開発は、チーム一丸となることが大切。
このチームで
「大容量急速充電コネクタといえばフジクラ」
と認知してもらえるよう貢献していきたい。
研究開発事業
神園 織衣Orie Kamizono
自動車電装R&Dセンター
理工学部卒/2017年入社
(技術系)
自動車のエンジンを対象としたストリーマ放電がHCCIに与える燃焼について研究していたが、エンジン以外の製品を調べた際にフジクラのワイヤーハーネスを知ったという。入社の決め手は、就職活動の際にフジクラ社員と接した中で、人を大切にする会社であると感じた点と、フジクラで働くイメージが持てたことだと話す。入社後は、自動車電装カンパニー(現電子部品・自動車事業) 電装品技術部を経て、2018年にコーポレートR&D部門の自動車電装R&Dセンターへ異動。2019年より同部署で大容量急速充電コネクタの開発を担当している。
※記事内容および社員の所属は取材当時のものです。
現在の仕事内容
自動車電装R&Dセンターにて、大容量急速充電に対応した車両側に搭載されるインレットの開発を行っています。インレットとは、電気自動車を外部から充電する際に必要な製品で、家庭でいうコンセントのようなものです。日本ではCHAdeMO規格が主流で、機械的・熱的・電気的に規格を満たしたインレットを開発する必要があります。その中で、私は主に熱の検証を担当。ある決まった型に対して、熱的に満足する条件を抽出し、抽出した結果を形状に落としこむ。その形状を基に解析や試験を実施し、改善していくという流れで、チーム内で上手くコミュニケーションを取りながら開発を進めています。
一番印象に残っているエピソード
従来の急速充電用のインレットの構造を一変し、CHAdeMO 2.0規格に対応した新たなインレットを開発したことです。想定通り、従来のインレットより温度上昇値を25%低減できる結果が実際に出たときは、とても嬉しかったです。チーム内外の各分野のプロの人たちと協議・協力し、熱的な面、機械的な面、電気的な面などさまざまな面で検討し、試行錯誤した末に、温度上昇値を25%低減という結果にたどり着くことができました。今回の経験は、自身の技術者としての成長につながる良い刺激にもなりました。今は試作段階のため、次のステップである量産化に向けて頑張っていきます。
今後の目標
私が所属しているチームでは、競合他社が挑戦していない次の規格に対応したコネクタの開発にも取り組んでいます。まずはその開発を完了させ、「大容量急速充電コネクタといえばフジクラだよね」と言ってもらえる製品を市場に提供していくこと。今挑戦しているコネクタは、他社に先駆けて取り組んでいることなので解明されてない事象が多々発生することが予測されます。課題を一つずつ部署内外で協力して解決していき、「大容量急速充電コネクタといったら、フジクラのEVチーム!」と認知してもらえるよう、一技術者として貢献していきたいと思います。