『道一つ越えたら崖っぷち』出版記念トークイベントのお知らせ
2022.12.08
2021年韓国ジェンダー平等文化賞・ジェンダー平等文化支援賞個人部門受賞作家による『道一つ越えたら崖っぷち』出版記念トークイベントを開催します。
アジュマブックス10月の新刊『道一つ越えたら崖っぷち』に多くの反応をいただいています。本書は20年あまりにわたり性産業のなかで生き抜いてきた女性、ポムナルさんの自伝です。韓国では2019年に発売されて以来、大きな話題となり版を重ね、現在9000冊が販売されています。性産業の世界は、決して「遠い世界」というわけではなく、「私たちに身近な社会」の話であるからなのでしょう。
そしてもちろん、「韓国の性売買」の話は、日本社会の話でもあります。「男性がセックスを買う」ことが「あたりまえ」の文化・社会である韓国と日本で、「性が売られる」ということは、女性たちにとってどのような現実を突きつけてきたのか。
ポムナルさんは「セックスワーク」という言葉への強い違和感を口にします。その背景にどのような経験を経てこられたのか。
ポムナルさんの本をまだ読んでいない方にも、また読んでくださった方とも、一緒にポムナルさんのお話を伺いながら、この社会に根深く根付いてしまっている性産業、この社会について考えていきましょう。「セックスワーク」という言葉や考え方が隠蔽してしまうものについても、共に考える機会になればと思います。
開催日時:12月18日(日)15:00〜16:30 (通訳付)
定員:200名 無料(要予約)
無料
<出演>
司会:北原みのり(アジュマブックス代表)
スピーカー:ポムナル(著者)・古橋綾(訳者)・仁藤夢乃(一般社団法人Colabo代表)
通訳:徐清香
ご予約はコチラから
※ご参加の際のお願い※
本名でのご登録・ご参加をお願いしております(当日参加者の顔、名前は映りません)。また、ZOOM上での録音・録画は堅くお断りいたします。後日、録音・録画、またその頒布が確認された際には法的手段を講じます。語りが安全な場所となるよう、皆様のご配慮、ご強力をよろしくお願いいしたします。
<スピーカープロフィール>
ポムナル
性売買という冷たい冬を越え、万物が蘇生する春の日=ポムナルに社会の懐に戻ってきた。自分が受けた暴力の経験を解釈しなおし、性売買経験当事者たちと共に、反性売買活動を行っている。
古橋綾
社会学・ジェンダー研究。社会学博士(韓国中央大学校)。東京外国語大学大学院非常勤講師、立教大学兼任講師を経て岩手大学教育学部社会科教育科准教授。韓国で日本軍「慰安婦」問題解決運動、米軍基地村女性支援運動、反性売買運動などに関わってきた。時代を超えた性暴力・性搾取問題を研究。主な翻訳書に『記憶で書き直す歴史「慰安婦」サバイバーの語りを聞く』など。
仁藤夢乃
1989年生まれ。中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、10代女性を支える活動を行っている。夜の街でのアウトリーチ、シェルターでの保護や宿泊支援、シェアハウスでの住まいの提供などを行っている。Colaboでは、10代の少女たちと支援する/される関係ではなく「共に考え、行動する」ことを大切にしており、虐待や性暴力被害を経験した10代の女性たちとともにアウトリーチや、虐待や性搾取の実態を伝える活動や提言を行っている。
明治学院大学国際平和研究所研究員。第30期東京都「青少年問題協議会」委員。厚生労働省「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」構成員を務めた。