最終更新日:2022/4/5

(株)ローソン

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業種

  • コンビニエンスストア

基本情報

本社
東京都

関わる人の“納得感”が、より良い商品づくりにつながる。

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ローソンブランドを支える商品開発者のキャリアストーリー。

商品本部 商品コンセプト開発部 
チーフマーチャンダイザー
吉田 祐子
(法学部法律学科卒業/2004年入社)

昨年9月で誕生から10周年を迎え、多くのお客さまから愛されている『Uchi Cafe’』。現在、その新商品の開発に取り組んでいる吉田さんは、店舗業務を経て、店長、SV(スーパーバイザー)、そしてMD(マーチャンダイザー)として自身のキャリアを歩んできた。

吉田さんのキャリアに迫る!

商品本部に所属する今は、Uchi Cafeブランドのオリジナルスイーツ開発に臨んでいる。企画した案をもとに協力工場や社内の各部署と連携しながら新商品を形にしている。
現在の部署にやってくるまでは、地方のMDや店舗勤務、SVなどの多様な職種を経験。すべての業務が今の仕事の土台を築き上げる貴重な財産となっているという。
社内のメンバーとは、プライベートでも仲良し。最近はみんなでランニングをするのがブームなのだとか。

現在のキャリアへとつながる、店舗時代。

商品部のエースとして、さまざまなヒット商品の企画に携わってきた吉田。しかし就職活動の際は、はじめ自分が何をやりたいかわからなかった、と語る。「大学時代は大学祭実行委員会に所属し、大学祭パンフレットの編集長を務めていました」そんな経験から“何かを作る”仕事ならば熱中できるのではないか、と考える日々だったという。

当時はちょうど小売業がプライベートブランド(PB)に注力していた頃。”販売者がモノを作る”という部分に面白さを感じて、コンビニエンスストアを何社か訪問。その中でローソンを選んだ理由。それは、既存の小売業の在り方にとらわれることなく、チャレンジをしていく企業風土に共感するところがあったからだった。

「将来は商品開発をしてみたい!」
そんな思いを抱いての入社だった。基本的にどの社員もまずは店舗での経験を積む。吉田も最初の約3年間は店舗社員、そして店長として勤務した。
「実は、コンビニでアルバイトをしたことはありませんでした」そんな慣れない環境でも、将来のキャリアへ繋がる大切な経験だと吉田は捉えた。

たとえば、お客さまによって好まれる商品の違いを把握しようと、意識して日々観察を行った。 どんなお客さまがどんなシーンでどんな商品を買うのか? どんな売場だったら喜ばれるのか? こういう棚を作ったら、もっと見て頂けるのでは──? そんな考えのもと、積極的に売場作りも行った。効果は出たが、あまりにも元の棚から変わっており、上司に驚かれたこともあったという。「最終的にお客さまに商品・サービスが届く店舗は、やはり大切な場所。貴重な体験でした」

店長となったのは2年目のこと。それまで同年代と過ごすことが多かったが、関わる人の幅は一気に広がったという。「自分は店長としての立場でしたが、関わるクルー(アルバイト)さんは自分の両親よりも年上であったり、外国籍の方もいらっしゃったり…。正直、最初は戸惑う部分もありました」そんな中でも、“みんなが能動的に仕事をできる場づくり”を意識していたと吉田は語る。クルーさんに発注指導を行い、作業分担を行ったり、POPを描いてもらったり…。
新人でも店長として、お店を円滑に回していくという経験。今振り返ればそれは、のちに商品部で働く上で必要な調整力などに繋がる貴重な財産だったという。

SVを経て商品部へ。相手の”納得感”を意識した仕事に携わる。

3年目終盤から約3年間はスーパーバイザー(SV)として店舗経営をサポート。アドバイスの相手は、実績も経験もあるFC店のオーナー。方針を闇雲に伝えても動いてくれない。そんな難しさがあったという。「なぜその戦略が必要で、売上が上がるのか、利益につながるのか。詳細に伝え納得の上で取り組んでもらうのが大切でした」そしてこの考え方は、のちに商品部でも生かされた。「お客さまが喜ぶだろう、と自分が思う商品を作っても、オーナーさんが納得しなくては世の中に出ない。そんな視点に繋がりました」

6年目には、支社でマーチャンダイザー(MD)としてのキャリアをスタート。商品企画やメニュー策定、原材料・品質の管理などをリーダーとなり進めた。店舗・SVの業務とは内容が異なり、まるで転職したような感覚。社内だけではなく、事情の異なる社外の協力工場の方などと話をするケースも多いからだ。これまで以上に、相手が納得してくれないと何も進まないことを痛感する日々。しかし、一番大切にすべきことだけは同じだったという。「お客さまのためであることと、なんのために行動するか理由を伝え、納得の上で動いてもらうこと。それに関しては、店舗・SV時代に学んだ経験も生かされたと感じます」「自分が納得していないと、他の人にも納得なんてしてもらえません。その仕事の意味を、自分なりに考えながら働くことが大切です」

本社でMDとして、念願の商品開発を始めたのは10年目前後のこと。吉田の企画をもとに、メーカーやベンダー、原料調達の部署が連携して試作を重ね、プロモーションなどと話をしながら一つの形を作り上げていく。ローソン店舗でコーヒーを提供するMACHI cafe推進部に所属した際には、紅茶や抹茶ラテといった商品を担当した。「実はコーヒーは苦手でした。しかしコーヒーが商品としてどんなポテンシャルがあるのか、コーヒー以外の商品とともに探る、という姿勢は忘れませんでした」

チャレンジの姿勢が実を結んだのか、ローソンの看板商品『からあげクン』が発売30周年のタイミングで、記念商品の開発を担当することに。当時、未開拓だったエンターテインメントとのタイアップ商品として、国民的RPGとコラボした『からあげクン』を企画。爪楊枝をゲーム中に登場する剣のデザインにしたり、お買い上げ時のレジ音をレベルアップ音に変えたり。当時としては初週売上の最高額を記録した。

お客さまの願いを形に。『HOBOCLIM』などの開発に挑む日々。

その後、中四国の商品部などを経て、直近では本社のデザートチームに所属。メンバーは3人ほどの小さなチーム。約10年前に発売され大ヒットした『プレミアムロールケーキ』に続く商品を送り出すべく、ワクワク感やご褒美感のある新感覚のスイーツづくりに励んでいる。

吉田自身は、メイン担当として『HOBOCLIM』という商品の企画に携わった。 “お客さまの気持ちを忘れず。思いを巡らす”ということが、商品企画において、一見当たり前のように見えて、やはり重要なポイントのようだ。「お客さまのアンケートなどを参照していると、“クリームを浴びるほど食べたい”というニーズがあることに気付きました」「気軽に手でクリームを掴んで食べられたら、嬉しいんじゃないか?」「だから協力工場と連携し“生地が気にならないくらい、薄生地なシュークリーム”として仕上げました」
お客さまの”願い”を叶えるべく、吉田のアイデアと調整力で実現した商品。そんな『HOBOCLIM』は現在、好評を博している。

どうしたら喜んでもらえるのか? 食べやすいか? 最後まで食べ飽きずにいてもらえるか? また買って貰えるだろうか――? 商品開発をしている中では、本当に多くの物事を考え、企画する。その結果、全国1万以上ものローソン店舗に自分が考えた商品が並び、多くの人に喜んでもらえるのが、開発する者にとっての醍醐味だという。「地元に住む母親や友だちからも“あなたの商品だよね?”と反応が返ってくることもあり、自分の仕事の影響力の大きさを感じ取っています」

直近では部署の役割に少し変化があり、これまで通りデザート開発にかかわるとともに、ローソンデザートのその先を見据えた戦略作りにも取り組んでいくことになった吉田。新しい課題に臨む中で意識しているのは、やはりお客さまに喜んでいただける商品を作ること。ここでいうお客さまとは、レジで購入してくださる方のみならず、店舗のオーナーや本社への来訪者も含めた、関わるすべての人のことだ。

店舗、SV、MD。さまざまなキャリアを歩んできた吉田。しかしローソンに入社してから現在まで、本当に大切にしてきたこと、挑戦してきたことは一貫しているようだ。

「異なる立場の多様な人の喜びを考え尽くし、多様な人の納得を得て、様々な人の協力を得て、一緒に作り上げること。それがより良い仕事、より良い商品づくりに繋がるのだと思っています」

学生の方へメッセージ

「自分に正直であること」が一番大切だと感じています。

私自身、これまでローソンで働いてきて「人は納得しないと動いてくれない」ということがわかりました。実はそこで重要なのは、「自分が納得する」ということ。自分が腹落ちしないまま話していると誰かを納得させることはできませんし、いいモノも仕上がらないのです。社会に出てからは納得できない事態にも直面することも、少なくないかもしれません。しかし、そのたびに気持ちを切り替えながらも、自分に正直であり続けることが大切だと思います。

「商品部をめざしたい!」そんな方にアドバイスさせて頂けるのであれば、常に商品部で働く自分をイメージして普段の業務に臨んでみてください。店舗社員、店長、SVといった職種は、一見すると無関係のようであっても、商品開発を含めたローソンの様々な業務と深くつながっています。そして、そのような視点が、まさに商品部で求められているように思います。

学生生活も、今の仕事に繋がっていると私は感じています。実際、大学祭実行委員会で先輩や後輩との関係を大事にしながら、みんなをまとめてきた経験は、店舗や商品部での仕事に生きています。今まさに学生生活を送っているみなさんも、日々のさまざまなことを大切に、どうか過ごしてみてください。無駄なことは一つもありませんから。

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コンビニ業界に新風を巻き起こし続けるローソンのスイーツ。発売3日で100万個を売り上げた『BASCHEE』など、大ヒット商品が名を連ねる。

マイナビ編集部から

ローソンでは企業理念に「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」を掲げ、その実現のために、飽くなき挑戦を重ね続けている。実は社員たちは決して自らを「トップチェーンではない」と考えていると言う。しかし、だからこそ、固定概念にとらわれることなく、コンビニエンスストア・小売業界を変えていくチャレンジャーであり続けられるのが、同社の強みとなっているのである。

実際、上記記事に登場してくれた吉田さんが担当するスイーツ類などは、まさにローソンが起点となって業界に革新をもたらした分野だ。直近では歩くだけで商品の精算が終わるレジなし店舗「ローソンGO」に対応した店舗もオープンさせる計画もあるなど、まだまだローソンの挑戦は続いている。

アイデアが社長以下経営陣にまで直接届く風通しの良さも根付いている。若手社員からでも、どんどん活躍できる。そんな環境が整っている。

フットワークも軽い。新型ウイルスの影響で学校が休校になったのを受け、学童保育施設におにぎりの無償配布を決定したのは記憶に新しいが、当初は3万個のみの予定だったのが、次々と寄せられるニーズに対応して、58万個超(2020年3月19日現在)に拡大した。これからのローソンが、どんな挑戦を実践するのか、楽しみなところだ。

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社員は基本的に最初は店舗に配属され、基礎的なスキルを身に着ける。その後は現場経験を生かしてジョブローテーション。本人の希望と資質に合わせたキャリア形成が可能だ。

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