行政書士試験で不合格となってしまい、自信を喪失してしまう方も多いのではないでしょうか。
難関資格を目指した以上、思わぬ結果に傷つくことは多くの人が通る道であり、決して自分を卑下する必要はありません。
ただし、次回こそ合格するためには、これまでの勉強方法を見直してやるべきことがあるのも事実です。
この記事では、行政書士試験に合格するためにやるべきことや不合格の原因などについて解説します。
目次
【豊村慶太講師が動画で解説】
自己採点などをしてみて、「思いのほか点数が取れなかった…」「ちょっと厳しい結果になってしまった…」という方に向けて、アガルートアカデミー行政書士試験講座講師の豊村慶太講師がメッセージをお送りします。
次は合格するために、どう取り組んでいくべきか、試験後の自己分析にご活用ください。
行政書士試験は簡単ではない
行政書士試験で思った結果が得られなかった人は、辛い気持ちになることでしょう。
真剣に勉強に取り組んだ人であればあるほど、そのショックは計り知れません。
ただし、行政書士は合格率が例年10~15%程度の難関資格です。
当然ながら、残念な結果になってしまう人の方が圧倒的に多いのが現実です。
ですから、落ち込んでしまうのは仕方ありませんが、絶望したり自己嫌悪に陥る必要は全くありません。
まずはこれまで頑張ってきた自分をいたわり、しっかり休養したうえでで気持ちを新たに勉強を再スタートすれば大丈夫です。
行政書士試験は難関ではありますが、正しい勉強をコツコツと続ければ結果が付いてくる試験であることも事実です。
気持ちを切り替えて、前向きに合格を目指しましょう。
関連コラム:行政書士の難易度とは?合格率・他資格比較・偏差値で例えるとわかる行政書士試験の難しさ
行政書士試験で残念な結果に終わってしまう場合のありがちな原因
行政書士試験において残念な結果となってしまう場合にありがちな原因として、次の4点が考えられます。
①スケジューリングできていない
スケジューリングがしっかりとできておらず、試験本番の時に実力が発揮できるような状態にピークに持っていけていない場合があります。
試験本番から逆算して、いつまでにどこまで勉強を進めていくべきかを考えてスケジュールを立てる必要がありますが、自己流で無計画に勉強してしまうと本番までに十分な実力を身に付けることができません。
特に独学の場合には、自分で幅広い学習範囲をバランスよく勉強していくようにスケジュールを立てることが難しいケースがあります。
②手を広げすぎている
不安なあまり、次々と新しい教材や講座に手を広げたり、インターネットの情報や動画などに翻弄されて、結局どれもこれも中途半端になってしまっている場合があります。
あれこれ手を出すよりも、実は基本的なテキスト、問題集、過去問を繰り返し用いてそれを完ぺきな知識として定着させることの方が大切です。
テキスト、条文の理解や記憶、過去問や問題集による演習など、シンプルにやるべきことを愚直にコツコツと続けていきましょう。
あやふやな知識が100あるよりも、しっかりと理解を深めて自分のものとなった知識が10ある方が合格に近づくことができます。
③勉強量が足りていない
単純に勉強量が足りておらず、知識が定着していなかったり、点数に結び付けるためのアウトプットが不十分という場合があります。
特に働きながら受験勉強をしている場合、時間が十分確保できず勉強量が足りなくなってしまうケースがあるでしょう。
行政書士試験は学習範囲が広いため、学習時間は1000時間程度必要とされており、勉強量が不足すると合格するための十分な知識を身に付けることができません。
必要な勉強時間を確保し、効率的に学習を進める必要があります。
関連コラム:行政書士は独学でも合格可能!勉強時間&効果的な勉強法とは?
④問題演習が不足している
テキストを読んだり講義の動画を見るなど、インプットの方にばかり注力して、問題を実際に解くアウトプットがおろそかになってしまっている場合があります。
知識を身に付けることは非常に大切ですが、その知識が実際に身についているのかの確認や、実際の試験で解答を導き出す練習としては、過去問や予想問題を解くアウトプットもとても大切です。
完璧にインプットが終わってからアウトプットに入ろうとする人もいますが、インプットと並行してアウトプットも進めていかなければ、時間切れになってしまったりして十分な問題演習ができないまま本番を迎えてしまう場合があります。
次の行政書士試験で合格するためにやるべき4個のこと
残念な結果になってしまう場合に陥りがちな原因を踏まえたうえで、次の試験で合格するためにやるべきことをご紹介します。
①反省する(見つめ直す)
結果に対して絶望する必要はありませんが、次こそ合格するためには反省(振り返り)をする必要があります。
合格できなかったのには、何かしらの原因があります。
自分の弱点が果たしてどこだったのか、足りないものは何だったのかを冷静に分析し、次回は同じ間違いを繰り返さないように対策を立てることが大切です。
本試験で間違えてしまったり、知識があやふやなままだった分野・科目があれば、そこを強化するなど具体的な対策を考える必要があります。
【相賀講師作】振り返りシートで実力を確認
相賀講師による特製の振り返りシートを用い、振り返り方法を詳しくレクチャーいたします。
ご自身の実力をしっかり知ることで今後の勉強法に生かしていただけます。
また、振り返りシートも配布しておりますので是非ご利用ください。
②気持ちを取り直す
結果を冷静に受け止め、自分がもう一度試験にチャレンジしたいという確固たる意志があるのかを問い直しましょう。
そして、やはり合格を目指したいという気持ちが固まったのであれば、気持ちを新たにしてやる気を整え、前向きに勉強に取り組む姿勢が大切です。
惰性でなんとなく勉強を続けても、なかなか良い結果は得られません。モチベーションは非常に大切なので、合格してこんなことをしたい、というイメージを持つことも大切です。
冷静に自分の気持ちを見つめなおし、行政書士試験から撤退しようというのであれば、それもよいでしょう。
③講座をしっかり選ぶ
自分が合格するために必要な講座は何か、そもそも講座を受けるべきかどうかも含めて検討する必要があります。
自分に合った講座を選ぶことで、スケジューリングが上手くいったり、勉強がスムーズに進み、苦手分野の理解や克服に役立つことがあります。
講座や講師との相性があるので、自分が理解しやすい講義内容なのか、違和感を覚えることがないかなど、無料体験などで実際の内容を確認したうえで申し込みをするのがおすすめです。
よく考えた結果、講座が不要という結論を出し、独学を選ぶ選択肢もあります。
④スケジューリングする
受験の時期は毎年ほぼ決まっているので、それに合わせて受験の時に実力がピークを迎えられるように学習のスケジュールを組むことが大切です。
何月までにインプットを終わらせる、何月までに過去問を何回解き終わる、などと具体的なスケジュールを立てていきましょう。
予定が狂ったり変更した場合でも、その都度修正して本番に間に合うように調整しましょう。
自分でスケジューリングする自信がない場合、講座を利用して自動的にスケジューリングするのもよいでしょう。
正しい方向で勉強すれば合格できる
行政書士試験は難関試験ではあるものの、奇問難問が出たり、難解な長文問題が出たりするわけではなく、しっかりと正しい勉強をコツコツと続ければ合格することができる試験です。
真面目にコツコツと頑張った人が報われる試験であると言えます。
まずは自分の今回の試験の結果を冷静に受け止め、改善点がどこにあるのかを分析しましょう。
そして、必要に応じて講座を利用したり、苦手分野を克服するための対策を立てるなどして、同じ失敗を繰り返さないようにすることが大切です。