ネット証券2強の楽天証券とSBI証券。個人型確定拠出年金(通称『iDeCo(イデコ)』)を始めるなら、どちらのほうがおすすめでしょうか? FP資格を持つ証券会社出身のSGO編集者が、両社の手数料、商品ラインナップ、サポート体制などの項目を比較し、おすすめ銘柄や使い分け方のヒント、移換方法などを解説します。
楽天証券とSBI証券のiDeCo(イデコ)を比較…始めるならどっちがいい?

老後に備えた資産形成への関心の高まりから口座数が伸びている「iDeCo(イデコ)」。

 

加入者は、iDeCoの実施機関である国民年金基金連合会の調べでは、2022年11月時点で273万人を突破。

 

しかし、どこの金融機関で始めようかを調べていくうちに、

 

「楽天証券とSBI証券に絞ったけど、どっちがおすすめ?」

「商品の違いは?」

「手数料はどっちのほうが安い?」

 

などの疑問を持ったまま、なかなか始められない人もいるのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、「楽天証券」と「SBI証券」のiDeCoに焦点を絞って、両社の違いをわかりやすく解説します。

 

どっちでiDeCoを始めようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

1. 楽天証券とSBI証券…iDeCo口座の比較一覧

楽天証券とSBI証券…イデコ口座の比較一覧
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」といい、20歳~原則60歳(2022年5月からは65歳)まで毎月決まった金額(5,000円以上1,000円単位)を積み立てて運用し、その成果を60歳以降に受け取る「私的年金制度」です。

 

「拠出時」「運用中」「受給時」の3つの場面で税制優遇を受けることができ、老後資産を作る方法の一つとして注目されています。

 

ただし、iDeCoは1人1口座しか作れず、複数の金融機関を併用することはできません。途中で変更することもできますが、手間と手数料がかかるため、最初の口座選びが重要です。

 

そこでおすすめなのが、ネット証券で人気の楽天証券とSBI証券。

 

結論からお伝えすると、iDeCoに関してはSBI証券のほうが低コストの商品を多く取り揃えており、楽天証券よりおすすめです。しかし、楽天証券のiDeCoの商品ラインナップも充実しており、最終的には好みの問題になります。

 

まずは、両社のiDeCoに関する主要な項目を比較表で見てみましょう。各項目のポイントは後ほど解説するので、ここでは概要をつかんでおけば大丈夫です。

 

SBI証券のiDeCoには「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」の2種類がありますが、オリジナルプランは2021年1月で新規の受付を停止。これから始める場合は、セレクトプラン一択になります。

詳しくは、『SBI証券のiDeCo「オリジナルプラン」はおすすめか?「セレクトプラン」に変更すべきかも解説』をご覧ください。

 

■楽天証券とSBI証券…iDeCoの比較表

比較項目 楽天証券 SBI証券
(セレクトプラン)
iDeCoの口座数 約58万
(2022年5月時点)
約68万
(2022年10月時点)
運営管理手数料 無料 無料
取扱銘柄数 32本 38本

インデックスファンド

12本

17本
アクティブファンド

11本

12本

バランス型

5本 4本
ターゲットイヤー型 3本

4本

元本確保型 1本 1本

主な
おすすめ銘柄

・「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」

・「楽天・全米株式インデックス・ファンド」

・「たわらノーロード先進国株式」

・「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」

・「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」

・「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

・「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」

・「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」

・「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」

・「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

掛金の引落日

毎月26日(休日の場合は翌営業日)

毎月26日(休日の場合は翌営業日)

貯まるポイント なし なし
サポート体制

フリーダイヤル:0120-545-401

携帯からの場合:0570-000-401(有料)

10時~19時(平日)、9時~17時(土日祝)

フリーダイヤル:0120-581-214

携帯からの場合:03-5562-7560(有料)

8時~17時(平日・土日)

※土日は新規加入に関する内容のみ

スクロールできます

※ターゲットイヤー型:退職年をゴールに設定し、最初は株式を中心とする積極的な運用を行い、年を経るごとに少しずつ債券の割合を増やしてリスクを下げていくファンドのこと。

 

ご覧のように、iDeCoの口座数はSBI証券のほうが多く、iDeCoを扱う金融機関のなかではSBI証券が1位、楽天証券が2位となっています。

 

また、SBI証券は楽天証券より多くの商品を取り揃えており、低コストのインデックスファンドの数も多いです。

 

\iDeCoの口座数第1位/

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2. iDeCoの金融機関選びで失敗しないための3つのポイント

イデコの金融機関選びで失敗しないための3つのポイント

 

楽天証券とSBI証券のiDeCoの違いを説明する前に、iDeCoの金融機関選びで失敗しないためのポイントを3つお伝えします。

 

繰り返しになりますが、iDeCoは1人1口座しか作れないので、基本的には、最初に選んだ金融機関で何十年と運用を続けることになります。そのため、「近所にある銀行の窓口で始めればいいや」と安易に選んではいけません。

 

■iDeCoの金融機関びのポイント3つ

  1.  毎月の「運営管理手数料」が無料かどうか
  2. 商品ラインナップ
  3.  安心してお金を預けられるかどうか(サポート体制など)

 

それぞれ解説します。

 

ポイント①:毎月の「運営管理手数料」が無料かどうか

iDeCoの口座は、少しでも手数料が安い金融機関を選ぶことが鉄則です。

 

なぜなら、iDeCoは数十年にわたって運用を続けるので、毎月のランニングコストの差が受取時に大きなパフォーマンスの差となって現れるからです。

 

このiDeCoの手数料には「金融機関に関係なく必ずかかるもの」と「金融機関によって異なるもの」があります。そして、後者の「金融機関によって異なる手数料」のうち、「毎月の運営管理手数料」が無料の口座を選ぶことが最大のポイントです。

 

iDeCoではどのような手数料がかかるのか、分けて見てみましょう。

 

・必ず発生するiDeCo手数料

必ずかかる手数料一覧

■加入時手数料(初回のみ)

iDeCoの実施機関である「国民年金基金連合会」に、加入時の手数料として初回のみ2,829円払います。

 

■口座管理手数料(毎月)

iDeCoの運用期間中、国民年金基金連合会に105円(掛金の拠出がある場合)、信託銀行に66円、毎月合計171円(年間2,052円)払います。

 

■給付時手数料

iDeCoで積み立てた資産を受け取るときに、振り込みの都度、440円かかります。

・金融機関によって異なるiDeCo手数料

金融機関によって異なる手数料

■運営管理手数料(毎月)

iDeCo口座を開設した金融機関に毎月払う手数料で、最も差がつく項目。高いところでは毎月440円かかり、年間で5,280円、30年間加入すると158,400円もかかります。

 

■移換時手数料

iDeCo口座を途中で変更するときにかかる手数料。4,400円かかる金融機関が多いですが、無料のところもあります。

ご覧のように、金融機関によって異なる手数料には「運営管理手数料」と「移換時手数料」があります。しかし、途中で変更することは想定していないので、運営管理手数料が無料の金融機関のなかで比較すれば問題ありません。

 

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ポイント②:商品ラインナップ

商品ラインナップ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

各金融機関のiDeCoのサービスで最も差がつくのが、商品ラインナップです。どのファンドを扱うかは自社で決めることができるため、加入者は自分が納得した商品を扱っているiDeCo口座を選ぶことになります。

 

その際に重要になってくるのが、信託報酬(投資信託の運用や管理にかかる手数料)が低いインデックスファンドの充実度。

 

日経平均株価などの株価指数に連動した運用を目指す「インデックスファンド」の信託報酬は、0.1~0.2%程度のものが多いです。一方、指数を上回るパフォーマンスを目指す「アクティブファンド」の信託報酬は、ファンドマネージャーの人件費などのコストも含まれるため、1~3%程度とやや高めです。

 

そのため、毎月のランニングコストを抑えることが鉄則のiDeCoの運用では、取扱い銘柄数だけでなく、インデックスファンドの本数と信託報酬にも注目しましょう。

 

 

ポイント③:安心してお金を預けられるかどうか(サポート体制など)

コールセンターのイメージ図
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoは何十年にわたって運用するため、金融機関との付き合いも長くなります。そのため、iDeCoの口座選びでは、口座数がある程度多くて投資家に支持されていたり、電話によるサポート体制が充実していたりといった付加価値的な要素も大切になってきます。

 

安心してお金を預けられる金融機関を選びましょう。

 

■iDeCoのポイント還元の有無について

つみたてNISAでは、毎月の積立額をクレジットカードで決済するとカードのポイントが還元されるサービスが人気で、口座選びの判断基準の一つになっています。しかし、iDeCoの積立額(掛金)の決済は銀行口座からの引き落としが基本なので、iDeCoの運用でポイントが貯まることはありません。

 

3. 楽天証券のiDeCo(イデコ)の特徴

楽天証券のイデコの特徴
(引用:楽天証券)

 

楽天証券のiDeCoの特徴を見ていきます。

 

3.1. 楽天証券のiDeCoのコスト面の特徴

楽天証券のiDeCoの運営管理手数料は無料です。また、iDeCoの取扱い銘柄数32本のうち、12本がインデックスファンドです。

 

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3.2. 楽天証券のiDeCo商品ラインナップ

楽天証券のイデコ商品ラインナップ

 

楽天証券のiDeCoの商品ラインナップを見てみましょう。カテゴリーごとに分類して信託報酬が低い順に並べており、インデックスファンドには「〇(マル)」を付けています。

 

なお、ファンド名をクリックすると、その投資信託の目論見書(投資信託の説明書のようなもの)や価格、チャートなどの情報を見ることができるので、参考にしてください。

 

資産クラス インデックス
ファンド
ファンド名 信託報酬
(税込)
国内株式

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

0.176%

たわらノーロード日経225

0.187%

 

iTrust日本株式

0.979%

 

コモンズ30ファンド

1.078%

 

フィデリティ・日本成長株・ファンド

1.683%

 

MHAM日本成長株ファンド〈DC年金〉

1.705%

国内債券

たわらノーロード国内債券

0.154%

 

明治安田DC日本債券オープン

0.66%

国内REIT

三井住友・DC日本リートインデックスファンド

0.275%
 

野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)

1.045%

全世界株式

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

0.202%

 

iTrust世界株式

0.979%

 

ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)

1.463%

 

セゾン資産形成の達人ファンド

1.54%

米国株式

楽天・全米株式インデックス・ファンド

0.162%

先進国株式

たわらノーロード先進国株式

0.10989%

新興国株式

インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式

0.374%

海外債券

たわらノーロード先進国債券

0.187%

たわらノーロード先進国債券〈為替ヘッジあり〉

0.22%

インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型)

0.374%

 

みずほUSハイイールドファンド〈DC年金〉

1.54%

海外REIT

三井住友・DC外国リートインデックスファンド

0.297%

コモディティ  

ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)

0.895%

バランス型  

楽天・インデックス・バランス(DC年金)

0.162%

 

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

0.58%

 

三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)

0.66%

 

投資のソムリエ〈DC年金〉

1.21%

 

三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型)

1.292%

ターゲット
イヤー型
 

楽天ターゲットイヤー2030

0.8275%

 

楽天ターゲットイヤー2040

0.8375%

 

楽天ターゲットイヤー2050

0.8375%

元本確保型  

みずほDC定期預金

スクロールできます

 

・楽天証券のiDeCoの主なおすすめ銘柄

楽天証券のiDeCoでは各カテゴリーの商品をバランスよく取り揃えており、インデックスファンドでは、世界最大級の資産運用会社バンガード社が運用するETFにファンドを通じて投資できる「楽天・バンガード・ファンド」が人気です。

 

その証拠に、楽天証券が毎月公表するNISA積立金額ランキングでは「楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)」と「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)」は常に上位に入っており、iDeCoでもこの2本のどちらかで運用している人は多いと考えられます。

楽天・全米株式インデックス・ファンドの詳細を見る

ファンド名 楽天・全米株式インデックス・ファンド
資産クラス 米国株式
連動する指数 CRSP USトータル・マーケット・インデックス
信託報酬(税込) 0.16%
純資産 7,743.32億円
トータルリターン -7.76%(1年)、+13.59%(3年)、+11.75%(5年)
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色 愛称は『楽天・バンガード・ファンド(全米株式)』もしくは『楽天VTI』。世界最大級の運用会社バンガード社の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を通じて、中小型株を含む、米国株式市場で投資可能な約4,000銘柄に広く分散投資ができます。投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022のイベントでは、8位にランクイン。お笑い芸人の厚切りジェイソン氏が、著書で投資をしていることを明かしたことでも話題。
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※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

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楽天・全世界株式インデックス・ファンドの詳細を見る

ファンド名 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
資産クラス 全世界株式
連動する指数 FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
信託報酬(税込) 0.20%
純資産 2,414.38億円
トータルリターン -5.77%(1年)、+10.64%(3年)、+8.27%(5年)
運用会社 楽天投信投資顧問
ファンドの特色 愛称は『楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)』。世界最大級の運用会社バンガード社の「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を通じて、日本・先進国・新興国など全世界の株式約8,800銘柄に投資できます。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」のイベントでは、11位にランクイン。
スクロールできます

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

 

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3.3. 楽天証券のiDeCoのサポート体制

楽天証券には「iDeCo専用ダイヤル」があり、iDeCoに関する不明な点を土日祝日を問わず聞くことができます。

 

■楽天証券 iDeCo専用ダイヤル

フリーダイヤル:0120-545-401

携帯からの場合:0570-000-401(有料)

受付時間:10時~19時(平日)、9時~17時(土日祝)

 

余談になりますが、電話番号の末尾「401」となっているのは、米国の確定拠出年金が「401k」と呼ばれ、日本の確定拠出年金を「日本版401k」と呼ぶこともあることを意識したものだと思われます。覚えやすいですね。

 

 

【補足】証券口座とiDeCo口座を一元管理できる

多くの証券会社では、通常の株式取引をする「総合口座(または一般口座)」と「iDeCo口座」のログインIDやパスワードは別々です。

 

しかし、楽天証券の場合は1つのIDでどちらの口座にもログインできるので、証券残高と年金残高を一元管理できて利便性が高いのもメリットです。

 

iDeCo新規加入者数 3年連続1位

楽天証券のiDeCOの資料請求を郵送で行う

 

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4. SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)の特徴

SBI証券のイデコ口座(セレクトプラン)の特徴
(引用:SBI証券)

 

次に、SBI証券のiDeCoの特徴を紹介します。

 

4.1. SBI証券のiDeCoのコスト面の特徴

SBI証券のiDeCoの運営管理手数料も無料です。また、iDeCoの取扱い銘柄数38本のうち17本がインデックスファンドで、楽天証券の12本よりも多くなっています。

 

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4.2. SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)商品ラインナップ

SBI証券のイデコ商品ラインナップ

 

楽天証券のiDeCoと同様に、SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)の商品ラインナップを見てみましょう。

 

資産クラス インデックス
ファンド
ファンド名 信託報酬
(税込)
国内株式

ニッセイ日経平均インデックスファンド

0.154%

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

0.154%
 

ひふみ年金

0.836%
 

野村リアルグロース・オープン(確定拠出年金向け)

0.935%
 

つみたて椿 (愛称:女性活躍応援積立ファンド)

0.99%
 

SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>

1.65%
国内債券

eMAXIS Slim 国内債券インデックス

0.132%
国内REIT

ニッセイJリートインデックスファンド

0.275%
全世界株式

SBI・全世界株式インデックス・ファンド (愛称:雪だるま)

0.1102%

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)

0.1144%

iグローバル中小型株式ファンド

0.311%
 

ひふみワールド年金

1.1%
 

セゾン資産形成の達人ファンド

1.34%
 

朝日Nvestグローバル バリュー株オープン (愛称:Avest-E)

1.98%
米国株式

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

0.0968%

iFree NYダウ・インデックス

0.2475%
 

長期厳選投資 おおぶね

0.99%
先進国株式

ニッセイ外国株式インデックスファンド

0.1023%

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

0.1023%

インデックスファンド海外株式ヘッジあり(DC専用)

0.176%

 

ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)

1.463%

新興国株式

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

0.187%

 

ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド

2.124%

海外債券

eMAXIS Slim 先進国債券インデックス

0.154%

インデックスファンド海外債券ヘッジあり(DC専用)

0.176%

iFree 新興国債券インデックス

0.242%

 

PIMCO 世界債券アクティブファンド(DC)

0.8294%

海外REIT

三井住友・DC外国リートインデックスファンド

0.297%

コモディティ  

三菱UFJ純金ファンド (愛称:ファインゴールド)

0.99%

バランス型  

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

0.154%

 

iFree 年金バランス

0.1749%

 

SBIグローバル・バランス・ファンド

0.27%

 

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

0.56%

ターゲット
イヤー型
 

セレブライフ・ストーリー2055

0.6427%
 

セレブライフ・ストーリー2045

0.6462%
 

セレブライフ・ストーリー2035

0.6484%
 

セレブライフ・ストーリー2025

0.6509%
元本確保型  

あおぞらDC定期(1年)

スクロールできます

 

・SBI証券のiDeCoの主なおすすめ銘柄

SBI証券のiDeCoセレクトプランでは、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続けることで人気の三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズを8本も扱っています。

 

「eMAXIS Slim」は「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2021」というイベントで上位20本のうち6本もランクインしている人気のシリーズで、SBI証券のiDeCoセレクトプランでは、このうちの5本が用意されています。

 

他社が信託報酬を引き下げたら同テーマの「eMAXIS Slim」シリーズの信託報酬も引き下げられる可能性が高いので、「eMAXIS Slim」シリーズを選んでおけば、コストの心配をあまりせずに済むようになります。

 

ちなみに「eMAXIS Slim」シリーズは、楽天証券のiDeCoでは取り扱いがありません。

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の詳細を見る

ファンド名 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
資産クラス 全世界株式
連動する指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
信託報酬(税込) 0.11%
純資産 2,056.03億円
トータルリターン -5.64%(1年)、+11.31%(3年)       
運用会社 三菱UFJ国際投信
ファンドの特色 三菱UFJ国際投信が運用する、常に最安の信託報酬を目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。『eMAXIS Slim(オール・カントリー)』から日本を除き、全世界の株式に投資できます。すでに日本の個別株式を保有しており、「日本を含む全世界株式型」を購入することで日本株の資産構成比を高めたくない人におすすめです。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」のイベントでは、19位にランクイン。
スクロールできます

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の詳細を見る

ファンド名 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
資産クラス 米国株式
連動する指数 S&P500指数
信託報酬(税込) 0.0968%
純資産 1兆7,246.37億円
トータルリターン -6.09%(1年)、+14.40%(3年)       
運用会社 三菱UFJ国際投信
ファンドの特色 三菱UFJ国際投信が運用する、常に最安の信託報酬を目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。アップルやマイクロソフト、アマゾンなど、米国企業500社に投資できます。投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022のイベントでは、3位にランクイン。
スクロールできます

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの詳細を見る

ファンド名 eMAXIS Slim先進国株式インデックス
資産クラス 先進国株式
連動する指数 MSCIコクサイ・インデックス
信託報酬(税込) 0.10%
純資産 3,938.39億円
トータルリターン -5.42%(1年)、+12.57%(3年)、+10.35%(5年)
運用会社 三菱UFJ国際投信
ファンドの特色 常に最安の信託報酬を目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。日本を除く先進国(ただし、米国が約72%)に投資し、全世界株式型に近い値動きをします。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」のイベントでは、5位にランクイン。
スクロールできます

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の詳細を見る

ファンド名 eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
資産クラス バランス型
連動する指数 バランス型なのでなし(合成指数)
信託報酬(税込) 0.15%
純資産 1,755.79億円
トータルリターン -4.70%(1年)、+3.74%(3年)、+3.91%(5年)
運用会社 三菱UFJ国際投信
ファンドの特色 三菱UFJ国際投信が運用する、常に最安の信託報酬を目指すことで人気の「eMAXIS Slim」シリーズ。8つの資産「国内株式」「先進国株式」「新興国株式」「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」「国内REIT」「先進国REIT」に12.5%ずつ均等に投資するのが特徴です。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」のイベントでは、17位にランクイン。
スクロールできます

※表のなかのファンド名をクリックすると、最新の価格やチャートが見れます。

 

 

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4.3. SBI証券のiDeCoサポート体制

SBI証券にもiDeCo専用のコールセンターがあり、土曜日と日曜日も新規加入に関する問い合わせのみ応じています。

 

■SBI証券 iDeCoサポートデスク

フリーダイヤル:0120-581-214

携帯からの場合:03-5562-7560(有料)

平日・土日:8時~17時

※土日は、新規加入に関する問い合わせのみ

 

\人気の「eMAXIS Slim」シリーズが8本/

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5. 楽天証券とSBI証券…iDeCoの主要項目を比較

楽天証券とSBI証券のイデコの主要項目を比較
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

楽天証券とSBI証券のiDeCoの特徴を別々で紹介したので、ここで整理して比較しましょう。

 

比較①:運営管理手数料

イデコの運営管理手数料を比較
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

金融機関が独自に決められる数少ないiDeCoの手数料の運営管理手数料は、楽天証券もSBI証券も無料です。

 

 

比較②:インデックスファンドの信託報酬

イデコのインデックスファンドの信託報酬を比較
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

繰り返しになりますが、iDeCoは長期運用が前提になるので、低コストのインデックスファンドを選ぶことが鉄則です。そして、同じ資産クラスのインデックスファンドであれば、信託報酬がより低いほうを選んでおけば、受け取る年金を最大化できる可能性が高くなります。

 

ここでは、楽天証券とSBI証券で扱っている、同じ資産クラスのインデックスファンドどうしの信託報酬(税込)を比べてみましょう。赤いほうが低くなります。

 

資産クラス 楽天証券 SBI証券
国内株式 0.176% 0.154%
国内債券 0.154% 0.132%
国内REIT 0.275% 0.275%
全世界株式 0.202% 0.1102%
米国株式 0.162% 0.0968%
先進国株式 0.10989% 0.1023%
新興国株式 0.374% 0.187%
海外債券 0.187% 0.154%
海外REIT 0.297% 0.297%
スクロールできます

※信託報酬をクリックすると、そのファンドの情報が見れます。

 

これを見ると、国内外のREITを除き、同じ資産クラスのインデックスファンドでも、SBI証券のiDeCoのほうが信託報酬がより低い商品を多く扱っていることが一目でわかります。

 

そのため、どのようなポートフォリオ(複数の資産の組み合わせ)で運用するかにもよりますが、iDeCoはSBI証券で始めたほうが信託報酬の差の分だけ最終的な運用成績がよくなる可能性があります。

 

このことを裏付けるために、信託報酬が異なる2つのファンドのパフォーマンスを比べた次のグラフをご覧ください。

 

信託報酬の違いによるファンドの運用成績の差
信託報酬の違いによるファンドの運用成績の差 (引用:三菱UFJ国際投信

 

信託報酬が0.189%(ピンク)と1.00%(青)とでは、20年間でパフォーマンスは25.5%(ポイント)も異なります。

 

信託報酬は積立額(掛金)に対してではなく、保有残高に対してかかるので、運用期間が長くなるにつれてリターンへの影響が徐々に大きくなっていきます。

 

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比較③:サポート体制

イデコのサポート体制の比較
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

iDeCoのサポート体制は、楽天証券もSBI証券も土曜日も日曜日も電話での問い合わせに応じてくれるので安心です。

 

ただし、SBI証券の場合は土日は新規加入に関する問い合わせのみの対応なので、注意が必要です。一方、楽天証券は内容に関係なく土日も対応しているので、サポート体制は楽天証券のほうがやや充実していると言えます。

 

iDeCo新規加入者数 3年連続1位

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6. 楽天証券とSBI証券…使い分け方のヒントと筆者の運用プラン

楽天証券とSBI証券…使い分け方のヒントと筆者の運用プラン
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ここまで、楽天証券とSBI証券のiDeCoのサービスを様々な視点で比較してきました。

 

本章では、両社のiDeCoはどのような人に向いているかを説明したうえで、筆者は実際にどこでiDeCoを運用しているのかを、つみたてNISAと一緒にお伝えします。

6.1. 楽天証券とSBI証券のiDeCo…それぞれ向いている人は?

楽天証券のiDeCoもSBI証券のiDeCoもどちらも優れたサービスであることには変わりはないのですが、最終的にどちらを選ぶか決めかねている人もいるはずです。

 

それぞれどのような人に向いているかのヒントをお伝えします。

 

6.1.1. 楽天証券のiDeCoがおすすめの人

楽天証券のiDeCoが向いている人は、すでに楽天証券で株式取引やつみたてNISAをしていて、共通のIDで口座を一元管理したい人です。

 

楽天証券は証券口座とiDeCo口座のIDやパスワードが共通なので、それぞれの口座にログインする手間が省けて残高を管理しやすいのが特長です。

 

 

6.1.2. SBI証券のiDeCoがおすすめの人

SBI証券のiDeCoが向いている人は、信託報酬のコストを徹底的に下げたい人です。

 

SBI証券のiDeCoでは、業界最低水準の運用コストを目指す「eMAXIS Slim」シリーズを8本も扱っているので、迷ったらこのシリーズを選んでおけば、コスト面で不利になることは少ないです。

 

6.2. 筆者の「iDeCo」運用プラン

ちなみに筆者は、信託報酬の安さを優先し、SBI証券のiDeCoセレクトプランで毎月23,000円の掛金を拠出して「SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称・雪だるま)」で運用しています。

 

実際の掛金の配分画面と現在までの運用成績は、以下をご覧ください。

筆者のiDeCo資産状況
 
 

\人気の「eMAXIS Slim」シリーズの数が8本/

SBI証券の公式サイトへのリンク

 

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6.3. 筆者の「つみたてNISA」運用プラン

筆者は、iDeCoはSBI証券で運用していますが、つみたてNISAは楽天証券を利用し、楽天キャッシュ決済で「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を毎月33,333円積み立てています。

筆者の楽天証券での積立設定
 
筆者の楽天証券での積立設定状況の実際の画面

以前までは、楽天カードで積立金額を決済すると楽天ポイントが一律1%還元される点が魅力だったのですが、実質的に0.2%還元に下がってしまいました。

 

しかし、楽天キャッシュ決済を利用する方法であれば、楽天カードから楽天キャッシュにチャージするときに楽天ポイントが0.5%還元されます。

 

SBI証券で年会費無料の三井住友カード(NL)でクレカ積立をするときのポイント還元率も0.5%なので、楽天キャッシュによる投信積立と変わりません。

 

そのため、細かいサービスの違いはありますが、つみたてNISAは楽天証券もSBI証券もどちらもおすすめだと考えています。

 

楽天キャッシュ決済による積立額の上限は月5万円なので、つみたてNISAで33,333円を積立設定した残りの枠16,667円で、「Tracers S&P500配当貴族インデックス」というファンドを総合口座で積立買付しています。

 

「楽天キャッシュ決済」による投信積立が主流へ

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7. よくある質問

楽天証券とSBI証券のイデコに関するQ&A
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最後に、楽天証券とSBI証券のiDeCoに関するよくある質問に5つ回答します。本文と重複する内容もありますが、改めて確認しておきましょう。

Q1. 楽天証券のiDeCoで楽天ポイントは貯まりますか?

楽天証券のiDeCoでは、楽天ポイントは貯まりません。

 

Q2. SBI証券のiDeCoでは何かポイントは貯まりますか?

SBI証券には、投資信託の平均保有残高に応じて「Tポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「JALのマイル」「Vポイント」のなかから選んでポイントを貯められる「投信マイレージ」がありますが、iDeCo口座は対象外です。

 

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Q3. 楽天証券とSBI証券のiDeCoは両方同時に利用できますか?

iDeCoは1人1口座しか作れず、併用はできません。

 

Q4. 楽天からSBI、もしくはSBIから楽天にiDeCo口座を「移換」できますか?

変更することはできますが、手続き中は運用が2~3ヵ月ストップするうえ、前のiDeCo口座で運用していた商品は強制的に売却されて現金化して新しい金融機関に移す必要があるため、慎重に判断しましょう。

 

Q5. 楽天証券とSBI証券とマネックス証券なら、どこのiDeCo口座がおすすめですか?

マネックス証券のiDeCoには27本の銘柄があり、そのうちの16本がインデックスファンドです。

 

各社特徴があるので一概にどこがおすすめとは言えませんが、マネックス証券のiDeCoは高成長が期待できるハイテク企業が数多く上場する米国ナスダック市場の「NASDAQ100指数」に連動する「iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス」をiDeCoで唯一扱っています。

 

そのため、同じインデックスファンドでも、より高いリターンを狙いたい人はマネックス証券のiDeCoも候補の一つになります。

 

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8. まとめ

楽天証券とSBI証券のイデコまとめ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、楽天証券とSBI証券のiDeCoに焦点を絞り、両社の違いを比較しました。

 

最後に、冒頭で紹介した比較表で特に重要な部分を抜粋して載せておきますので、復習用にお役立てください。

 

■楽天証券とSBI証券…iDeCoの比較表

比較項目 楽天証券 SBI証券
(セレクトプラン)
iDeCoの口座数 約58万
(2022年5月時点)
約68万
(2022年10月時点)
運営管理手数料 無料 無料
取扱銘柄数
(うちインデックス
ファンドの数)
32本
(12本)
38本
(17本)

主な
おすすめ銘柄

・「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」

・「楽天・全米株式インデックス・ファンド」

・「たわらノーロード先進国株式」

・「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」

・「eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)」

・「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」

・「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」

・「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」

・「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」

・「ニッセイ外国株式インデックスファンド」

貯まるポイント なし なし
サポート体制

フリーダイヤル:0120-545-401

携帯からの場合:0570-000-401(有料)

10時~19時(平日)、9時~17時(土日祝)

フリーダイヤル:0120-581-214

携帯からの場合:03-5562-7560(有料)

8時~17時(平日・土日)

※土日は新規加入に関する内容のみ

スクロールできます

 

結論を言うと、iDeCoのコストを徹底的に下げたい人にはSBI証券のほうがおすすめです。

 

しかし、すでに楽天証券で株式取引やつみたてNISAを始めている人は、証券口座と同じIDとパスワードで口座を一元管理ができる楽天証券もおすすめです。楽天証券でiDeCoでの運用を始めていても、SBI証券に移換する必要はないと考えます。

 

口座選びの基準は人それぞれで、絶対にこうすべき!という決まりはないので、最終的には自分が愛着の湧く口座で始めることをおすすめします。

 

iDeCoは「節税投資の王様」と言われることがあるように、本来払うべき税金が非課税になる非常にお得な制度です。口座開設をして、老後資金対策の一歩を踏み出しましょう。

 

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