登録日:2023/02/01 (水曜日) 15:00:00
更新日:2023/02/03 Fri 12:46:18
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藤井聡太(は
将棋星から来た刺客将棋の棋士(九段)である。
杉本昌隆八段門下。
生年月日 2002年7月19日
愛知県瀬戸市出身。
幼少期
2007年、当時5歳の時に祖母から教えてもらったことをきっかけに将棋に目覚める。
同じ年の12月には将棋教室に入会した。
当時は読み書きができなかったため、符号を通して教本の内容を理解していた。
この頃は小学生大会によく参加しており、後にプロ入りし2021年に新人王になった伊藤匠とも対局している(この時は伊藤が勝利)。
奨励会入会を機に同じ愛知県出身で名古屋市で将棋教室を運営していた杉本昌隆七段(当時)に弟子入り。杉本も同郷の若手有望株だった藤井のことは元々目を付けていた。
また杉本は藤井が棋士になれなければ自身も引退すると言う気持ちで向き合っていたが、今となってはそれは杞憂であったと言えるだろう。
この時期は奨励会に集中していたため小学生大会には不参加だった代わりに詰将棋解答者・作家としても活躍が目立った。
2012年には大人のアマチュアも棋士も参加する詰将棋解答選手権では史上最年少の小6で優勝。
これを機に棋士にも注目されるようになる。ついでに史上最年少で奨励会初段に昇段する偉業も残している。
この様子を見た谷川浩司九段(当時の日本将棋連盟会長、谷川は詰将棋作家としても有名)や伊藤果八段(引退棋士、詰将棋作家)は詰将棋は解く方に専念した方が本人の為になると杉本に助言を送っている。
先輩棋士の助言を受けた杉本は2015年以降、藤井の詰将棋制作を封印させている。
また藤井は杉本に平手で勝利するようになっていた。そのため杉本は藤井にはもう将棋の技術で教えることは無いとし、その後は棋士としての立ち居振る舞い等の指南に注視されていたとのこと。
2015年には奨励会三段に昇段(史上最年少)する。
プロ入り
そして苦戦する人が大多数な三段リーグをわずか一期で通過し2016年に四段昇段(=プロ入り)。
史上五人目となる中学生棋士としてデビューし今まで
加藤一二三九段が持っていた最年少記録を更新した。
それだけでも凄いがデビュー後から史上最多の29連勝を達成。
結果として藤井を含め将棋界に注目が集まったことから、この現象は藤井フィーバーと称された。
そんな藤井の活躍に興味を持ったAbemaTVは開設したばかりの『ABEMA 将棋チャンネル』初の大型企画として『藤井聡太四段 炎の七番勝負 - New Generation Story -』と言う番組の放送を決定する。
対戦相手はタイトルホルダーも含めた2017年当時の七人の強豪棋士であり、この企画はいくら何でも中学生で且つデビューしたばかりで経験の少ない藤井には無謀な戦いであるとの声が大多数であった。
しかし大方の予想を覆し藤井は1敗したのみで6勝の結果で終了。
非公式戦とは言え、この結果は多くの人々が彼が只者では無いと認識するようになる切っ掛けとなった。
なお藤井相手に唯一勝利した永瀬拓矢七段(当時)は藤井の姿勢・才能に感銘を受け、研究会を行う関係となった。
デビューから一年後には朝日杯で公式戦初優勝を飾る(史上最年少)。
これが影響し五段に昇段から、わずか二週間ちょっとで六段に昇段。
ある出版社が藤井の五段昇段を祝う企画を実施したが、昇段が速すぎて早々終了せざるを得ない珍事が発生した。
さらに五段昇段の記念パーティをやる頃には竜王ランキング戦の2年連続昇級により七段になっていたのは語り草である。
同じ理由で新人王戦も最年少なのに参加資格ギリギリという珍事で、この年のみの参加となった(結果は優勝、森内俊之九段が持っていた最年少記録も更新)。
功績が称えられ、2018年度の将棋大賞では六部門で受賞した。
過去、中学生でデビューした棋士は必ずタイトルホルダーなっていた先例があり、かねてより藤井のタイトル挑戦・獲得への期待が高かったが、
2020年に行われた第91期棋聖戦でついに初挑戦。そしてそのまま渡辺明九段に勝利し史上最年少でタイトル挑戦・奪取に成功。
更に同じ年に行われた第61期王位戦で木村一基九段から王位を奪取。タイトル初挑戦・初獲得の年に二冠達成してしまった。
本来、タイトル戦は現役中で一回でも取れる、挑戦できただけでも凄い物なのは明記しておく。
一般棋戦の方も朝日杯で三連覇達成し、銀河戦でも優勝している。
2021年以降も勝ち取ったタイトルはきちんと防衛に成功し、四段昇段から四年程度で若くしてトップ棋士として君臨し続けている。抜群の成績でついに最高位の九段に昇段した(史上最速・最年少)。
ちなみに八段は昇段時、既にタイトル保持者だったので肩書としては一回も使わなかった。
2020年に
Nintendo Switchで発売した『棋士・藤井聡太の将棋トレーニング』では当然「藤井七段」として収録されているが
そのソフトが発売されて数ヶ月で七段では無くなっている。タイトルに藤井七段とか入れなかったのはもちろんこれを予想していたため。
2022年には順位戦A級に昇級。
棋風
居飛車党。角換わりを得意戦法とする。幼少期からの詰将棋経験で培われた終盤力が評価されており、この終盤力はデビュー当時の経験の少ない藤井が勝利を重ねられた原動力となった。
もっとも経験を積んだ2023年現在では序盤の精度・集中力・ひらめきに磨きがかかり、ますます隙が無くなっている。
プロ入り前から先輩棋士の千田翔太七段の勧めで将棋ソフトの人工知能(AI)を活用した研究を行っている。
その影響か本人も「読みと形勢判断以外のものは基本的にいらない」と明言している。
前述の通り、幼少期に符号で将棋を覚えたことから、現在でも指し手を思考する際は脳内将棋盤では無く符号で考える。これは棋士としては珍しいとのこと。
目標として最近は一般棋戦で優勝ができていない(…?)ので早指し将棋でもっと強くなりたいとのことを挙げている。
2度ほど「最強クラスのAIですら6億手読まないと最善手として評価しない手を数十分で見出した」と話題になったが、
実は本人が研究で使っているRyzen Threadripperで計算すると30秒ぐらいで6億手を読むとのこと。
成績
獲得したタイトル
- 竜王 2021年度~(2期)
- 王位 2020年度~(3期)
- 叡王 2021年度~(2期)
- 王将 2021年度(1期)
- 棋聖 2020年度~(3期)
一般棋戦
- 新人王戦 2018年度優勝(1回)
- 朝日杯将棋オープン戦 2017~2018、2020年度優勝(3回、2019年度はベスト4)
- 銀河戦 2020、2022年度優勝(2回)
- 将棋日本シリーズ 2022年度優勝(1回、2021年度は準優勝)
非公式戦
- ABEMAトーナメント 2018~2021年度優勝(4回)
- 新銀河戦 2022年度優勝(1回)
その他
てんてーこと藤井猛九段と苗字は同じだが血縁関係は無い。
鉄道マニアである。好きな車両は地元
JR東海の313系8000番台。
昔は藤井が将棋をやっている事を知らない同級生は多く、鉄道マニアとしての印象の方が強かったとのこと。
好きなバンドは
スピッツ。『魔女旅に出る』が一番お気に入りとのこと。
将棋の研究用にパソコンを所持しているのだが、その
パソコンは自作している。
CPUはAMDのRyzenを活用していることを公言している。
AMD側も認知しており、米国本社のCEOからメッセージが送られた他、
お礼に最新のCPUもプレゼントされた。これが縁でAMD(正式には日本AMD)は藤井の個人スポンサーになった。
さらに日本AMD自体が2022年の叡王戦から初の外資系企業としてタイトル戦協賛企業になった。
追記、修正をお願いします。
- Switchで彼が教えてくれるゲームが出てる。乙女ゲームみたいと評判w…いやなんで? -- 名無しさん (2023-02-01 15:20:51)
- 事実は小説より奇なりを体現しつづける男 -- 名無しさん (2023-02-01 15:50:58)
- この人があまりにすごすぎて「りゅうおうのおしごと!」の作者が頭抱えてしまったというのは有名な話。 -- 名無しさん (2023-02-01 16:10:58)
- 創作作品限りなく可能な不可能だろとセーブする展開をリアル破壊し続ける男 -- 名無しさん (2023-02-01 16:53:27)
- 竜王RTAトップ記録保持者 -- 名無しさん (2023-02-01 17:27:17)
- 羽生さんですらバグみたいな存在だったのにそれを打ち破る勢いの藤井君って一体…。てか将棋星人(羽生さん)VS将棋星人(藤井君)ってもう分かんねーなコレ -- 名無しさん (2023-02-01 17:37:39)
- この人が新作魔神を組むのをイベント化したら自作PC業界盛り上がったんじゃないだろうか、と思ったのはワタシだけではないはずw -- 名無しさん (2023-02-01 18:21:44)
- 新作魔神……?藤井君が既に魔神なのでは?(すっとぼけ) -- 名無しさん (2023-02-01 19:14:53)
- 将棋星人同士の戦いを地球で見られるなんてな -- 名無しさん (2023-02-01 19:29:33)
- 地球侵略に来た異星人同士が同士討ちを始めるとか、どこかのハリウッドが作りそうなストーリー -- 名無しさん (2023-02-01 21:47:04)
- 2002年生まれってことは21世紀生まれか…若い世代の躍進はいいね -- 名無しさん (2023-02-01 23:15:51)
- とうとう項目できたんですね。 -- 名無しさん (2023-02-02 00:01:20)
- 羽生君といい彼といい -- 名無し (2023-02-02 03:56:48)
- 将棋の神様に何を叶えてもらいますか?との質問に神様がいるなら一手お手合わせ願いたいとか言えちゃう異次元の実力者 -- 名無しさん (2023-02-02 09:05:22)
- 詰将棋作家って、実はトップ棋士には少ない(何ならアマチュアにもけっこういる)。詰将棋作家止めるよう言ったのは実は結構なファインプレーだった気がする。 -- 名無しさん (2023-02-02 09:48:18)
- 誰もが羽生のタイトルに藤井が挑戦する姿を想像していたけど、現実には藤井のタイトルに羽生が挑戦するという訳の分からなさよ -- 名無しさん (2023-02-02 21:52:41)
- ところでタグの二代目将棋聖人って字アレで良いのか? -- 名無しさん (2023-02-03 12:10:39)