4月から終日割引制度の対象となる金沢西IC=金沢市内

 中日本高速道路は3日、石川県内の北陸自動車道で4月から、新たな終日割引制度を試験導入すると発表した。自動料金収受システム(ETC)搭載車を対象に金沢東―片山津インターチェンジ(IC)間の事前に選択した区間で最大50%の割引が受けられる。7月以降は金沢森本―加賀IC間の県内全区間に対象を拡大する方針で、国土交通省は効果や課題を見極めて全国に広げる。

 中日本高速道路は現在、通勤者による渋滞緩和のため、平日朝夕1回ずつ料金を割り引いている。働き方の多様化に伴って制度を見直す目的で、毎日24時間利用できる「フリータイム通勤パス割引」を試行する。

 この制度は、利用者が事前にIC2カ所を指定してETCカード番号などを登録すると、両IC間を20回走行できる「月パス」を10回分の料金で購入できる仕組み。21回目以降も半額となるが、その場合は追加料金が発生する。利用は1日3回が上限となる。

 試験導入は4~6月の3カ月を期間とし、片山津、小松、美川ICのいずれかと、金沢西、金沢東ICのどちらかを組み合わせた計6種類の月パスを用意する。7月以降は県内全11ICを自由に選んで割引が受けられるようにする予定だ。

 全国に先駆けて北陸で試験導入されることについて、中日本高速道路の担当者は主要な幹線道路が北陸自動車道と国道8号の2ルートで、交通量などが検証しやすいためとした。

 割引が受けられるモニターを各月千人を募り、3月1日からウェブで申し込みを受け付ける。

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