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バッテリーなしで無線送信できる装置 “ほぼ電力不要”で最大距離7mを達成 米ワシントン大が開発

ITmedia NEWS / 2023年2月1日 8時5分

 これらの結果は、インピーダンス整合された抵抗を選択的にアンテナに接続・切断することで、後方散乱通信や周囲散乱通信のように、送信側・受信側ともにアクティブな発振器や、既存のRFキャリアがなくても、データを無線送信することを実証した。機器が発生するRF信号や周囲のRF信号に依存しないわけだ。

 さらに研究チームは、送信機の電源を小型の太陽電池に置き換え、バッテリー不要の送信機を試作しテストしたところ、変調された熱雑音によって情報を送信することに成功した。

 今後は、データ転送速度と通信距離を向上させ、埋め込み型機器などのアプリケーションでテストするとしている。

 Source and Image Credits: Kapetanovic, Zerina, Miguel Morales, and Joshua R. Smith. “Communication by means of modulated Johnson noise.” Proceedings of the National Academy of Sciences 119.49 (2022): e2201337119.

 ※テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。Twitter: @shiropen2

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