弁理士試験を受験する方の多くは会社で働きながら資格を取得しています。
だからこそ、効率よく資格を取得するために予備校、通信講座に通われる方が多くいらっしゃいます。
働きながら受験をする分効率よく勉強したいですし、社会人でもこなしやすい勉強スケジュール、カリキュラムなのか気になるところですよね。
「講師の教え方がうまい」「合格実績は豊富」など講座によって特徴も異なり、自分に合ったサービスを見つけるのは簡単ではありません。
また、費用が高額になることから受講をためらう人も多いのではないでしょうか。生活のことを考えると、費用はできるだけ安くおさえたいものです。
今回のコラムでは、弁理士講座を提供している各予備校の特徴や値段を比較しながら見ていきましょう。
目次
弁理士の試験対策は働きながら勉強できる通信講座がおすすめ
弁理士試験に合格するためには、通信講座を受けた方が良いでしょう。弁理士試験に合格している、約8割が日中は会社で働きながら資格を取得しています。
しかし、弁理士試験の合格には3,000時間もの膨大な勉強時間が必要です。
1年で資格の取得を目指すなら1日8時間、1年半であれば少なくとも5〜6時間の勉強時間を確保しなければなりません。
また、弁理士試験の平均合格率は10%未満です。つまり、試験を受けた100名のうち合格できるのは10名弱ということになります。
専業で勉強をする場合には通学制の講座もおすすめですが、働きながら弁理士試験に合格するためには、効率的な学習が必要不可欠です。そこで重要となるのが、通信講座です。
オンラインで受講できる通信講座なら、移動時間がなく好きな時間に好きな場所で勉強できます。
通学にかかるコストも大幅にカットでき、節約になり経済的にも安心です。
難関とされる弁理士の資格取得を目指すなら、通信講座の受講をおすすめします。
※関連コラム:【試験科目別】弁理士のおすすめ勉強法
弁理士の通信講座6社を比較
コース | 代表的なカリキュラム価格 | 講義内容・特徴 | サポート体制 | 無料体験講義 |
アガルート | 148,000~162,800円 |
・狙われやすい箇所を徹底精査した講師書き下ろしテキストで効率的に学習 |
無料・階数無制限で質問可能。合格特典で全額返金 | 資料請求にてテキスト付き講義の体験受講可能。Youtubeでも動画視聴可能。 |
LEC(東京リーガルマインド) | 495,000~539,000円 | 通学含め多種多様なコース有り | 専門のチューターによるオンライン質問制度 | こちらから視聴可能。 ※利用申し込みが必要。 |
資格の学校TAC | 286,000~330,000円 | 通学は専用ブースで | 個別相談制度あり | こちらから視聴可能。 |
資格スクエア | 270,000円 | 「ステップ学習」で理解を深める | 月1回、林講師とのZOOM相談会を実施 | こちらから視聴可能。 ※利用申し込み・会員登録が必要。 |
代々木塾 | 198,000円 | 通信・通学に対応 | 少人数制で徹底指導 | 不明。 |
STUDYing(スタディング) | 79,800円 | 2フェーズ4講座で短期合格を狙う | 質問は「Q&Aチケット」を購入 | こちらから視聴可能。 ※会員登録が必要。 |
アガルート
テレビやYoutubeでの独特なCMでも話題になったオンライン完結の予備校「アガルート」。
全てオンラインで完結する通信講座タイプですが、講師陣書き下ろしのフルカラーテキストが送られてくるなど、充実した教育を受けることができます。
アガルートの総合カリキュラムでは、弁理士予備校の中では195,800円と非常にリーズナブルな価格で弁理士試験合格に必要な知識を得ることができます。
また、合格した場合には、受講料全額返金・お祝い金進呈など充実した合格特典も特徴です。
司法試験の合格経験もある丸野講師・渥美講師などが在籍しており、選択科目民法に絞った講座も提供されています。
また、アガルートの講座の更なる特徴は、全体合格率を大きく上回る合格率です。
全体合格率 | アガルート受講生合格率 | |
短答式試験 | 10.3% | 28.5% |
論文式試験 | 25.1% | 57.1% |
短答式試験、論文式試験共に全体合格率を2倍以上上回っており、リーズナブルに、しかし確実に合格したい場合検討に値すると言えるでしょう。
なお、アガルートの弁理士講座では体験講義を受けることが可能です。
体験講義の際には対応する紙のテキストも無料でついてきますのでまずは体験だけでもいかがでしょうか?
LEC(東京リーガルマインド)
「LEC(東京リーガルマインド)」は、短期合格の実績が高いことで知られています。
弁理士試験を初めて受験し、合格した方(初回合格者)のうち5人に4人がLECの初学者向け講座を受講しているそうです。
また、入門講座→論文基礎力完成講座→短答基礎力完成講座という3つのステップ学習できるのも特徴です。
過去の問題を繰り返し解くことで、時間配分を意識し落ち着いて取り組めるようになります。
実績がある分、他の予備校に比べて講座の値段は495,000円とやや割高ではあります。
資格の学校TAC
「資格の学校TAC」では、2年間で弁理士試験合格を目指せるカリキュラム(2年本科生)を用意しています。弁理士試験の講座は、1年コースが一般的です。
2年本科生のコースは、1年目は短答合格、2年目では論文合格に的を絞って試験対策を行います。
じっくり時間をかけながら理解を深められ、はじめて資格取得に挑戦する方でも安心です。
講座の値段は 396,000円です。
資格スクエア
「資格スクエア」は、Web講座に特化したオンライン学習サービスです。
移動中や休憩の合間など、スマホやタブレットからいつでも講座を視聴できます。
Web講座は何度でも繰り返し受けられ、「わからないことがわからないまま」になる心配がなく自分のペースで学習を進められるのが魅力です。
講座の値段は265,000円と大手の予備校の相場が30万~40万なので、比較すると安いと言えます。
代々木塾
「代々木塾」は、弁理士試験対策に特化した予備校です。弁理士試験における近年の出題傾向に合わせた対策を行えます。
ただ単に資格取得のための勉強をするのではなく、弁理士に求められるスキルや具体的な仕事内容といった現場で活きる知識も習得できます。役立つ情報も提供されています。
代々木塾の初学者向け講座「2023論文短答入門コース(通学・通信)」の受講料は、通常料金で339,900円と大手予備校に次ぐ価格設定です。
STUDYing(スタディング)
今回紹介したサービスのなかで、コース受講料が比較的安価なのが「STUDYing(スタディング)」です。
弁理士 基礎・短答合格コースが5万円台、短答の基礎知識と解法、論文試験の答案方法を学ぶコースが79,800円と弁理士資格の講座の中では一番安くなっています。
また、スマートフォンアプリや、個人の学習データから現在の実力をリアルタイムで確認できるAI機能の提供など、現代の技術をうまく利用しているのも特徴です。
値段が破格な分、質問制度などの受講生サポートはなく、紙媒体のテキストも送られてこないので、自分の勉強スタイルにあっているか確認をしましょう。
合格への近道は自分に合う講座を見つけること
通信講座は、費用だけでなく合格実績や講師の質、テキストの見やすさといった点なども事前に確認してから選びましょう。
「無料講座を受講する」「資料請求を行う」など、複数のサービスを利用して比較してみるのも良いかもしれません。