北海道・旭川市のJR旭川駅で2022年2月、知人のベトナム人男性を殺害した罪などに問われている男の論告求刑裁判が2月2日、旭川地方裁判所で開かれ、検察側は懲役17年を求刑しました。

 殺人の罪に問われているのはベトナム国籍のグエン・ゴック・トゥン被告(25)です。

 検察側は、グエン被告が事前に包丁を用意し、犯行時自らが傷つかないように手袋を着用するなど、高い計画性のもと殺人が実行されたと指摘。

 また被害者遺族らに謝罪の言葉もなく、犯行は一方的で執拗かつ残忍。「殺してすっきりした」と述べるなど自己中心的だとしてグエン被告に懲役17年を求刑しました。

 一方、弁護側は、公訴事実は争わないとしたものの、グエン被告が被害者から3度にわたるわいせつ行為を受けていたことや、わいせつ行為について事前に警察に相談するも通訳者の予定が合わず捜査が進まなかった点を主張。同情の余地があるとして、懲役12年程度が妥当だとしました。

 グエン被告は最終陳述で「少し考えさせてください」と話した後、「私は彼を殺したことを後悔していません。私の中で彼を殺すことは正当なことです」などと話しました。

 判決は2月13日に言い渡されます。