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郵便不正で通販会社元会長らに有罪 大阪地裁判決

障害者団体向け郵便割引制度を悪用し料金を不正に免れたとして郵便法違反罪に問われた印刷・通販会社「ウイルコ」(石川県白山市)元会長、若林和芳被告(60)らの判決公判が13日、大阪地裁であった。中川博之裁判長は「制度の趣旨を踏みにじる悪質な犯行」と述べ、若林被告に罰金4980万円(求刑罰金5010万円)を言い渡した。

同罪に問われた元執行役員、松谷昭被告(66)は求刑通り罰金150万円とした。

公判で検察側は「割引制度を悪用した大量のダイレクトメール(DM)発送で多額の利益を得た」と主張。弁護側は「料金を不正に免れる認識はなかった」として無罪を主張していた。

若林被告を取り調べたのは大阪地検特捜部の捜査資料改ざん・隠蔽事件で実刑が確定し服役中の前田恒彦元主任検事(44)。弁護側は供述調書の証拠採用に反対し、検察側が調書の一部の証拠請求を撤回するなどしたため、公判前整理手続きが長期化。起訴から初公判まで約2年かかった。

判決によると、若林被告は2006~08年、障害者団体の定期刊行物を装って家電量販店などのDM約2400万通を不正発送し、郵便料金約29億円を免れ、松谷被告はこのうち約2億円分の不正発送を共謀した。

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