茨城県日立市で妻と子どもあわせて6人を殺害したなどとして一審で死刑判決を受けた男の控訴審の初公判で、弁護側は「一審の際に事件当時の記憶がなかった」として裁判をやり直すよう求めました。

小松博文被告(38)は2017年、日立市の自宅で妻と3歳から11歳の子ども5人のあわせて6人を殺害したうえで部屋に火を付けたなどとして、一審の水戸地裁でおととし、死刑判決を言い渡されました。

きょうの控訴審の初公判で小松被告の弁護側は、「勾留中の心不全の後遺症で事件当時の記憶がない」としたうえで、死刑判決を破棄して審理を地裁に差し戻し、記憶が戻るまで裁判を停止すべきなどと主張しました。

これに対し、検察側は「手続きに問題はない」と反論しました。