2023.01.24
先日取材した特集がテレ玉ニュース公式YouTubeチャンネルにアップされました。
コロナ禍により家で過ごす時間が増えたことをきっかけにペット需要が高まりました。
中でも、そのかわいらしさや、大型ではない、鳴き声がない、などの特徴から、近年、ウサギ の人気も増しています。
しかし、その一方で、身勝手な理由で手放すための保護の依頼が増えたり、飼い主の手に負えない多頭飼育崩壊が起きたりと飼育の課題も少なくありません。
埼玉県内でも、先月100羽を超える多頭飼育崩壊が起きています。
このウサギたちを保護している都内の保護シェルターを取材しました。
話を伺ったのは東京都東村山市のウサギ保護シェルター「保護うさぎの家 悠兎」の朝倉悟代表です。6年前から、飼い主の手を離れなくてはならなくなったウサギたちを保護しています。
元々、建築関係の仕事をしていた朝倉さんは、10年前、たまたま募集のあったウサギ専門店に転職して勤務すると、その後ブリーディングセンターのセンター長として飼育の専門的な知識を身につけました。
現在は建築の知識をいかし作図や事務の仕事を在宅で請け負いながらシェルターを運営しています。
立ち上げからこれまで、およそ190羽を保護してきましたがここ数年はコロナ禍の影響が出ているそうです。
声帯がなく鳴き声がしないことや、小型の種類が多いことなど「飼いやすさ」を理由に気軽に迎える人も多いといいます。
しかし、暑さに弱く1年を通して空調が必要だったり保険に入らずに病気になってしまうと多額の治療費がかかったりと費用や飼育の手間が想像以上に必要な場合も。
また、繁殖力の強さで一気に数が増えてしまう多頭飼育崩壊も毎年のように起きています。
埼玉県内でも、先月、木造アパートで124羽の飼育崩壊が起きました。飼い主は一緒に暮らしていたものの1年足らずで増えてしまったことで手がつけられず、駆けつけたときには棚の上やフローリングなどに野放し状態だったといいます。
このうち弱っているウサギや妊娠していた状態で保護され直後に生まれた子ウサギなど30羽ほどをシェルターで保護しています。
朝倉さんのもとにはこうした飼育崩壊の連絡が仙台や東京など全国各地から3年連続で入っています。
生まれてしばらくはオス・メスの判断が難しいため、繁殖力の強さの知識がないまま飼ってしまうと、同性だと思っていた子ウサギが異性同士で、ケージ内で繁殖してしまう場合もあるそうです。
「保護うさぎの家 悠兎」はこうしたウサギを保護・飼育するための費用を賛同者からの寄付やチャリティー雑貨の収益でまかなっていますがエサ代などの不足分は個人で補うことになります。