出澤真理

再生医療研究者 Vol.1235

202301.22SUN
11:00

難病患者に希望の灯を
Muse(ミューズ)細胞で描く 未来の医療

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      「暗闇を歩くような思いをされている患者さんに、希望の光を灯したい」
      再生医療研究者・出澤真理は、自身が発見したMuse(ミューズ)細胞で、新しい医療の実現を目指している。
      Muse細胞は、わたしたちの誰もが持っている。血管をめぐってあちこちの壊れた細胞を日々修復する、いわばビルのメンテナンス会社のような細胞だ。
      出澤はこの不思議な細胞を発見し、2010年に論文を発表。以来、そのユニークな性質を次々と解明してきた。Muse細胞が、傷ついた細胞からシグナルを受け取り自らそこへ向かうこと。脳なら脳の細胞へ、心臓なら心臓の細胞へ、傷ついた細胞の種類に応じて分化し置き換わること。ドナーの細胞を培養して他者へ投与しても安全なこと......
      この細胞を点滴投与することで、これまで治療法のなかった難病の患者に回復の道を示せるのではないか。「外科手術は必要ない。実現すれば、離島や山間部など医療過疎地の患者にも役立つ」と出澤は意気込む。すでに、難病のALSをはじめ7つの疾患で治験がはじまり、脳梗塞の治験では有効性が期待できる結果が得られた。
      取材で見えてきたのは、複数抱えるプロジェクトを指導し、全国の共同研究先を奔走する多忙な日々。彼女はMuse細胞の周知や研究助成のため、自ら代表となってNPO法人まで設立した。難病患者やその家族から、直接声を聞くこともある。研究への期待は大きく一瞬足りとも気は抜けない。けれど、つかの間の休日に初孫を抱くとき、その表情は安らぎに満ちていた。
      今、出澤は大きな謎を解こうとしている。「なぜMuse細胞は、修復先の細胞に正しく分化できるのか?」......解ければ、夢の実現にさらに近づく。
      「研究って楽しいですよね。日常的にワクワクする」
       出澤が描く、未来の医療を見てみよう。

      MARI DEZAWA

      東北大学大学院 医学系研究科 細胞組織学分野教授
      専門は再生医学・幹細胞生物学
      1963年、福岡県生まれ。
      父は視覚生理学の研究者で、幼少期をドイツ、アメリカで過ごす。
      千葉大学医学部助手、横浜市立大学医学部講師、京都大学大学院医学系研究科助教授を経て2008年より現職。
      憧れる歴史上の人物は織田信長「独創性があってオレ流を貫いた生き方が魅力的」。

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