社労士試験を独学で目指したいけど「参考書や過去問集など教材の種類が多すぎて、どれを利用したらよいのか分からない」
書店にはテキストや過去問集といった多種多彩な教材が並んでいるため、独学で学習する際にどの教材を揃えたらいいのか、よくわからないですよね。
教材選びは、社労士試験に合格するために非常に重要です。
しかし、手当たり次第に教材を選んでしまっても手が回らなくなり、結局はどれも中途半端に・・・という結果になりかねません。
そこで、このコラムでは「独学で社労士試験の勉強をする際に必要な教材の種類」をご紹介します。
社労士試験の教材選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
社労士試験の独学に必要な教材
たくさんある社労士試験関連の教材を、手当たり次第勉強するのは、非常に非効率な勉強法です。
「必要なものだけ厳選して選ぶ」ことが、社労士試験に合格する近道です。
社労士試験の勉強のために必要な教材(本)は次の5つです。
必要な本①テキスト・参考書
必ず必要な教材といえば、「テキスト(参考書)」です。
テキストは社労士試験に必要な知識がつまっているので、質の良いテキストを選ぶ必要があります。
書店に並んでいるテキストを実際にみてみると、大半が1000ページほどにまとめられています。
1000ページより分厚いテキストも販売されていますが、その場合細かい論点を勉強することになってしまいます。
あまりに分厚いテキストだと勉強がスムーズに進まず、モチベーションを保つのが難しくなってしまうでしょう。
反対に、ページ数が少ない参考書もあります。
しかし、膨大な範囲の中から問題が出題される社労士試験には、少し物足りません。
テキストは「基本の知識を押さえる」ために必要ですので、多くの出版社が出すような「1000ページ程度のテキスト」を選びましょう。
テキストを選ぶときに気を付けたいのが、「1冊のテキスト」に絞ることです。
テキストは同じものを何度も繰り返し読むことが重要です。
これだと思う一冊を徹底して読み込みましょう。
また、テキストは最新版を選ぶようにしてください。
毎年、法改正に対応した問題が出題されます。
そのため、法改正に対応した最新版のテキストが必要です。
多くの出版社が毎年9月~10月に最新版のテキストを発売するので、この時期に購入するのがベストです。
さらに、「図表・イラスト」が多く用いられていると、視覚的に分かりやすく、効率よく勉強できます。
使う時期の目安:9月~
必要な本②過去問集
社労士試験に合格するには「過去問」の攻略が欠かせません。
近頃は「過去問を対策しても合格できない」と言われることも増えましたが、過去問の重要性は今も変わっていません。
パッと見て過去問だと分かる問題は減ってきていますが、それでも形を変えて、繰り返し出題されています。
過去問は勉強している人ならば、誰もが知っている問題です。
社労士試験は「皆が知っている問題は確実に正解しなくてはならない試験」です。
そのため、過去問を押さえておくことは非常に重要です。
過去問集の中には5択選択形式のものもありますが、まずは「1問1答形式」で問題に慣れていきましょう。
有名な過去問集は「よくわかる社労士 合格するための過去10年本試験問題集」です。
単元ごとに分かれているため、テキストと並行して進めやすいです。また、解説も詳しく載っているので、確実な解答判断力を身に着けられます。
使う時期の目安:10月~(テキスト読みと並行して過去問も解くと◎)
必要な本③直前(予想)問題集(模擬試験)
試験直前には「直前(予想)問題集」を購入しましょう。
過去問対策も試験の傾向をつかむのに有効ですが、過去問集だけでは法改正された問題には対応できません。
また、一般常識は厚生労働省が毎年発行する各種統計資料・白書から出題されるため、過去問ではカバーしきれません。
そのため「直前(予想)問題集」を用い、試験対策を行う必要があります。
毎年、試験年度の4月になると法改正に対応した直前予想問題集が発売されます。
さらに、直前問題集で「模擬試験」を体験しておくことも大切です。
試験の雰囲気をつかめるだけでなく、自分の弱点を再確認でき、試験本番までの対策がたてやすくなります。
使う時期の目安:4月~
必要な本④法改正・白書テキスト
「法改正・白書対策」のテキストも必要です。
上でも述べましたが、社労士試験では、法改正は頻繁に行われ、試験には法改正に対応した問題が毎年出題されています。
そのため、試験直前には法改正された箇所をチェックする必要があります。
また、一般常識対策には厚生労働省の白書が有効です。
しかし、白書は膨大なボリュームですので、全て読むには途方もない時間がかかってしまいます。
白書対策のテキストを買うことで、ポイントを絞って重点的に学習ができます。
法改正・白書対策本を購入する時期は「直前期」でOKです。
試験の3~4ヶ月前に発売されるテキストを使用し、得点アップにつなげましょう。
法改正と白書対策がセットになった対策本が発売されているので、このタイプであれば、要点を絞り効率よく学習できます。
使う時期:4月~
なくてもよいけどあると良い教材
ここからは、なくてもよいけどあると良い本を2つ、ご紹介します。
なくてもよいけどあると良い教材①横断本
知識の整理に役立つ「横断本」もおすすめです。
社労士試験は多くの法律が出題されますが、それぞれが独立した法律ではなく、関連性のある法律です。
「この用語、別の科目にも書いてあったような気がする」と、勉強を進めていくと感じることが何度もあると思います。
科目間で似たような用語があったり、同じようで少し違う項目があったり、と特に初学者は知識が混乱してしまいがちです。
しかし、試験ではこのような箇所からの出題も多いです。
テキストや問題演習がある程度進んだ段階で「横断本」を用意し、横断学習をとりいれてみましょう。
横断本を使用すると、各科目の類似点を一目で確認でき、あいまいに理解している箇所もスッキリ整理できます。
使う時期:11月~
なくてもよいけどあると良い教材②判例・通達攻略本
試験では最高裁判所の判例や、行政通達から出題があることも多いです。
見たことのない判例が掲載されているだけなく、既にテキストに掲載されている判例や通達の内容も多いので、さくさく進めていくことができ、選択式対策にもなります。
また、テキストにも載っていた内容がこちらの判例・通達攻略本にも掲載がある場合は、それだけ重要な判例・通達ということなので、重要な知識の定着にも繋がります。
使う時期:4月~
なくてもよいけどあると良い教材③入門書
本格的な試験勉強をはじめる前に「入門書」をひとまず読んでおくのも、おすすめです。
社労士は「労務のスペシャリスト」なので、当然法律を学ばなければなりません。
しかし、難しい法律用語や条文は、初学者の勉強をつまづかせる原因となります。
まず「入門書」で全体の概要を把握し、法律用語や法律同士の関係性を学びましょう。
「入門書」はできるだけ分かりやすく、初学者でも理解できるよう嚙み砕いて説明されています。
マンガ形式で書かれている入門書もあるので、社労士試験の導入として、読んでみてはいかがでしょうか。
入門書のおすすめは「マンガでわかる はじめての社労士試験 」(コンデックス情報研究所)です。豊富な図解とマンガが組み合わさり、社労士試験の全体像をしっかりつかめます。
使う時期:8月~9月
まとめ
このコラムでは、社労士試験の勉強のため必要な教材(本)をご紹介しました。
自分に合ったテキスト・過去問集等を各一冊選び、その一冊を完璧にやり抜くのが試験攻略のポイントです。
そうは言っても、独学の場合だと「本当にこの本だけでよいのかな」と不安になってしまいますよね。
他の参考書もチェックしておいた方が良いのだろうか、と思うこともあるでしょう。
独学だとどうしても教材選びに時間がかかりやすく、迷いも生じやすくなります。
それに対し、資格講座であれば、自分で教材を選ぶ必要がありません。
教材選びに悩む方は、一度、資格講座の受講も検討されてみてはいかがでしょうか。