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ハライチの2人(澤部佑、岩井勇気)と神田愛花がMCというのも大胆なキャスティングである。シニカルな芸風の岩井と、何を言い出すかわからない危なっかしさのある神田を中心に据えたのは、生放送のスタジオに「混沌」をもたらしたいというスタッフの意向によるものだろう。
岩井は、水曜レギュラーのゴリエについて「フジテレビって過去の栄光大好きですからね」と言ったり、「『ポップUP!』の二の舞かとか(書かれてるんでしょ)」とネットの声を想像してみたり、期待通りの毒舌芸を見せている。トークゲストに北川景子やマツコ・デラックスを招いたり、話題作りもしっかりできている。
『ぽかぽか』の制作陣には、澤部の「仕切り」をベースに、岩井の「毒」と神田の「おとぼけ」を推進力にして、何とか新しい昼のバラエティの形を見つけてもらいたい。フジテレビの伝統を背負うのではなく、次世代の伝統を作っていってほしい。(お笑い評論家・ラリー遠田)

ラリー遠田
ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/
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