2012年 04月 03日
GPU黒歴史 NVIDIA製のヘアドライヤー? GeForce FX 5800 |
ASCII.jp
黒歴史GPU編の第9回は、お待ちかねのNVIDIA「GeForce FX 5800」を取り上げたい。「NVIDIA Hair Dryer」の自虐的な蔑称でも知られる製品である。
どの辺が自虐的かと言えば、ほかでもないNVIDIAのマーケティング自身が、「ヘアドライアー」と言ったからだ。こんなビデオをわざわざ製作して公開したことで、「GeForce FX 5800=ヘアドライアー」と世界的に定着してしまった。ちなみに、この動画は誰かが勝手にアップロードしたものだが、ビデオ自体は本当にNVIDIAが作成したものだ。

消費電力の話で言えば、このNV30を初めとするGeForce FX世代は、NVIDIAに買収された3dfxのチームが手がけた製品でもある。3dfxの製品、特にGPU黒歴史の1本目で扱った「VSA-100」の消費電力が多かったのは、ひとつにはチップの物理設計であまり省電力を考えてなかったこともあると思う。ひょっとすると、NV30でそれが再び繰り返された可能性も否定できない。

おまけにNV30は、NVIDIAとしては初めてGDDR2を採用することで最大1GHzのデータレートを確保したが、このGDDR2が当時はかなり消費電力が多く、さらにカード全体の消費電力を引き上げる結果となった。
結果として、NV30を搭載したGeForce FX 5800は、同程度の性能を発揮したRADEON 9700と比較して、ほぼ倍の消費電力と言われることになった。当然その分発熱が増えるわけで、これをカバーするために2スロット厚のヒートシンクと、これを十分に冷やすための「FX Flow」という冷却機構を考え出した。そのFX Flowに使われるモーターの騒音が半端でなかったのは、冒頭のビデオを見ていただければおわかりのとおり。まさしくドライヤー並の騒音を立てていた。
こんな製品に仕上がってしまった以上、ユーザーの支持はほとんど得られない。そこでNVIDIAはNV30を大急ぎで改良し、半年後には「NV35」となる「GeForce FX 5900」をリリースする。
幸いだったのは、より下位グレードの「NV31」(GeForce FX 5600)や「NV34」(GeForce FX 5200)では、同時に割り当てる命令数が減らされていたために、それほど消費電力の問題がシビアでなかったことだ。メモリーもこなれたGDDRだったから、こちらの発熱もそれほど問題ではなかった。
かくして2003年には、GeForce FX 5800はなかったことにされてしまった。おまけに、続く「NV40」世代では、GeForce FXの構造そのものが捨てられてしまい、ATI的というか、従来の延長線にあるような内部構造に戻ったなど、NVIDIAにはいい教訓を残したのかもしれない。それにしても、NVIDIA自身がドライヤーだのコーヒーメーカーだのと自嘲せざるをえないほど凄まじい製品だっただけに、黒歴史入りするのは当然と言えよう。
転記ここまで-
GeForce FXシリーズがリリースされた当時
私はあまりにもセンセーショナルに
彗星の如く現れてツングースカ大爆発のように
あっと言う間に消滅してしまった
グラフィックチップメーカーである3dfxを忘れられずにいました。
その今回のお題である黒歴史の主役GeForce FX 5800は
3dfxの技術が入った製品としてリリースされたので
とても良く憶えています。
しかしその頃は既にパソコンに最高の性能を求めるほど羽振りも良くなく
ただ漠然と欲しいなあと思った程度でした。
しかしこんなヘアドライヤー級の爆音君とは全く知りませんでしたし
こんな自虐的な動画まで作成していたなんて初めて知りました・・・。
当時は本当にCPUもそうでしたが省電力なんか度外視して
高性能を追求してましたからある意味狂気の世界ですよね。
黒歴史GPU編の第9回は、お待ちかねのNVIDIA「GeForce FX 5800」を取り上げたい。「NVIDIA Hair Dryer」の自虐的な蔑称でも知られる製品である。
どの辺が自虐的かと言えば、ほかでもないNVIDIAのマーケティング自身が、「ヘアドライアー」と言ったからだ。こんなビデオをわざわざ製作して公開したことで、「GeForce FX 5800=ヘアドライアー」と世界的に定着してしまった。ちなみに、この動画は誰かが勝手にアップロードしたものだが、ビデオ自体は本当にNVIDIAが作成したものだ。
消費電力の話で言えば、このNV30を初めとするGeForce FX世代は、NVIDIAに買収された3dfxのチームが手がけた製品でもある。3dfxの製品、特にGPU黒歴史の1本目で扱った「VSA-100」の消費電力が多かったのは、ひとつにはチップの物理設計であまり省電力を考えてなかったこともあると思う。ひょっとすると、NV30でそれが再び繰り返された可能性も否定できない。
おまけにNV30は、NVIDIAとしては初めてGDDR2を採用することで最大1GHzのデータレートを確保したが、このGDDR2が当時はかなり消費電力が多く、さらにカード全体の消費電力を引き上げる結果となった。
結果として、NV30を搭載したGeForce FX 5800は、同程度の性能を発揮したRADEON 9700と比較して、ほぼ倍の消費電力と言われることになった。当然その分発熱が増えるわけで、これをカバーするために2スロット厚のヒートシンクと、これを十分に冷やすための「FX Flow」という冷却機構を考え出した。そのFX Flowに使われるモーターの騒音が半端でなかったのは、冒頭のビデオを見ていただければおわかりのとおり。まさしくドライヤー並の騒音を立てていた。
こんな製品に仕上がってしまった以上、ユーザーの支持はほとんど得られない。そこでNVIDIAはNV30を大急ぎで改良し、半年後には「NV35」となる「GeForce FX 5900」をリリースする。
幸いだったのは、より下位グレードの「NV31」(GeForce FX 5600)や「NV34」(GeForce FX 5200)では、同時に割り当てる命令数が減らされていたために、それほど消費電力の問題がシビアでなかったことだ。メモリーもこなれたGDDRだったから、こちらの発熱もそれほど問題ではなかった。
かくして2003年には、GeForce FX 5800はなかったことにされてしまった。おまけに、続く「NV40」世代では、GeForce FXの構造そのものが捨てられてしまい、ATI的というか、従来の延長線にあるような内部構造に戻ったなど、NVIDIAにはいい教訓を残したのかもしれない。それにしても、NVIDIA自身がドライヤーだのコーヒーメーカーだのと自嘲せざるをえないほど凄まじい製品だっただけに、黒歴史入りするのは当然と言えよう。
転記ここまで-
GeForce FXシリーズがリリースされた当時
私はあまりにもセンセーショナルに
彗星の如く現れてツングースカ大爆発のように
あっと言う間に消滅してしまった
グラフィックチップメーカーである3dfxを忘れられずにいました。
その今回のお題である黒歴史の主役GeForce FX 5800は
3dfxの技術が入った製品としてリリースされたので
とても良く憶えています。
しかしその頃は既にパソコンに最高の性能を求めるほど羽振りも良くなく
ただ漠然と欲しいなあと思った程度でした。
しかしこんなヘアドライヤー級の爆音君とは全く知りませんでしたし
こんな自虐的な動画まで作成していたなんて初めて知りました・・・。
当時は本当にCPUもそうでしたが省電力なんか度外視して
高性能を追求してましたからある意味狂気の世界ですよね。
by pinkfloyd7
| 2012-04-03 10:20
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