそ大姫は心を閉ざしてしまっている部分もありますが、基本的には明るい子なので、そういう多面性を大事に演じたいと思っていました。
みんなが心配して小芝居をうってみたり、背中を押すような言葉を言ってくれたりすることに対して、大姫はどう感じていたのでしょうか。
台本を読んでいるときから思っていたのですが、実際に現場でお芝居をしていても、「たくさんの人に愛されているんだな」とすごく感じましたね。投げかけてもらえる言葉ひとつひとつを大切にしながら、繊細に大姫の心情を表現できればいいなと思いました。
大姫にとって父・頼朝と母・政子はどのような存在だったと思いますか。演じる大泉洋さんと小池栄子さんの印象も教えてください。
印象的だったシーンはありますか。
第21回にあった北条家が大集合するシーンは、とてもほっこりしていてあたたかいなと思いましたし、大姫の不思議さがよく出ていたのではないかと思います。すごく楽しかったですね。
あとは第24回の、政子さんと一緒に京に行くシーンが怖かったです(笑)。いろんな方面からの圧を感じて、「すごい」の一言ですね。大姫にとっては京という場所が想像していたものと違ったというか、“自分の人生の意味”みたいなものを直接考えるようになるきっかけになった出来事だったかなと思います。
時代劇ならではの所作で難しかったことや、こだわっていた点はありますか。
ふだんお着物を着る機会があまりないので、歩き方や座り方など、基本的なことから大変でした。いかにしっかり見せるかというのを所作の先生と稽古しながら頑張りました。「もっと華麗に動きなさい」とよく言っていただいたので、そのことは特に意識しましたし、「母である政子さんの動きを見て学べることは吸収しなさい」とも言われていたので、よく見せていただいていました。
初めての大河ドラマの現場で過ごした時間は、南さんにとってどのようなものになりましたか。
私自身、時代劇の経験はあまりなかったのですが、大河ドラマには出たいと思っていたので、クランクインする前はとても緊張していましたし、不安もありました。でも現場のみなさんがすごくあたたかくて、優しい方ばかりだったので、たくさん助けていただきながら、リラックスしてお芝居できたかなと思っています。大がかりなセットや、ふだんなかなかつけることのないカツラなど、「すごいなぁ、新鮮だなぁ」とずっと思っていました。