難易度・合格率

司法書士と行政書士の難易度を比較!どちらが難しい?

  • LINEで送る
認定考査

司法書士試験と行政書士試験って、言葉は似ていますが、どう違うか、どちらの難易度が高いかと聞かれるとそこまでピンときませんし、気になりますよね。

そこで、当コラムでは、試験内容や合格率、合格までに必要な勉強時間といった様々な要素を比較して、司法書士と行政書士の難易度はどちらが高いか検討してみました!

幅広い観点から比較しているので、是非最後までご覧ください。

受講生合格率は17.8% 全国平均の3.43倍

資料請求で無料プレゼント!
・サンプル(お試し版)テキスト
・サンプル講義動画:民法(総則)20時間分

2分で簡単無料体験(会員登録→お申込み→視聴)!

20日間無料で講義を体験!

司法書士の方が行政書士より難易度が高い

司法書士と行政書士の難易度を比較すると、司法書士の方が高いです。

なぜなら、司法書士は行政書士に比べて、下記だといえるからです。

①試験範囲が広く、膨大

②合格率が行政書士試験より5~10%程度低い

③合格に必要な勉強時間も3倍以上多い

司法書士行政書士
試験範囲広く、膨大司法書士試験に比べて狭い
合格率例年3~5%例年10~15%
必要な勉強時間3,000時間600時間

関連コラム:行政書士合格に必要な勉強時間を解説~開始時期と効率的時間活用法も

司法書士試験は国家資格の中でも特に難易度が高い

司法書士試験は国家資格の中でも特に難易度が高い難関資格となっています。

司法書士は、登記のスペシャリスト。

例えばある人が土地を買ったとしましょう。その際、他人に土地の権利を主張するためには、登記が必要となります。

登記が移転されて初めて権利を主張できるとするのが日本の法律だからです。

司法書士はその登記の変更等を行う職業であり、それによって依頼人の所有権をはじめとする財産を守る役割を果たしています。

また登記手続は司法書士にしかできません。そのため、独占した事業として安定した収入を得られる職業です。

司法書士試験は範囲が広い

司法書士試験は、年齢や性別、学歴に関係なく誰でも受験できます。

しかし、司法書士試験の構成は多肢択一式問題と記述式問題からなる筆記試験及び口述試験から成っており、試験範囲が広く難しい試験となっています。

具体的には、多肢択一式問題は①憲法、民法、刑法、商法のほか、②供託法、民事執行法、民事保全法など全11科目から出題されます。

また、記述式問題は③不動産登記法、商業登記法から出題されます。

司法書士は、登記のスペシャリストであるので、②や③など試験内容も登記に関連するものが多く出てきます。

また、司法書士は「国民の権利を擁護」(司法書士法1条)する社会的責任が強い職業です。

そのため、登記に関する法律以外にも、職務との関連は薄いですが、①のような根本的な法律も試験に出ます。

加えて、試験時間は計5時間と長丁場であり、長時間にわたる集中力が必要な点も難易度が高い要素といえます。

司法書士試験には合格基準点制度もある

そして、多肢択一式、記述式それぞれに合格基準点が設定されており、一定の基準点に到達しなければ、合計が合格点に達したとしても不合格となってしまいます。

ちなみに、筆記試験を通過後には口述式試験もありますがこちらはほぼ合格できるものになっているので、重要なのは筆記試験といえます。

このように、司法書士試験はその試験範囲が膨大で、長時間の集中力が必要であり、基準点を通過しなければ不合格になってしまうという難易度の高い試験になっています。

司法書士試験の合格率

司法書士試験の合格率は極めて低いです。

これは、過去の合格率を表にしてまとめたもので、例年3~5台%の合格率になっていることがわかります。

年度 受験者数 合格者数 合格率
2022 12,727人 660人 5.2%
2021 11,925人 613人 5.1%
2020 11,494人 593人 5.2%
2019 13,683人 601人 4.4%
2018 14,387人 621人 4.3%
2017 15,440人 629人 4.1%
2016 16,725人 660人 3.9%
2015 17,920 707人 3.9%

また、合格は相対評価となっており、自分が合格したかわかりにくいという点もあります。

やはり非常に難易度の高い試験であるということがわかりますね。

合格するまでに必要な勉強時間

一般に、合格するまでに3,000時間必要といわれています。

仮に1日3時間勉強するとしても3年近くかかる試験です。司法書士試験の合格には年単位の勉強が必要。勉強時間の面からも難易度の高さが伺えますね!

行政書士の難易度は司法書士より低い

行政書士の難易度は司法書士に比べると低いです。

行政書士は行政手続に関するエキスパートといえます。

例えば、ある人がお店を開業するとき、行政に申請や届出をする必要がある場合があります。

その場合にどのような書類を提出するか明らかにし、その人に代わって申請書を提出するのが行政書士です。そのため、国民と行政の仲介役としての使命が期待されています。

また、行政書士は司法書士をはじめとする他の資格で独占されていないことも行うことができます。

行政書士試験は司法書士試験より範囲が狭い

行政書士試験も、年齢や性別、学歴に関係なく誰でも受験できます。

そして、司法書士試験と異なり行政書士は多肢択一式及び40字程度の記述式の筆記試験だけです。

多肢択一式試験は①政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解、②憲法、行政法、民法、商法及び基礎法学から出題されます。

記述式試験は民法、行政法から出題されます。

行政書士に関連するものとして、①法律分野以外の出題と行政書士の職務に必要な②③が出題されています。

試験時間は3時間なので司法書士と比較すれば必要な集中力も短く済みそうです。

一般知識として要求されている分野からの出題もあり、記述式も40字程度と制限されているので、司法書士試験よりは出題範囲が狭いといえます。

更に、行政書士試験は300点満点中180点以上で合格となる絶対評価が採用されています。そのため、自分が合格したかの判断が比較的容易といえます。

行政書士試験の合格率

行政書士試験の合格率は年度によってまちまちですが、大体10~15%です。

これは合格ラインが絶対評価ということが影響しています。

簡単な問題が出題された年度ですと合格率は上昇し、難しい問題が出題されると下降するためと推測できます。

年度 受験者数 合格者数 合格率
2021 47,870人 5,353人 11.2%
2020 41,681人 4,470人 10.7%
2019 39,821人 4,571人 11.5%
2018 39,105人 4,968人 12.7%
2017 40,449人 6,360人 15.7%
2016 41,053人 4,084人 9.9%
2015 44,366人 5,820人 13.1%

司法書士試験と比較すると合格率が高いことが分かりますね。

もっとも、10人が受験して1人が合格する試験と考えると資格スクールで勉強するなど、きちんと勉強する必要があります。

関連コラム:行政書士の難易度ランキング!他資格と合格率・勉強時間を比較

合格するまでの勉強時間

一般的に、行政書士試験に合格するには、目安として600時間が必要といわれています。

1日3時間勉強すると、1年程度あれば合格できる水準ですね。

まとめ

さて、これまでみてきた司法書士試験と行政書士試験の内容をまとめてみましょう。

・司法書士は登記のプロ、行政書士は行政手続のプロ

・司法書士試験は5時間の筆記試験と口述式試験があり、行政書士試験は筆記試験のみ

・司法書士試験はその勉強範囲が膨大で記述式はフリーハンド、行政書士試験は司法書士試験に比べれば勉強範囲が狭く記述式でも40字程度

・司法書士試験の合格率は3~5%、行政書士試験の合格率は10~15%

・司法書士試験の勉強時間は3000時間、行政書士試験の勉強時間は600~1000時間

以上からすると、難易度は司法書士試験のほうが高いといえます。

もっとも司法書士と行政書士は専門分野が違いますし、司法書士の方が難易度が高いから、行政書士よりも高収入が見込めるとは限りません。

実務においては、営業力や人脈、先見の明が必要とされます。

ぜひご自分の適性や目指したい方向性によって、取得する資格を選びましょう。

アガルートの司法書士試験対策講座はこちら▼

アガルートの行政書士試験対策講座はこちら▼

受講生合格率は17.8% 全国平均の3.43倍

資料請求で無料プレゼント!
・サンプル(お試し版)テキスト
・サンプル講義動画:民法(総則)20時間分

2分で簡単無料体験(会員登録→お申込み→視聴)!

20日間無料で講義を体験!

この記事の監修者

竹田篤史講師


社会保険労務士事務所、司法書士法人勤務後、大手資格予備校にて受講相談、教材制作、講師を担当。

短期合格のノウハウをより多くの受講生に提供するため、株式会社アガルートへ入社。

これまで、ほぼ独学で行政書士試験、司法書士試験に合格し、社会保険労務士試験には一発で合格。

自らの受験経験で培った短期合格のノウハウを余すところなく提供する。

竹田篤史講師の紹介はこちら

司法書士試験講座を見る

20日間無料で講義を体験!