LINEは最新技術の業務への応用を歓迎しており,その一助として情報収集を目的とした社員の国際会議への参加を支援する制度があります.
2022年11月28日から12月3日にかけて開催された機械学習分野のトップカンファレンスであるNeurIPS 2022には,弊社Machine Learning Solution室からSatoとLiewが聴講参加してきました.
この記事では会議の様子や得られた知見を報告します.
NeurIPS 2022とは
NeurIPS(Neural Information Processing Systems)は年一回開催される機械学習に関する国際会議で,当該分野におけるトップカンファレンスの一つとして知られています.2022年は9634本の投稿があり,このうち2672本が採択されました(採択率27.7%).採択された論文のうち,約200本が口頭発表(オンライン)を実施します.
今年のNeurIPSはアメリカ合衆国ルイジアナ州に位置するNewOrleansで開催されました.
南北におよそ1.1kmという広大な面積をもつ.
この会議のスコープやトレンドを概観してもらうことを目的として,採択された論文のタイトルに含まれる単語から生成したワードクラウドを以下に示します.
頻度の高い名詞の上位3件は「Learning」「Neural」「Network」であり,近年盛んに研究されている深層学習に関する話題が多く見られます.
「Reinforcement Learning」は154回登場しており,実に約5.7%の採択論文が強化学習に関する論文でした.
また,「Graph」「Adversarial」といった単語もそれぞれ80回以上登場していることから,重要な要素としてグラフ構造や敵対的学習を取り入れる研究が多いことが伺えます.
会議は非常の多くの参加者で賑わっており,ポスター発表で発表者と一対一の対話をするためには少なからぬ待ち時間を要しました.