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(山田)ちょっと!
大丈夫?(舞)ああ… ごめんなさい。
遅くまで頑張り過ぎとちゃう?
やることいっぱいあって…。
(結城)何でうまいこといけへんのですかね?
(笠巻)やっぱり うちの機械でやんのは厳しいねわ。
(土屋)ニッケルやなかったらもっと簡単なんですけどね。
(宮坂)いや あんなジェット機のエンジンいうたら1,000度以上になんねんで。
ニッケルやなかったらそないな高熱 耐えられへんがな。
(相良)へえ~。 宮さん 分かってますやん。
勉強しとんねん。(垣内)珍しい。アホか。今回の試作 成功さしたいやろ。
いっぺん 長井さんとこ相談してみよか。
あっこやったらニッケルも扱うてんのとちゃうか。
ああ ホンマっすね。長井金属いうたら…。
小森。うん。元気にしてんのかな…。
(小森)働けたら どこでも ええちゅうわけちゃうねんぞ。ここで働いてるっちゅうことが俺の自慢でな。
戻ってきてもらえるように精いっぱい頑張ります。
そんなん無理やろ。
信じたいけどな。
小森さん…。
♪~
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ 君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が 願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪~
(梅津)いらっしゃい。(雪乃)いらっしゃい。どうぞ。
小森さん…。
ご無沙汰してます。
久しぶりやな。 長井さん どないしてん。
ああ… 急用で。代わりに行ってこいって言われまして。
(笠巻)ああ そうか。 ハハ… まあまあ 座って。
(小森)はい。
ほな。
元気そうや。おかげさんで なんとかやってます。
ああ それで 相談て何ですか?うん…。
今なぁ うちでニッケル基合金 扱うてんねん。
ニッケルを? 何のねじですか?
航空機のエンジン用のボルトです。
せやけど 頭部成形がうまいこといかへんねん。
ヘッダー使てやろうとしてはんのですか?せや。
けど 素材が 金型に焼き付いてしもてな。
うちでは ニッケルは あっためて加工してるんです。
プレス機使て電気炉から出したもん 直接たたいたら加工しやすなるんです。うん… なるほどなぁ。
まあ IWAKURAにある機械では無理や思いますけど。
あの そちらの機械使わせていただけませんか?
航空機の部品作るて 父の夢やって…。
まあ 小森も知ってるわな。
そやから 今回の試作絶対に成功させたいんです。
長井さんがええねやったら 俺は別に。
小森から頼んでもらわれへんかな。
分かりました。
ありがとうございます。
勘違いせんといてな。
あくまで 先代と笠巻さんのためやから。
はい。
(尾藤)どうですか?う~ん…。
(長井)頭が張ってへんな。
ほな もう10度ぐらい上げてみましょか。おう。
長井さん すいません お忙しいのに。
(長井)ハハハ かまへん かまへん。この機械も喜んでるわ。最後に 浩ちゃんの夢のために働けてな。
最後?
あれ? 言うてへんかったっけ?
うち 来月で会社畳むことにしたんや。(結城)えっ そうなんですか?えっ。
後継いでくれる子供もいてへんしやな…。
ここらが潮時やろ。
あっ ほんで 職人らの再就職先探してるとこや。
そやったら 小森さんは…。
まだ どこ行くか決まってへん。ああ そやから こないだIWAKURAさんところに戻られへんか聞いてみぃ 言うたんやけどな。
その話 してくれへんかったってことは小森さん 戻ってきたないんですかね。
(めぐみ)うちは いっぺん小森さんに辞めてもろてんねよってな。
あの時は そうするしかあらへんかったんや。
けど 小森さん 前に言うてくれはったんです。
IWAKURAで働いてることが俺の自慢やって。
そういう会社になれるようにこれまで頑張ってきましたもんね。
そやね。もっぺん小森さんと 話 してみよ。
小森さん IWAKURAに戻ってきてくれはりませんか?
俺 いっぺん 要らんて言われたんです。
あん時 どんだけ悔しかったか悲しかったか…。
長井さんとこ出て次の当ては あんのか?
いえ。
小森さん。 会社の都合でつらい思いさしてしもて本当に申し訳ありませんでした。
IWAKURAでは もう誰にもそんな思いさしたないて考えてます。
安心して気持ちよう働いてもらえるようにこの4年間で 会社 変えてきました。
前に 小森さんが言うてた働いてることに誇りを持てるような会社にです。
一日だけ IWAKURAに来てもらえませんか?
一日だけ?
今のIWAKURA 見てほしいんです。
それでも ここで働きたないて思いはんねやったら私たちは 諦めます。
♪~
これな 俺が作って初めて褒められた ねじや。
あんたのお父さん。
あんがとな。(さくら)いつもありがとね。
(信吾)いや どがんしてもこん島に来てくれる人ば増やしたか。
そんためのアイデアば下さい。
(木戸)そがなアイデアがあればとっくに出しちょっさぁ。
(祥子)一太ごたぁこん島に残ってくれた子たちにこんまま ここに住んでほしかもんね。
(さくら)なんとか人ば呼ばんば知嘉島も そのうち…。
昔 撮影のロケ隊が来た時盛り上がっちょらんかった?
ああ…。島にハリウッドみたいな撮影所ば作れば?
そがんな予算はなか。映画館でもよかよ。
そっだけの予算もなか。
あっ 昆虫博物館 どがんな?
世界中のカブトムシば集めてさ。
大人が カブトムシば見に 島まで来るか?
じゃあ ばらもん凧美術館。
水族館はどうね。蝋人形の館。
うん いっぺん あの… 館および館から離れてもらってもよか?
あっ 島のよかとこば手紙に書いて10人に送ればよかじゃん。
受け取った人や 更に10人に送って…。
そっや 不幸の手紙たい! 却下!
(一太)腹減ったぁ~!(さくら)いらっしゃい。
よかとこに来た。 ちょ… ちょ…。何?
島に人ば呼ぶアイデア 何かなかか?
無人島にテーマパークば作る。
そがんな予算やなか!
若い子が 遊びに来るような島やったら凛も慶太も 福岡行かんかったっち思う。
むっちゃんの気まぐれパスタ1つ。
(さくら)ごめん むっちゃん 昼寝ばしちょる。
(一太)気まぐれすぎん?昨日 2人で 夜釣りに行ったけんさぁ。
むっちゃんがさぁ夫婦になってもデートは必要っち。
あっ 釣りさ。
ここは 釣りの聖地たい。
釣りばしたことんなか都会の若者たちに向けて釣り教室ば開くちゅうとや どうね?おっ。
ファイナルアンサー?
舞にも聞いてみらんば。あっ 電話…。
おお 電話…。
[℡]
もしもし 信吾さん?
ああ ばんば?
釣り教室?
およ 若者向けの釣り教室ば開けばよかとじゃなかかっち豪さんが思いついてな。
[℡]ああ… ええと思う!
(一同)お~!
[℡]営業先でもな 釣りが趣味やって若い人結構おんねん。その人らに五島の話 したらみんな 行きたい言うてたよ。五島で 釣り教室やったら都会の人も来てくれると思う。私も 昔 さくらさんに釣り教えてもろてめっちゃ楽しかったしな。
そうね。 あっがとね。
忙しいところ悪かった。
ううん 電話うれしかったで。ありがとう。
ほな みんなによろしく。 うん またな。
よし…。
♪~