走馬灯

 Disc1

01.あなたへわたしより feat.重音テト

02.紫陽花とアマゾナイト feat.雪歌ユフ,重音テト

03.懐かしい夏の日 feat.ちかしくん

04.アイスクリーム feat.重音テト

05.BackSpace feat.重音テト

06.マシュマロファクトリー feat.唄音ウタ

07.魔女とマシーン feat.唄音ウタ,重音テト

08.赤い子 feat.桃音モモ

09.Falling apple feat.重音テト

10.あの人 feat.唄音ウタ

11.ゴースト feat.唄音ウタ

12.Mosquitone Remix feat.桃音モモ

13.竜の落とし子 feat.櫻歌アリス

14.シーズンオフ feat.重音テト

15.雨雨雨 feat.重音テト

16.散る散る満ちる feat.櫻歌アリス

 Disc2

17.シンデレラコンプレックス

18.ソメイヨシノ feat.桃音モモ

19.サクラナク feat.唄音ウタ

20.改札バイバイ feat.桃音モモ

21.show you feat.唄音ウタ

22.運命は? feat.重音テト

23.自我は何ゴミ? feat.桃音モモ

24.永遠の16歳

25.ババアが抱えるシークレット

26.玉なしの銃 feat.重音テト

27.旬を決めたのは誰だ feat.重音テト

28.永遠は? feat.雪歌ユフ

29.美しい嘘 feat.重音テト

30.初夢 feat.唄音ウタ

31.タール feat.雪歌ユフ

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 01.あなたへわたしより feat.重音テト

思い出ばっか重たくなって

どこへも行けなくなりました

集めたどんぐりに虫涌いて

写真はセピア色に焼けて

どれもこれも壊れた過去

思い出と名の付いた鎖

ここは一つ全て捨てて

それから考えてみます

不思議だな

今のほうが懐かしいよ

昔はさ

晴れていればそれでよかった

ああ知らない窓外の景色で

わたしは元気でいます

あなたも大丈夫、きっと

いつかまた会えるでしょう必要ならば

だから大丈夫、きっと

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 02.紫陽花とアマゾナイト feat.雪歌ユフ,重音テト

わからない

なにも

秋の夕暮れ沙迷うごとく

わからない

ぜんぶ

水の溢れるコップみたいに

わからない

すべて

きみの読んでる占いもそう

わからない

いつも

紫陽花が首を傾げては揺れる

わからない

あなたが偶然性を放棄して

生命力を軽視して

あたしは感情的に頬を撫ぜる

人間性を教えて

地球を巡る水のこと

身体を回る血液も

どうして知れると言うだろう

愛していると言えるだろう

タートルネックにネックレス忍ばせる

アマゾナイトの淡い青

紫陽花と同じ青

蛹が完全体へ変化して

当然として羽ばたくように

突然ぜんぶ認知して

血流に耳を澄ませれば

わかるわ、今なら

あなたの傘へ、雨となって行くよ

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 03.懐かしい夏の日 feat.ちかしくん

波間で跳ねるあなたが光る

7日で死ぬとは知らぬ蝉のよう

狭間で迷うあたしは若く

まさか死ぬとは知らぬ蝉のよう

叫べど遠くあなたは素面

すでに死んだとは知らぬ蝉のよう

懐かしい服着て

夏の日に飛び入れば

生きるも死ぬも

同じようなことだろう

車で駆ける夜は短く

いつか終わると知らぬ夏の夜

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 04.アイスクリーム feat.重音テト

パンパンに膨らんだ眼球が見てた強姦犯

青春が輝いた

かんかんだらになりたいな

カンニングがバレた少年がソングライター

「そう、俺は空っぽさ。もう音楽しかないんだ。」

芸術に逃げたんだ 他にはなにもないからな

勉強が現実だ 知りたくないことだらけさ

ああ、愛ってなんだろな

生命保険か?バージンか?

今日証拠でもらったペンダントもう壊れた

生きる意味を見出す暇もない程はやく溶けてくアイスクリーム

食べ続けるしか術もないから

シーズン掴むこともできず

過ぎてゆくの季節

歳をとる

バンバンと飛び出した鉄砲の先にあなた

あっけないものだなあ

人生ってこんなものか

タイミングがズレた少女が歌っていた

「あたしは空っぽか?脳も血も涙もあるのに。」

いつか夢だったミュージック

趣味になりつつある

老けてく肌を隠して

息、続けるしか他がないのよ

アイス溶けたあとに残る

役立たずで使えぬ液のように

死ねば身体だけが残る

夏が過ぎる速度を感じては溶けるアイスクリーム

I scream aisiteru

生きてくこととアイス食べることは似てる

彼女はちょっと季節に敏感すぎただけ

駅ナカすれ違う人のはやさのように

肌を過ぎる季節 あーびりびりする

バージン失くして尚、愛の意味わからなかったよ

教えて芭蕉 この世はなぜつねに無常

シーズン過ぎ去ってもあなたは変わらないでよ

あたし馬鹿なの!

少女に早すぎる酒 持ってきて

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 05.BackSpace feat.重音テト

指先にこう、抗うように

時間にもそう、従うように

唇にこう、溢れるように

言葉にもそう、収まるように

あたしはね

チョコが甘さだけ残し

それが証拠だ

嘘じゃないのに

(透明なまま止められない指先が)

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 06.マシュマロファクトリー feat.唄音ウタ

明け渡す夜に

夢はだいぶ向こうに

あなたは論理的に

あの約束無効にして

人ゴミと街

置いて彼ひとり

閉じないで瞳

変えるのはあたし

才能がないなら感情はいらないよ

肺の穴から這い出た怪物が

喉を揺らしてあなたを問い質すの

どうしてよ どうしてよ

ら〜ららら、ら〜ららら、らら

国を食う総理

吐いてOh,I'm sorry!

噛み砕く氷

うざいあいつの代わりみたい

今は平成

置いてかれてひとり

流されて時代

帰る気はもうない!

天才じゃないなら恋愛もしたくないよ

灰の山から這い出た怪物が

髪燃やしてあなたを追い詰めるの

どうしてもう どうしてもう

この爪も何も彼も

一体だれが作ったの

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 07.魔女とマシーン feat.唄音ウタ,重音テト

欠いた脳

どうでもいいけど

書いたの

どいつも思うこと

こうしよう

愛した本能で殺せよ

生まれたみたいにね

生きることしかできずに

言い切ることもできずに

息吸うことで傷に癒える術をあげる

雪は太陽ですぐに行ける空に

あたし、言えなかったんだ 気づく

あなたは泣けるから

(ああ、空は遠くなる。夢の通りだ。

 なんで飛べない?怖いのさ、本当は。

 それは遠く鳴る夢の終わりだ。

 言葉が出ない。怖いのさ、地面が。)

飛べない人間

彼氏もいません

重ねるバースデー

枯れ死にそうです

少女は永遠じゃないと知って

30歳なんてすぐだぜ

ハイヒール鳴らして空になろう!

いっそ流星になりたい

いっそ死んでしまいたい

(あたしの価値、あたしの勝ち、あたしたち似たもの同士)

生きることしかできずに

言い切ることもできずに

粋がると泣けずに

言えることもないわ

それが本性とすぐにわかるはずだったのに

聞けなかったんだ、意味を

あなたが全てだわ

(ああ、空は遠くなる。夢の終わりだ。

 なんで言えない?怖いのさ、本当は。

 それは遠く鳴る夢の終わりだ。

 夢が覚めない。怖いのさ、地面が。)

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 08.赤い子 feat.桃音モモ

愛から醒めたように赤子は泣き出した

愛からできたのに赤子は証だった

消えないよ

酒を呑んだ ママがぶった

頬に引いた 線を切った

3時で雨は止んでだれかは走り出した

惨事はいつもどおり遅めで顔を出した

酔いから醒めたようにだれかは首を吊った

愛した人に全部持って行かれたそうだ

永遠を探して

延々と続く街を行け

えんえんと泣く赤子を抱いて

愛とか声は目に見えないから嫌だ

まるでとっくに雨は止んでいるのに

傘をさして歩いている人みたいだ

気づかなければなんも悲しくないのよ

季節が変わるたんび泣いてるよ

酒のせいにして言いたかった

酒を飲んだけど酔えなかった

永遠なんてないぜ

年々老いる母の肉食べて

健全に育つ赤子を抱いて

酒を飲んだ

運命を探して

点々と浮かぶ泡に触れて

運命なんてないぜ

瞬間に消える命飛んで

永遠なんてない

運命だってない

けど信じてないと生きていけない

笑えよ ロマンチストだって

眠れないディスコナイト舞ってる

あの時代はもう来ない

だから明日も働け凡人万々歳

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 09.Falling apple feat.重音テト

別れ話のさわれそうなとこ

きみの拳と

あたしの涙、だけ

風と重力のさわれそうなとこ

落ちる林檎を見てる、誰かと

現象のない桃源郷

感情はどこから来たの?

想像しようよ桃源郷

ねえきみはなにを思ったの?

現状脳内桃源郷

生命はどこから来たの?

妄想使用外桃源郷

ねえあたしのなにがわかるの?

さわれないものはすべてが嘘なのか?

さわれないものはすべてが虚像なの?

トプ画の自撮りも

囁いた言葉も

風も重力も

言い訳のような数字があるの

前近代の桃源郷

あたしの手 ふれていいよ

因果関係の実証

ねえきみになにがわかるの?

統計の言う数値上

きみの手は誰のもの?

西洋文明の結晶

ねえあたしのなにがわかるの?

みんな知らない自分の在りか

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 10.あの人 feat.唄音ウタ

過去は

歳月の記憶と

カレンダーの薄い青

にしか過ぎないの

だからもう

あの人を思い出すのはやめた

夢でしか会えない人よりも

記憶でしかない過去よりも

匂いのある、色のある今と

予定のある明日を生きていたい

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 11.ゴースト feat.唄音ウタ

ひとりで帰り道歩く

誰かにつけられてるような?

すれ違う棒人間曰く

あなたがここにいた夜は

ひとりでに扉が開く

そんなにあたしに会いたいの?

ひとりでにガラスが割れる

そんなにあたしの気を引きたいの?

合わせ鏡の向こう

あたしの心をあなたが貫いた心霊現象

抱きしめようと手を伸ばしすり抜けてく

かなわないの?

触れたいのに

「最後までそれを望み、あなたが奇跡を待つならいいけど。

 その永遠を欲しがるなら、あたしが全てを捨ててもいいのよ。」

kill me,kissme,おやすみ

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 12.Mosquitone Remix feat.桃音モモ

どうしてよ

あたしを知らないように

大きな目を逸らすのやめて

なんでよ

あの日を知らないように

笑って 笑って

あなたが羽ばたいた瞬いたまだ泣いたあたし連れて

逃げたいな溶けたいな消えたいなあなた連れて

まだ無いのわかんないの待てないのあたしズレて

あなたが羽ばたいた駆け出したまだ泣いたあたし連れて

逃げたいの?溶けたいの?消えたいの!あなた連れて

まだ無いよわかんないもん待てないのあたし触れて

…いつまで見てるの?

聞こえないあーあー

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 13.竜の落とし子 feat.櫻歌アリス

雨は降るための理由を探している

嫌な予感が鼻を打てば

空を見上る

かつて私の涙だった水の礫よ

おかえり

乾燥肌のあなたへ

缶コーヒーを投げつけて

感情論は干からびて

関係ないことばかり言って

また

乾燥肌のあなたへ

缶コーヒーを投げつけて

感情論は干からびて

関係ないことで泣いて

 さあ私の頬へ戻っておいで

(ねえ私の方へ戻っておいで)

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 14.シーズンオフ feat.重音テト

去るときは告げてくれとあれほど言っただろう

気づいたらもうどこにもいないの

過ぎたあの夏のように

見捨てるようにすぐ安売り

しがみつくようにあたしは買った白いセーター

過ぎ去るよりこのままがいい

割増のタクシー、あいつを追って

見えなくなるまで

抜くときは告げてくれとあれほど言っただろう

だけど彼はまた無言で果てては過ぎ去るだけ

死ぬときもこんなふうに逝ってしまうのだろう

気づいたらもう空が陰って

不意にいなくなるのかなシーズン

それでもいいの3人目

あなたのチューで吸いこんで

どこから来たの生態系

どこかへ行くよ抱きしめて

いくときは言ってくれと、あなたがそう言うの

あたしはまだわかってないよ

なぜ過ぎねばならないのシーズン

どこへいくの

どこからきたの

なにをするの

なにになるの

何も彼もそう

いつ死ぬかも

わからないけど

ここにいるよ

(なにか言ってよ

 シーズン、ダーリン、ベイビー、バージン)

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 15.雨雨雨 feat.重音テト

あめ、アメ、飴、ame

降れよ、雨

彼が覚えてた場所

どこだろう

傘が折れてもいいの

走るよ

雨が鞭打つあたしの神経網

冷えたとこから腐るよ

心身症

やまないで

(脈打つ血管の中の感情論

浮かぶプランクトン)

やめないで

(ラメで描く涙の塩分濃度

嘘でもいいの)

雨はどこから来るの

水平線?

飴の色を知りたいの

吐き出して

雨が鞭打つ地面のアスファルト

夢で見たように光るよ

カーライト

病んで

(雨請う中央線、あたしを見て

はみ出す黄色い線)

晴れないで

(枯れてる噴水の影を踏むよ

いつか悔やんでよ)

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 16.散る散る満ちる feat.櫻歌アリス

蕾の中はぐちゃぐちゃのまま

青い小鳥が啄んだ空

咲いたならこれで最後でしょう

開花する時期を選べず

授かった種子が実悶える

簡単に繰りかえさないで

あなたの翼で

この種を

遠くへと持って行ってくれ

腰から下の根が重たくって

どこにも行けないんだ

あなたになりたくて

生まれ変わろうとしたって

散ることしかできなくて

あたしのスカートの中に

赤い花が咲く 赤い花が咲く 赤い花が咲く

そして腐りゆく

散る散る満ちる

この血はいつまでも赤くいられない

殴たれた頬が染まっては

夕焼けがやがて夜になる道理と同じで

いつかあなたのことを嫌いになる

それまででいいからどうか

すべてに嘘をついてください

季節は巡る

散る散る満ちる

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 17.シンデレラコンプレックス

珍しい目覚まし

今朝はファンデーションがないので

新しいあたしにしては不安でしょうがないのです

アイラインいらない

あたし女だからなんなのよ

悲しい寂しい、厚く塗って隠した本心

ファンデーションがない

不安でしょうがない

靴がない

下らない螺旋状の愛とファンタジー

駆け出して裸足

ありのまんまは放送禁止

不感症治らない

不完全少女じゃない

ファンレターいらない

不安定感やばい

ファンデーションがない

不安でしょうがない

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 18.ソメイヨシノ feat.桃音モモ

ソメイヨシノが春に一斉に咲くのは

長すぎた冬の寒さを恨んでいるから

ソメイヨシノが街にたくさんあるのは

あの春がもう来ないと知っているから

咲け 叫ぶぜ

さあ芸術をして

咲け 酒飲め

さあ警察から逃げて

咲け

さあ今朝の夢を語ろう

ソメイヨシノの種子は芽吹かないから

涙を拭かず歩く

夜の桜並木

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 19.サクラナク feat.唄音ウタ

鳥の子

風 影 追い駆け

瞳と髪 指 口 桜

鳥の子

雨 声 車

取り残された道路で遡る思い出 笑顔

巻き戻せない花びら

ひとりの帰り道

暮れた瞳を塗りつぶす群青

掘り起こすあの日の言葉

忘れそう あなたの声を

あぁ!待って!まだ言えてないことがあるの

立っていたあなたは気づいた

桜が舞って余ることなく

そう、あたしのように泣いて散るのでしょう

鳥の子 風抜けるまま

あなたのいない道路で

それでも待っていた笑顔、やり直せない季節

時が経って

まだやれてないことばかりだ

なんであのとき言えなかった

さぁ立って!まだやれてないことがあるのでしょう

あぁ!黙って!まだ言えてないことがあるの

歌って声はカタチになんない

桜が舞って止まらない涙

言葉は余って なにも言えないまま

これでいいのかな、さようなら

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 20.改札バイバイ feat.桃音モモ

目が覚める老婆

むかしの夢を見ていた

思い出す10代

すべて昨日のようだった

知りすぎたんだ女の子というにはもう

似合わなくなったひらひらの真白なスカート

あなたが言った

「果たして愛はあったのか?」

わからないまんま、目を逸らすようにキスをした

覚めたらまた見たくなる

悪い夢でもいいの

寝がえりぐらいで覚める夢

そんな恋でよかったの?

必ず朝がきて冷める酒

そんな恋でよかったの?

それでも確かに見てた夢

いまは忘れそうだよ

過ぎる人々がまるで風

どこへ行くのだろう

きっとこのまま捻くれる

見る/見れぬもなく日は暮れる

そっとこのまま皮肉れる

見ぬ/見えるもなく日は暮れる

上智早慶 女子高生

大志を抱け処女童貞

そんなものでしか見出せねえ

あたしの価値はなんだっけ

寂しさばっかかんじるようになったんだ

許せ缶チューハイ

飲み込め2粒 鎮痛剤

寝がえりぐらいで夢が覚める

そんな恋でもいいの

必ず朝が来て酔いが醒める

そんな恋でもいいの

佇む少女の頃の影

いまはどこにいるんだろう

さよなら 手を振り消えてゆく

改札を抜けて

なにから逃げてた?

迫る歳月か?

どこから逃げてた?

母の愛からか?

東京から逃げ帰る人々

さぞかし家は素敵なんでしょう

東京は逃げられてからっぽ

この街はたぶんもともとからっぽ

下りばかりが満員御礼

帰ればひとりでチューハイフライデー

キスしたことないフリはしないで

あとは下るだけ そうこの人生

駆け込む刹那に思い馳せる改札前のキス

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 21.show you feat.唄音ウタ

醤油 垂らす 夜空 ひとつぶ

とろとろ走って

とろろをかけて完成

これを食べれば眠れるだろうか

夜は長いのに

日々は早すぎて

歳さえ忘れてしまいそうだ

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 22.運命は? feat.重音テト

だれでもいいのかもしれない

なんでもいいのかもしれない

バナナでもいいのかもしれない

飴でもいいのかもしれない

さみしいきもち

金木犀にのって

ひとりとひとり

秋の夜長をゆく

流れ星のように

東海道にそって

さみしいふたり

鉄の中でゆれる

だれでもいいのかもしれない

なんでもいいのかもしれない

たまたまあなたがそこにいた

これでも運命と呼べるの?

だれでもいいのかもしれない

なんでもいいのかもしれない

それでもあなたを選んだの

これを運命と呼びましょう

なんでもするわあなたになら

どこへでもいくわあなたとなら

わたしは夜が好きだから

このまま遠くへ逃げよう

(もう遠くへ

ああ、もっと奥へ

もうとっくに

ああ、もっと奥に)

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 23.自我は何ゴミ? feat.桃音モモ

ああ そんなにわたしの夢が欲しいか

くれてやるよ あげたいよ

ああ そんなにわたしのことが憎いか

別にいいよ 構わないよ

ああ こんなにわたしの夢が肥大化

持て余して 溢れ出して

ああ どんなにわたしのことを恨んだって

死にきれない 愛は取れない 油汚れのように

ああ そんなにわたしのことが欲しいか

くれてやるよ いらないもん

ああ どんなに世界が正しいとしたって

知らないよ わたしだもん

鳥の翼を捥ぐように

わたしの自我を削いでくれ

百合のおしべを取るように

脇毛を剃って出かけます

(ビニール袋に入れた自我の声)

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 24.永遠の16歳

キーボードは涙で壊れた

昨日から文字では話せない

どうしよ できれば殺して

少女のまんまで歌いたいから

でも少女の漫画は燃やした

少女のまんまじゃいられない

当社の予定はお嫁さん

現在片手にスマホ持って

ただ立ち尽くしてる

腐る街

降り注いでる傘の上

音は消え

また鳴る天

もう少女じゃないから許しちゃくれないよ

でも少女でいいなら化粧もいらないよ

ああ将来の夢は趣味で終わりそう

まあ正直ギリギリ生きてる

夏休みを待って

道路は涙で濡らした

土曜日は起きても予定ない

電波がなくては話せない

少女のまんまでいられるんなら

蝶々が飛んでる

なりたくて捕まえた

でも少女でいるには知りすぎたのよ

生涯かけてた恋も終わりそう

ああ勝敗なんてもういいの

あなたのこと待って

ああもう着れない白いワンピース

代わりに鳴らす高いハイヒール

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 25.ババアが抱えるシークレット

知らなかったんだ

こんなに痛いだなんて

知りたかったのは

見える愛の色

知りたがったんだ

なにが出るのか

この道の奥まで行く覚悟 決めていて

止まない 止まない雨も

あまりに早すぎる日々も

なにもかもを忘れて生きるしかないの

けれど知らない 知らないことや

まだ見ぬ先の未来も

忘れたくないよ

知らなかったんだ こんなに早いだなんて

この日々の果てまで

あなたと駆け抜けて

アナタノナラバ ユルセルカモナ

アナタトナラバドコデモイケルワ

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 26.玉なしの銃 feat.重音テト

あなたのまねをして

銃をつきつけた

愛してる と言わせるために

あなたはこう言った

お前は愛してないのか?

助けてくれ 女神だろ?

雲が流れる間に

鳥がさえずるように

生き物の呪いを

悲しく教えてくれ

銃のような言葉で打たれたのは心のみならず

銃のような身体で貫かれた少女の身はあらず

身体を破る穴

スカートをはくと寒い

心に空いた穴

火照るなら武器を持て

銃にさえ優しく

女神のように抱きしめろってこと?

12時で悟るわ

あなたの愛はまるで脅すだけね

あたしも銃を持つわ

あなたより、太くて大きい

女らしくなくてもいいの

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 27.旬を決めたのは誰だ feat.重音テト

生まれ、消えてくのが使命だから仕方ない

花びらが土になるも理、仕方ない

冬が終わり春が来るよ、それを待てばいい

夢が終わり朝が来るも自明、起きなさい

剥けど剥けどなにも見つけられずネギを食う

生まれ生まれ、なにも意味がないと言われてるようだ

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 28.永遠は? feat.雪歌ユフ

ああ

どこかにあるのなら あなたを連れ出すわ

野外 都内 未来 どこかに

ああ

ちぎれる雲のなか なにかを諦めた

いない なにもないふたりは弁明した

泣き出すロンリーガイ

生命体である以上あなたと体内外

手繋いでも境界線

それでも永遠はどこかにあるの と

ふたりで弁明して

ないとわかった上で

言葉もなくていい

身体もなくていいのに

制服もなくていい

教科書もなくていいのに

それじゃダメらしい

それじゃダメらしいのだ

もっと簡単でいい

もっとシンプルでいいのに

いらない論理以外

最難関に行くんでしょ

見兼ねた大先輩 諂いでも正方形

それでも数学は嘘をつかない、と

あなたは証明して

ないとわかった上で

駆け出すロンリーガイ

生命体なぼくらに課された細胞膜

隔たれた外界へあなたとフォーリンラブ

共同体になろうとした

ふたりの懸命な試みを笑うなよ

永遠がないならこうするしかないだろ

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 29.美しい嘘 feat.重音テト

(きみのせいだXXX)

吐くものはないのに

出てきたこれはなんだろう

履く靴もないのに出て行った

あなたを見ていた

正しくて汚い真実が

見辛くて認めたくなくて

誤ってて美しい嘘を

信じたくて傷つけたきみのせい

(それでいいの きみのせい)

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 30.初夢 feat.唄音ウタ

きみが好きなものも愛せたらよかったのに

知りすぎたことを許してくれた時のように

日々は「あ」と言う間もくれず過ぎるけど過ぎるけど過ぎるけど

意味のない言葉も愛せたらよかったのに

あたしの全てを抱きしめるような雨粒に

わからない言葉を愛すすべを聞くも

ただ降るだけ

濡れるだけ

「お前は夢を見ているのだ、今すぐ目を覚ませよ馬鹿」

みたいに降る 雨が降る

日々がまるで夢を見ているように過ぎても

切りすぎた髪は止まんないまま明日は来る

きみのないあたしを愛すすべを聞くも

ただ在るだけ

伸びるだけ

きみが好きなものも愛せたらよかったのに!

長い夢を見ているんだ

幻なのかもわからない日々はどこに行くんだろう

もしくはどこにもないのか?

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 31.タール feat.雪歌ユフ

ヤニにまみれて

部屋で液体と化す

闇に紛れて

燃え尽きるのを待った

黄ばんだカーテン

あんなに綺麗だったのに

黄ばんだ肺へ

もう元には戻れないのが

悲しいわけじゃない、煙がしみただけ

ヤニにまみれて

ママには嫌われた

闇に紛れて

少し家出をしようぜ

網にからまって

自虐がやめられない

間にに間に合って

吸い尽くしたら行った

黄ばんだ思い出

ああなぜうまく思い出せない

地盤が緩んで

もう過去には戻れないのに

黄ばんだ歯で笑ってみたのだけど

自分がまるでもう別の誰かみたいだな

最初に吸った日のことは

今でもよく覚えてるんだ

でもこれ何箱目だか

誰にもわかんないけどな

そうさわたしは薄情さ

回数が増えれば当たり前か

忘れてしまうぐらいに

一緒にいたってことかな

黄ばんだカーテン

黄ばんだ肺へ

黄ばんだ思い出

黄ばんだ歯で

悲しいわけじゃない、煙がしみただけ

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ご視聴いただきありがとうございました。

 tamaGOより