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(八神)久留美ちゃん。
ホンマにごめん!
母が 一人で勝手にやったことで…。
(久留美)せやったら 何で 蓮太郎さんは来えへんかったん?
それは… ずっと父に説得されてて…。
お父さんも 反対してはんねや。
それは…。
うん…。
久留美ちゃん。
両親のことは 僕が必ず説得する。
僕は 久留美ちゃんを愛してる。
♪~
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ 君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が 願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪~
(舞)うわ~ おいしそう!
(貴司)北條さんにもらった東京土産。
ここんとこ 毎日 来てはんねん。
あっ お茶いれるな。
よいしょ…。
はい。あっ。
打ち合わせ 疲れたやろ。
座っといて。え? お茶くらい…。
あかん。
何かあったん?ううん 別に…。
出版のこと?
舞ちゃんには うそは つかれへんなぁ。
けど ホンマに大したことやないねん。
歌集売んのって 大変やねんなってちょっと不安になっただけ。
そっか。うん。
うわっ! びっくりした!久留美ちゃん…?
久留美!
反対されんのは ええねん。
結婚は 私らだけの問題やないしそういうことも あるやろなって…。
けど… お父ちゃんのことであんな言われ方されるとはなぁ…。
お父ちゃんも お父ちゃんやねん。
土下座なんかしてほしなかった。
あんなことしたら おっしゃるとおりです私は 情けない父親ですって認めたようなもんやん。
必死やったんやろな おっちゃん。
どんだけかっこ悪くてもなんとか娘に幸せになってほしいっていう親心とちゃうかな。
(津田)もう 佳晴さんそない落ち込まんで ええんちゃうん。
(雪乃)せや ホンマに。
何か 金持ちか何か知らんけど威張りくさってな。
もう 話聞いてるだけでムカムカしてくるわ ホンマに。
(梅津)八神君は ええ子やったけどなぁ。
子は ええ子でもな親は そうとは 限れへんねんて。
(佳晴)八神さんのお母さんに言われたことは情けないけど ホンマのこっちゃ。
いつまでも就職せんと フラフラしててな。
何を言うてんのよ もう!
居酒屋でアルバイトしてちょっとずつ お金ためてんのとちゃうの。
ああ。 1年で たった5万や。
久留美にとったら俺は 呪いみたいなもんなんや。
俺から解放されな久留美は 幸せになられへん。
佳晴さん 子供の気持ち勝手に決めつけたらあかんで。
そうや。 佳晴さんの痛みや苦しみもよう分かってくれてるはずやて。
(梅津)いらっしゃい。いらっしゃいませ… あっ。
お父さん。
(いびき)
(いびき)
♪~
おはよう。おはよう。
♪~
何?
今日な 面接やねん。どこの?
昨日な 八神さんが俺に会いに来てくれたんや。
蓮太郎さん?そや。
俺に ええ会社 紹介してくれんねんて。何で…。
デスクワークで 定時帰りの仕事てありがたい話やないか。
アルバイトで 肉体労働すんのも限界やったからな。
行かんでええ!何でや。
私は そんなん望んでへん!俺は 望んでんね!
もう これ以上 お前の足引っ張りたないんや。
このチャンス 絶対 逃さへんから。
お前は 自分の幸せだけ考えといたらええんや。
はい。 期日までにご用意させていただきます。
はい いつもありがとうございます。(藤沢)ただいま戻りました。
(山田)お帰りなさい。はい。 はい 失礼します。
[℡]
(八神)どしたん? えらい改まって。
(八神)お父さんのことやったら心配せんでええよ。話聞いてるやろ?
聞いた。
(久留美)これ…。
(八神)どういうこと?
やっぱり 蓮太郎さんとは結婚できません。
何でよ。 おかしいやろ。おかしくない。
お父さんの仕事のこと勝手に話を進めたのは謝る。
けど お父さんさえちゃんとしてくれたら僕ら 結婚できるねんで。ちゃんとしてくれたらって何?
前から思ってた。
久留美ちゃん 今のままやったら不幸なまんまやんか。せやから 僕が助けてあげたいねん。
助けてほしいなんか思ってへん。
私の大事なお父ちゃんやねん。
ごめんなさい。 別れてください。
♪~
ホンマにええの?
うん。
(戸が開く音)
ああ すんません…。お父ちゃん。
久留美…。
八神さんに 面接のお礼で電話したら…お前 何してんねん!
何って…。
あんなこと言われて結婚なんかでけへんわ。あかん!
これ 今 行ってきた 会社の資料や。八神さん ええとこ紹介してくれはった。
こない おっきなとこやったら八神さんのお母さんも絶対 納得してくれはるやろ!そんなとこ 行かんでええ!
何でやねん… お父ちゃんのせえやろ?
お父ちゃんのせえでこないなってんねやろ?
舞ちゃんからも何とか言うてやってくれ!
おじさんのせえやないと思います。そんなはず あらへんねんて!
なあ 諦めんといてくれ! 久留美!頼むから… 頼むから幸せになってくれ!
お父ちゃん 私な…。
今でも 十分 幸せやで。(佳晴)久留美…。
私 全然 後悔してへん。
ほな 何で泣いてんねん。
何でやろ。 スッキリしたら 涙出てきた。
これからもお父ちゃんは お父ちゃんなりに頑張ってくれたら それでええ。
それが 私が 一番望んでることやで。
すまん… 久留美…。
(泣き声)
泣かんといて。面倒くさいわ。
(久留美)お父ちゃん。