1.攻撃ヘリはなぜ「戦車キラー」なのか

 攻撃ヘリが「戦車キラー」と呼ばれる理由は、攻撃ヘリが地形の起伏を利用して、地上を這うように匍匐(ほふく)飛行して戦車に接近し、対戦車ヘリに搭載する対戦車ミサイルの射程(約3000メートル)内に入り、ミサイルを発射すれば、撃破できるからだ。

 戦車の弱点である上部を狙って射撃ができるのだ。

 戦車は、戦車砲の射程外(約1500メートル以遠)から、対戦車ミサイルを発射されるので、主砲から砲弾を発射することもできないで破壊される。

攻撃ヘリの匍匐飛行(イメージ)

出典:筆者作成(以下の図もすべて筆者作成)

攻撃ヘリの攻撃要領(イメージ)

(図が正しく表示されない場合にはオリジナルサイト=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73625でお読みください)

 攻撃ヘリは、地形に隠れて自由に動き回り、1両を破壊すればすぐに、次の目標を選定して攻撃するなど、次から次へと撃破し破壊していくことができる。

 戦車と攻撃ヘリが交戦すれば、攻撃ヘリ1機で、7両の戦車を撃破できるとされてきた。戦車にとっては、最大の脅威だ。