非常に強い感染力で全世界で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する対応が世界各国で行われており、その特徴的な画像所見、高い感度と特異性を備えた遺伝子診断法やウイルス診断法などの診断法の開発、症状を考慮した重症度別分類によるトリアージ、重症度を判別するバイオマーカーの検討、抗ウイルス薬を含む効果的な治療法の確立などさまざまな研究が競争的に行われている。さらに、院内感染や院内クラスター形成などにより生じる医療崩壊を防ぎ、通常診療を抑制しないようにするための院内環境整備などが非常に重要である。とくに、重症COVID-19患者に対する集中治療管理に伴う環境整備が重要と考える。ここでは、COVID-19に対する診断方法、症状による重症度分類、COVID-19の環境管理を含む集中治療管理に関する注意点について説明する。(著者抄録)