千五百七十八年 八月中旬
朝廷が信長に対して、東国の
この報せを耳にした民たちは、既に『世は織田の時代』と感じているためか大きな動揺もなく受け入れられた。
むしろ、間を置かずに『東国惣無事に関する全権を静子に与える』との発布されたことの方が世を騒がせることとなる。
これは戦国時代に於いては異例中の異例となる出来事であり、後継者たる信忠ではなく血族ですらない静子に計二十五カ国もの統治権限を与えてしまう暴挙だった。
ところが、織田家家中に於いては重鎮を含め殆どの者が順当な采配だと受け入れてしまっている。
「近衛様とは、それほどの信用に
「わしが信用を受合ったところで、
明智光秀は、己に付き従う年若い近習からの問いに諭すように説いた。もしも静子が我欲のままに利益を独占する者であったならば、信長も彼女をここまで重用していなかったであろうと彼は考える。
「我らが毛利に対し、いくさを有利に進めていられるのも、静子殿が軍備手配の一切を請け負って下さっているおかげであろう。もしも彼女が野心溢るる人物であったならば、競争相手でもある我らに対し
静子に対して恩義を感じているのは光秀だけでなく、秀吉も同様である。
この二人だけでなく今の織田家を担う譜代の臣は言うに及ばず、柴田や滝川、丹羽などの有力な将は辛く苦しい時期を共に乗り越えた者たちが抱く共通認識であろう。
織田家一強となった最近しか知らない若人にとっては当たり前だと考えているようだが、いくさ場において飢える心配なく飯を食らい、常に整備された武具が支給され、他国を圧倒するほどに潤沢な銃弾を使用できる環境は、いずれも静子が長い時間を掛けて築き上げた
これほどの偉業を成したというのに彼女は功を誇ることも無かった。無論、無償で提供していた訳ではなく相応の対価を得ているが、諸将がそれぞれ自前で用意するよりも遥かに安価で高品質な物資を提供するため今や織田軍の基盤インフラとさえ言える。
「いずれにせよ、尾張に近い領土もしくは尾張と関東との延線上に領土を得るのが望ましいだろう」
これが織田家重鎮たちの共通認識であった。今まで尾張一国に封じられていた静子が、これを契機に東国へと手を広げるのだ。
今はそれほど価値が無くとも、尾張と関東とを結ぶ街道沿いが栄えるのは目に見えている。東国征伐の褒章として得られる領土に関して、熾烈な駆け引きが始まっていることを静子だけが知らずにいた。
「これで名実共に関東までの物流を担う動脈として、鉄道を敷くことが出来るね」
織田家の重鎮たちが予想していた通り、静子は東国のインフラ整備に意欲を燃やしていた。陸上での大規模かつ高速輸送と言えば鉄道は避けて通れない。
現時点で鉄道に必要となる基幹技術の開発は済んでおり、街道を整備しつつ並行して軌条を敷設していけば遠からず蒸気機関車が東海道を運航する日が訪れるだろう。
しかし、静子としても直ぐにインフラ整備に取り掛かれるわけではない。その前に信長から任されている仕事を済ませる必要があった。
それは東国に領地を持つ全ての国人に対し、信長に謁見するため安土へと赴いて臣従を誓わせる旨を通達することだ。
実質的には既に信長の支配下と言えるのだが、対外的な儀式として必要な措置である。
「流石にある程度は準備に時間も必要だよね」
静子としては各国人達が国許を離れて安土へと向かう準備をする時間を考慮し、回答期限を今年中と定める旨を通達に付け加えていた。
因みに、回答が無かった場合にどのような処遇を受けるかは明文化していない。安っぽい脅迫内容を沿えるよりも無言の圧力を掛ける方が良いと考えたからだ。
静子は通達から一月程度で返答が来れば良いと見積っていたのだが、彼女が考えるよりも東国に於ける近衛家及び静子の名声は強かった。
各国人達は可及的速やかに返答すべく奔走することになる。即座に安土
鳴り物入りで
静子の人となりを知る者ならば礼儀正しく振る舞えば問題ないと判るのだが、苛烈な性格で知られる信長が大抜擢した人物だけに少しの落ち度も許されないと過剰な反応となったのだった。
混乱を招いた当の本人はと言えば、既に一仕事終えた気分で目前に迫りつつある『御馬揃え』の準備に邁進している。
関係各所と密に文をやり取りし、その都度明らかになる膨大な物資の調達や輸送、関連する人物との調整にとやるべきことは多岐にわたっていた。
それら作業を分類し、体系立てて手順書として纏め上げながらの作業に静子は忙殺されていた。
次から次へと仕事が舞い込み、静子の文机には常に書類が山を為している状態なのだが、本人は疲労感など微塵も感じさせず精力的に、むしろ楽しそうに取り組んでいる。
「私が作った文書が歴史の一部になるなんて、こんなチャンスは二度と無いかもしれない!」
趣味と実益を最大限発揮できる立場となった静子は、一連の作業のお陰で今や誰よりも御馬揃えに詳しい第一人者と言えるようにまでなった。
静子を知る誰もがこれほどまでに
それは北条に対する処罰が決まったとの内容であった。北条の処遇となれば見過ごすことはできないと思い、静子は作業を中断して報告書に目を通す。
東国征伐軍は北条を下したことにより大多数が解散していた。今は信忠が中心となって戦後処理を進めており、その結果を東国管領となった静子が引き継ぐ手筈となっている。
「氏政と氏照は切腹、氏直は
北条の首脳である三人は、揃って自身の切腹と引き換えに配下の将兵に対する助命を請うた。これに対して信忠は、直接的な責任を負う氏政・氏照兄弟に切腹を申し渡し、氏直のみを蟄居とすることを以て決着とした。
この結果、史実では切腹している
この命を受け、総勢で五十名近い家臣を伴い、氏直は小田原城を出立した。これほどまでに強引な世代交代を図ったのは、北条一族の戦略や戦術、人脈などを後継者に引き継がせないためであった。
戦国時代の常として、ある程度は伝えているのだろうが、世代交代までの猶予を無くすことで意図的な断絶を作り出したのだ。
こうして小田原に残ったのは、殆どが北条武者としてのイロハも知らない若年者ばかりとなった。これだけでも反抗する気運を潰している状態だが、信忠は更に北条家伝来の家宝や武具の一切合切を没収した。
それは北条家及びその姻族だけに留まらず、家臣たちまでもを対象とした徹底したものだった。信忠曰く「服従の証として、進んで供出すべし」と通達し、従わない者は反逆の意図有りとして処罰される。
「そうして供出されたのが、これらになるのですね」
静子の目の前には北条家家宝である名物『
刀剣としては他に
他にも有名どころとして
これらの物品は纏めて送れば襲撃される可能性があるため、小分けにして順次静子の許へと送り届けるよう信忠が配慮している。
甲冑などの大物とは異なり、刀や書物などはそこまで大荷物とならないためか、早めに届いたのであろう。静子は信忠の心遣いに感謝し、礼状を
静子はこれらの品々に対して目録を作成し、保管する手筈を整える。中でも吾妻鏡に関しては史実の通りに散逸しており、残っている部分についても作者や編纂者の思惑が色濃く反映されているのが見受けられた。
それでも史料としては一級品であり、鎌倉時代当時の人々がどのような暮らしをしていたかを知れる資料となる。
「あ、良い事を思いついた!」
静子は変則的な文法の漢文で記された吾妻鏡に目を通しながら声を上げた。現代に於いても旧家の蔵から歴史的史料が発見されることがあるように、東国にはまだまだ貴重な資料が誰の目にも触れず眠っている可能性があると彼女は考えた。
日の目を見ずに遺失した史料があるかもしれない、そう考えた静子が取った行動は己の持つ権威と権力を余すことなく活用することであった。
芸事保護を朝廷より委託されているという権威に、東国管領という立場からの権力を利用し、広く東国の人々に対して歴史的史料を買い取る旨の通達を出したのだ。
一般的に価値があるとされる金銀財宝でも土地でも茶器ですらない古臭い文や書物、下手をすれば落書きにしか見えないような書きつけまでをも買い取るとの御触れに東国の人々が困惑したのは言うまでもない。
それでも小田原征伐時の恐怖が色濃く残っている東国では、今後赴任してくるであろう為政者に対して媚を売るべく、各地に眠っていた公文書は勿論のこと、私文書や写本、果ては誰が書いたともしれない日記までもが静子の許へと送られた。
「権力や財力とはこういう時に使うのよ」
「相変わらず静っちは、変な時に力を振るうよな」
「言うな、あいつにはあのゴミが宝に見えているんだろうよ。誰が書いたとも知れぬ領主への悪口の歌ですら、あ奴には保護するに足りうるものらしい」
「手当たり次第購入しているが、あの様子では相当数偽物も紛れ込んでいよう……それらを精査したところで、残るのは大金を
長年の付き合いとなる慶次や長可でさえも、静子の歴史的史料蒐集癖には全く理解が及ばなかった。
刀の蒐集については信長をはじめ、上杉謙信なども数寄者として有名であるため理解できる。焚きつけになるかすら怪しい
彼女のこうした奇行は今回が初めてという訳ではなく、今までにも繰り返し行っている。その為か、史実では歴史の闇に葬られた書物が原本は静子の蔵へ、写本が静子の図書館に蔵書として保管されている。この事に喜ぶのは、静子本人と後世に於いてそれを発見できた歴史研究家だけであろう。
「だた、あれをしている間だけは静っちの仕事病が収まるんだよなあ」
家人たちが静子の奇行を
信長が静子に東国の管理を任せたのは、絶対に裏切らない能臣であるということもあるが、他にも理由があった。
それは信長に与えられた東国の惣無事令自体が、とある人物が描いた策略であったためだ。
静子から信長を通して朝廷に働きかけ、勅令という形で得られた東国惣無事令だが、これに便乗する形で謀略を案じた者がいた。
信長が東国惣無事に掛かりきりになれば、京や西国に関する注意が散漫となり、己の失地回復をする余裕が生まれると考えて根回しの後押しさえした。
しかし、信長の機転により己の行動を悔やむこととなる。
「これは一体どういうことなのじゃ!!」
京から届いた文を床に叩きつけて憤慨しているのは、未だに諦めの悪い義昭であった。彼は様々なところに身を寄せながら流れ続け、今は足利将軍家にとって由緒ある
そこは、かつて義昭と同じように京を追われた足利
この地に於いて幕府復興と信長討伐の御内書を懲りずに出していた義昭は、以前静子を狙ったがために兄である足満から命にかかわる
「どのように仰られようと、東国の惣無事は近衛……ゴホン。尾張三位殿が
頭から湯気でも出る勢いで憤慨する義昭だが、それに対する
義昭は足満から受けた拷問にも等しい折檻の後遺症として、静子の名前を聞くだけで動悸が激しくなって息切れを起こし、猛烈な恐怖から冷や汗が止まらなくなるのだ。
現代であれば病院にて心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されるであろう症状を呈していた。
「だだだ、だから!! どうして、そ、そ、それが通るのじゃ!? お主の話では、憎き信長めを東国に縛り付けられるはずではなかったのか!?」
「右府殿もそれを知り、敢えて尾張三位殿にお任せされたのでしょう。何せ彼女は右府殿の信任も厚く、常に求められた以上の結果を出し続けておられますゆえ」
「敵を褒めてどうする!」
「たとえ敵であろうとも、有能な者は正当に評価すべきでしょう。敵であるからと言って
元々、恵瓊としては義昭が西国に来ること自体に否定的であった。紆余曲折の末に鞆へと下向した義昭は、恵瓊が懸念した通りの失態を演じる。
毛利家を頼って身を寄せていながら、その毛利に一言の相談もなく鞆にて幕府の樹立を宣言したのだ。これには毛利輝元をはじめ、毛利家が対応に苦慮することとなる。
この騒動の後も、義昭の問題行動は収まらず、結局毛利は織田に対して敵対することとなっている。恵瓊は織田と対立する理由の一つであった
(毛利はかつてない窮地に立っている。副将軍などと
義昭を擁護した輝元は、義昭から副将軍に任じられ、毛利軍は公儀の軍として西国に於ける盟主であると
信長の西国攻め初期に於いては劣勢に甘んじた織田軍だが、負け続きながらも毛利の戦略・戦術を学びつつあった。そして一年も経つ頃には毛利の弱点を突いて反撃に転ずるまでとなっていた。
秀吉が鳥取城を落とした頃には、状況はすっかり一転して毛利軍は防戦一方となっている。
「それでは、どうすれば良いのじゃ!」
「どうするも何も、東国に関してはこれ以上手を打ちようがありませぬ。相手は近衛家の人間、表立って害すれば織田家だけでなく朝廷までをも敵に回しまする。現近衛家当主が尾張三位殿を己が嫡男より可愛がっているのはご存じでしょう?」
「ぐぐぐっ!」
関白である近衛前久は、朝廷に於いて他の追随を許さない巨大勢力を築き上げていた。もはや五摂家の残り四家が結託して反旗を翻したところで勝負にならない程の権勢を得ている。
そんな名実ともに五摂家筆頭となった近衛家当主である前久が、嫡男である
それは静子との約束ならば、朝廷の有力者との会談であろうとも後回しにする程である。また静子を自由に行動させていることからも、溺愛ぶりが窺える。
かといって静子の存在が近衛家の急所となるかと言われれば否であり、むしろ近衛家の武を担っているとさえ言える。
前久を護衛する兵は、静子直属の兵から精鋭が選抜されており、また近衛邸周辺及び静子の私邸は静子軍の兵が常に警護している。二条城及び、信長が京に滞在中に良く利用する本能寺が近いと理由付けされているが、見回りをしている範囲はそれだけに留まらない。上京全体を警戒しているのだろうと恵瓊は考えていた。
「な、ならば信長めが天下を掴むのを黙って見ておれと申すのか!?」
「……冷静になってお考え下さい。東国の覇者たる北条ですら敗北を喫したのです」
「それは知っておる!」
「しかし、東国は未だ織田の支配が浅い状態。ゆえにこそ織田は暫く東国支配に掛かり切りになると思われておりました。ところが、蓋を開ければ大役を尾張三位殿に任せ、右府殿は安土に留まっておいでです。これが何を意味するか、既にお分かりでしょう?」
「むう……」
悔し気に唸る義昭だが、恵瓊は彼が状況を理解していないことを察した。余りの暗愚さにため息が漏れそうになるが、すんでのところで
「織田家の中で最も革新的な尾張三位殿を東国に追いやることは出来ました。しかし、彼女以外の家臣たちは東国より帰還すれば西国攻めに加わることを意味します。今は羽柴だけですが、後詰めが加わることになれば……果たして毛利が全力を以てしても勝利は危ういかと」
心中では答えが出ていても、流石に口に出すことは無かった。しかし、どれだけ甘く見積もったところで、毛利に勝ち目が無いと恵瓊は悟っていた。
羽柴軍だけですら持て余す現状に於いて、明智や柴田等の軍が加わればどうなるかなど日の目を見るより明らかであった。
考えたくは無いが、いくさは凄惨な狩場へと変ずるであろう。否、音に聞こえた延暦寺のように虐殺される恐れすらある。
「事がここに至っては……」
最後まで言い終えることなく恵瓊は一礼して部屋を後にした。唐突な行動に呆然となった義昭だが、やがて怒りに顔を染める。
「条件が良いうちに和睦をすべきです」
ゆえに恵瓊が最後に呟いた言葉が彼に届くことは無かった。
信長は地図を見て満面の笑みを浮かべていた。彼の支配地はいまや日ノ本の三分の二にも及ぶ。残るは中国地方と九州のみであり、それすらも時間の問題と言えた。
「しかし、大胆なことをされましたな」
信長の隣に並ぶ森可成が穏やかな表情で呟いた。彼の言う大胆なこととは支配地の実に半分以上を静子に統治するよう命じたことであった。
通常であればそれほどの領土を血族でもない者に与えるなどあり得ない話なのだ。
「
「ははは。あれだけの功績を積み上げても、領地を欲することすらせぬお人ですゆえ」
「先だっては代わりに仕事を寄越せと言うてきたぞ? 全く困った奴じゃ」
「昔から勤勉すぎるきらいはありましたが、それが習い性になっているのでしょう。流石に上様が天下統一なされれば、落ち着くでしょう」
「心にもないことを言うでない。そういう事はわしの目を見て言わんか」
仮に天下統一が成ったとして、信長は勿論、可成でさえも静子が仕事をしていない姿を想像できなかった。
「ま、まあ彼女はモノ作りを好みますれば……」
「ならば東国は奴にとって楽しい遊び場となろう。何しろやれることは山ほどある」
「確かに。この前お会いした折には、東の京を作り上げると息巻いておられました」
「何でも鉄で出来た馬を走らせると言うておったぞ。これからの東国が楽しみでならぬわ」
信長の欲するところは現状維持ではない。新しい織田の世を作り上げることであり、革新的な統治を行うことに於いて静子の右に出る者はいない。
とは言え、静子は古いものごとを旧弊だからと切り捨てて新しいものごとで塗り替えることはしない。古くても良いものは残し、悪しきものは新しい仕組みへと切り替える。
これが出来るからこそ東国一帯を任せるという大役を与えたのだ。何よりも静子はその地に住まう人々の生活を底上げすることを楽しんで行う傾向があった。
「尾張は東国随一の国として栄えているが、それを見て静子が語ったのは『富が一極集中するのは宜しくない』だった。凡人ならば己が富む状況を憂うものはいない。あ奴だけはその状態を危険だと断ずるのだ」
「上様の目論み通りといったところでしょうか」
「うむ。奴は銭のことをわし以上に
金はしばしば血液にたとえられる。血液が体全体を巡らずに、一か所に留まればどうなるのかは自明だろう。だからこそ、静子は私財を投じて開発を促すのだ。
過去には私財を公費に組み込もうと画策したが、彩を筆頭に金を預かる者達から「公私混同」と断ぜられ、何かと事業を興しては投資をするよう対応している。
「確かに。そもそもあれほどの財を成せば、
「相も変わらずちぐはぐな奴よ。大金を前にしても自らを律する強靭な心を持っていながら、むしろ金を使わねばならぬ立場となれば持て余す」
「元より
ドードー鳥やオオウミガラス、ウミベミンクなど、静子の時代では絶滅してしまった動物たちも、戦国時代ならば生きている可能性があると考えた静子は、ワシントン条約など欠片も存在しないことを良いことに日本へと持ち込んだ。
流石に風土病などまで持ち込まれては困るため、最初の世代が次代を産むと親子を隔離して飼育するという苦渋の決断を下している。こうして親が持つ病気などが子に移らないようにし、これを何度か繰り返して病気が蔓延しないよう手を打った。
そうして手に入れた動物たちのうち、日本での生活に適合できた動物たちは自身の管理する動物園に入れ、今では定期的に一般公開しながら飼育を重ねている。
勿論、気候や食性故に繁殖でき無かった動物も多くいる。それでも飼育の記録を残し、少しでも情報を後世に伝えられるように尽力していた。
これらの動物飼育には信長からしても結構な費用が掛かっており、一般公開して多少なりとも収益を上げているものの赤字を垂れ流している現状だ。
「南蛮と言えば、最近では
「またぞろ奇怪なことを企んでおるな。構わん、どうせ趣味を満喫するためであろう」
静子が海外と結託して何かを企むという考えは、信長には無かった。そして静子も奴隷を欲しているわけではなく、ヨーロッパ人に目的の人物を捜させるには、奴隷しか選択肢が無いからである。
「いえ、その事は心配しておりませぬ。某が懸念しているのは、ただでさえ忙しいのに更に仕事を増やしそうな気がしておりまして……」
「……何か対策を考えておく」
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