第二に、本当に「一票の格差」が住民にとって切実なら、「一票が重たい」地域に移りたがるはずです。しかし現実は逆です。「一票が軽い」地域、つまり都市部への人口流入が続いています。今回の人口動態調査でも、都道府県別で人口が伸びたのは東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)と沖縄だけでした。
第三に、米国や欧州では「一票の格差」はさほど重要視されていません。まず米上院は50州から平等に二人ずつ、合計100議席です。人口(2010年国勢調査)が最も多いカリフォルニア州(3769万人)も、ワイオミング州(56万人)も同じ二議席です。
英国の上院は、全員任命制であるとともに全員終身制であり、各々の出身地域の人口数や有権者数、地域配分とは全く関係なく、英国王室から任命されます。
オランダやイスラエルは全国一区の比例代表制のため、区割りそのものが存在せず、一票の格差は生じないといいます。
この記事を読んで、まさに「わが意を得たり!」の思いです。
常々、一票の格差ってそんなに問題なの?と思っておりました。
あえて極端な言い方にはなりますが、一票の重さって、経済的メリットや、暮らしの利便性など、
人生の様々な要素のうちの一つ過ぎないのではないかと思っておりました。
ですから、記事にあるように、人生において一票の重さを重視したい方は田舎に住めばいいし、
そうしていない人は、一票の重さよりも経済的なメリットを選んでいるだけのことだと思います。
こういう方向の意見は、マスコミで取り上げられることはほとんどないので、是非広く知らしめていただきたいと思います。